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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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  ★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2021/01/31 (Sun)


ジャケ買いでした…

真紅の背景にゴージャスな金色の薔薇、
手にするギターは、
エレキのロールスロイスと言われたモズライト、
白い衣装はシルクかラメか(笑)

“エレキの神様” 寺内タケシさんが、
1971年に発表した作品を、
昨年11月にタワーレコードが、
紙ジャケで復刻したCDです。

予想以上に売れたようで、
増産したとか…

作品は2枚組で、
1枚目は、
「津軽じょんがら節」をはじめとする民謡が12曲、
2枚目は、
「運命」「剣の舞」などクラシックが12曲、

ウワサによると、
全曲一発録りのスタジオライヴということです。

いままで、
寺内さんの作品と向かい合ったことがありませんでしたが、
(映画「エレキの若大将」ぐらいか…)
正直なところ、
予想以上に衝撃的だったのです。

「カッチョイイ」という言葉がピッタリだと思いますよ(笑)

民謡の方では、
「津軽じょんがら節」と、
続く「おこさ節」が、
パンキッシュでイケています。

クラシックのほうでは、
「運命」「剣の舞」もよいですが、
「ペルシャの市場にて」「チゴイネルワイゼン」
「ハンガリアン舞曲」などが気に入りました。

ギタープレイもさることながら、
特筆すべきは、
エレキギターの音(トーン)が素晴らしいことで、

ジェフ・ベックがヴォリュームを下げて、
爪弾くように弾いているときや、

リッチー・ブラックモアが、
ライヴなどで、
やはりヴォリュームを落として、
クラシックのフレーズを引用するときの音に、
よく似ていて、

私はこの上なく魅了されたのでありました。
(とくにクラシックの、
わかりやすいフレーズのアプローチや、
3連や4連のトリルを正確にこなすあたりは、
リッチーによく似ております)

それは、
一瞬、「モズライト買おうかな?」などと思ったほどで、
セイモア・ダンカンがその音を研究していた、
という噂話に納得した次第です。

さて、
このように掘り下げれば掘り下げるほど、
未知の領域に出会うのが芸の道で、
私もまだまだ修行が足りないということなのでしょう。

今年は「津軽じょんがら節」をコピーしようか、
などと思ってしまう私でありました。

こういうギターは得意なんですよね(笑)
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★2021/01/24 (Sun)
私は中学3年生でした。

前の年からロックに興味を持ち始め、
『ミュージック・ライフ』を購入し、
キッスの『地獄の軍団(Destoroyer)』を購入した、
記念すべき年です。

あれから45年が経過しようとしていますが、
「いいなぁ」と思う曲の発表年を調べると、
1975年から1978年あたりであることが多く、

最近になって、
その中でも、
とくに1976年に集中していることがわかり、
この年に何が起きていたのか、
アレコレと考えてみました。

1976年を代表するヒット曲といえば…

「Hotel California」(イーグルス)
「Lowdown」(ボズ・スキャッグス)
「Show me the way」「Baby, I love your way」
(ピーター・フランプトン)
「Dancing Queen」(アバ)
「Silly love songs」(ウイングス)
「Shout it out loud」(キッス)
「Fool to cry」(ローリング・ストーンズ)

今となっては問答無用の名曲揃い、
完成度の高い作品が並んでいるのがわかります。

この時期にロック、
というよりポップミュージックが、
一つのピークに到達していたことは間違いなく、
それは、
ソウルやファンクの要素も取り込みながら、
都会的で洗練された音作りに昇華されていったようです。

AOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)
などという言葉が生まれたのもこの時期で、
ボズ・スキャッグスは、
その代表選手と呼ばれていましたね。

これが翌1977年になると、
少し様相が変わってきて、
セックス・ピストルズやストラングラーズ、
テレヴィジョンなど、
パンク勢の代表作が発表されたこともあり、
1976年よりも原点回帰というか、
よりシンプルな作品が目立ちつようになります。
「Go your own way」(フリートウッド・マック)
「I want you to want me」(チープ・トリック)などは、
その代表例と言えるでしょう。

その流れは、
時代の動きに敏感な、
ローリング・ストーンズの発表作が、
ファンクやクールなソウルが満載の名盤、
1976年の『ブラック&ブルー』から、
ライブを1枚はさんで、
ストーンズ流パンクと言ってもよい、
1978年の『サムガールズ』になることからもよくわかります。

音楽界は、
いったん成熟に至り、
その後それを破壊し原点回帰を目指した、
ということになるのでしょう。

したがって、
1976年の作品はどれも、
極めて濃厚で完成度が高く、
かつてのような、
AOR的な音に対するミョーな嫌悪感がなくなった今、
私はその音に対して、
素直に感動しているのだと思います。

かつては、
1970年代前半の音を
リアルタイムで体験している先輩たちに、
ジェラシーを覚えることが多かったのですが、
何のことはない、
我々の世代も、
ロック最良の時代をリアルタイムで体験してきた、
ということになるのではありませんか。

お洒落で洗練された音ってよいですね。

最近は、
粗野で荒っぽい音に対して、
ミョーな拒否反応が起きるので、
年齢と共に、
音楽性に微妙な変化が起こったのかもしれません。

最近は、
好きな曲を発表年ごとにまとめるのが、
マイブームだったりしています。
★2020/12/20 (Sun)
さて、
今年も残すところ10日ほどになりましたが、
例年同様、
恒例の「2020年マイベストアルバム」の発表です。

今年は、
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、
外出を規制していたおかげで、
家にコモることが多く、

これまで入手し損なっていた、
紙ジャケのコレクションを補完したりして、
無聊を慰めていました。

その中で、
ロニー・ジェイムズ・ディオ脱退後のレインボー、
つまり、
ポップ化の一途を辿った時期のレインボーを聴きまくり、

昨年のクイーン同様、
リアルタイムでは、
正しく評価できなかった音に向き合い、
真価を見出すに至りました。

これは収穫でしたね。

というか、
この再評価活動が、
最近のマイブームだったりしています。
(この頃は、テッド・ターナー脱退後の
ウイッシュボーン・アッシュですね…)


【新譜部門】
そのような活動が主体なので、
昨年同様、
本来の意味での新譜には、
ほとんど触れなかった年ですが…

☆ブルーイ『ティンテッド・スカイ』

振り返ると、
ブリティッシュ系のハードな音が好きな私ですが、

その一方で、
ユーロ系プログレッシヴロックと、
ジャズ、ファンク、ソウル(が融合する領域)も捨て難く、
折に触れてはお気に入りを見つけていますが、

1980年代後半から1990年代にかけて、
クラブシーンを引っ張ってきた、
インコグニートのギタリストの新作には、
かなりヤラレました。

1曲目の「You are the one」は名曲ですね。

https://youtu.be/QBS68ibgos8

ギタリストのソロ作なのに、
エレピが中心の音作りになっていて、
聴き手のツボを抑えているというか、
ひたすら気持ちよくグルーヴするのです。

こういう音も追求したいのですが、
これこそ宅録が合っているかもしれません。

ちなみに、
THE WHOの新譜からも感銘を受けたのですが、
あれは昨年の発表でした…(笑)
(私の中では、“新譜”でしたが)


【再発部門】
玉石混交の感があった、
ジェフ・ベック 師匠のAlive The Live シリーズ
でしたが、

☆『 Tokyo 1999』

は別格の輝きを放っていました。

この時期の師匠は、
間違いなく、
何度目かの“絶頂期”にあったことを、
この音源から確認することができます。

そして、
この時の来日公演を体験した私は、
かつて山川健一氏主催のwebマガジンに、
熱い文書を寄稿しています。

今、振り返ると、
それほど凄かったんですね…
2000年前後のジェフ・ベックは。


さて…

昨年末には、
スティングを規範として、
このまま突き進むことを決意し、
『忘年会ライブ』では、
手応えのある演奏ができ、
今年のライブを楽しみにしていたのですが、
結局それは叶わず…

さぞや落胆しているだろうと思いきや、
ボカロを使った宅録という、
新たな領域を開拓することができ、
順調に作品を増やしているところです。

こちらの活動については、
来年以降、
何らかの形にしたいと考えているので、
乞うご期待、
といったところですね。
★2020/11/29 (Sun)
真藤順丈さんによる、
2019年直木賞受賞作品です。

私はかなり以前に購入していましたが、
500ページを超えるヴォリュームに圧倒され、
なかなか手が出ず放置されていました。

それを“読書の秋”とばかりに、
9月頃から読み始め、
本日めでたく全編を読み終えたのです。

当初圧倒されていたヴォリュームですが、
いざ読み始めてみると、
文章がリズミカルでテンポよく、
またたいへん興味深い内容でもあったため、
それほど苦にはなりませんでした。

さて話は、
第二次世界大戦後の沖縄を舞台にしており、
我々がこれまで知らずにいた、
生々しい真実が次々と突きつけられます。

ここはノンフィクションとして見ても、
かなり興味深いものがあります。

同じ日本のことなのに、
我々は沖縄のことを知らなさ過ぎる。
これでは本土の人間が嫌われるわけだ…
GoToトラベルで沖縄に行くなんて、
よく考えた方がよいなぁ…
などと反省することしばしです。

そして、
ストーリーは謎を解き明かす、
いわゆるミステリーなので、
グイグイと引き込まれるように、
ページをめくってしまいます。

秀逸なのは、
救いようのない悲惨さ…
とくに結末は、
見方によっては、
終末観で満ち溢れているといえるのですが、
そこに、
美しい沖縄の景観や伝統的な文化を織り込むことで、
叙事詩のような余韻を残している部分です。

したがって、
読後に何とも言えない、
希望の光を感じるというか、
爽やかな余韻が残るのです。

テンポのよい文体といい、
このあたりの美的感覚に、
作者の非凡さが窺えます。

読みながら、
私の記憶に蘇ってきたのは、
この物語の最後にあたる、
本土復帰(1972年)の数年後に、
続々とやってきた、
沖縄のロッカーたちの姿です。

紫、コンディショングリーン、
喜納昌吉とチャンプルー…
喜納さんがインタビューで、
本土に対して、
かなり過激な発言をしていたことを覚えていますが、
この『宝島』を読み終えた後では、
その真意を理解することができました。

本当に我々は沖縄の戦後を知らなかったのです。

そして、
リアルタイムで見た、
コンディショングリーンの“キナ臭さ”は、
今でも忘れることができません。

ファーストアルバムに体現されていた、
アメリカの匂いが充満する中、
割り込むように漂う沖縄の情緒、
そこには“日本”の匂いはまったく感じられず、
立ち込める悪意とイライラした空気の正体が、
当時は理解できず、
ただただ、
圧倒的な存在感とパワーに熱狂していただけですが、
今ではその背景が、
なんとなく理解できるようになりました。

あのヤバイ雰囲気は、
当時の沖縄ならではのものであったわけです。

このように、
あれから半世紀近くが過ぎた今になって、
私はようやく、
沖縄を正しく知るきっかけを得たようです。

そして、
こんなに読み応えのある本に出会ったのは、
何年ぶりのことでしょう。
これから何度も読んで、
生涯の愛読書になりそうな感じです。
★2020/11/15 (Sun)
THE WHOといえば、
ピート・タウンジェント、
ロジャー・ダルトリー、
ジョン・エントウイッスル、
キース・ムーン、
の4人が思い浮かびますが、
その長い歴史においてこの布陣は、
半分にもならない期間であったこと…
今になると驚きの事実であります。

それでも、
多くのファンがそう思うということは、
当時の彼等のプレイが、
強烈な個性を放っていたからで、
ここには異論をはさむ余地がないでしょう。

ただ、リアルタイムで、
THE WHOの姿が我々、
日本のファンに正確に伝わっていたかと言われると、
そこには疑問が生じます。

なぜかと言えば、
そのメンバーで来日していないから…
つまり、
日本のファンには、
ライブを体験していなかったことが、
致命的であったわけです。

私は1970年代の中頃、
中学時代に、
ウッドストックやモンタレーの映像を見て、
たいへんショックを受けましたが、

スタジオ・アルバムを聴いて、
「?」と思い、

唯一のライブ・アルバムである、
『ライブ・アット・リーズ』を聴いても、
イマイチ納得がいかず、
モヤモヤした気分が晴れませんでした。

映像で見たTHE WHOは、
レッドゾーンに突入するような、
ダイナミックレンジを振り切ったような…
そんな印象でしたが、

LPの彼等は、
ダイナミックレンジの中に綺麗に収まった、
お行儀のよい音に感じられたのです。

そのポップさが理解できなかった。

そんなTHE WHOの全貌がわかったのは、
皮肉にも、
キース・ムーンの死後に出された、
『ザ・キッズ・アー・オールライト』(1979年)
の映像と音源によるものでした。
ここでようやく私は、
彼等が何者であるか理解し、
あらためて、
そのサウンドを研究することになるのです。

私は、
THE WHOは、
あまりうまい表現ではありませんが、
完全なる白人のポップ・ミュージック…
ブルースやソウルからの直接的な影響を、
音から感じることのないバンドである、
と思っています。

そこが私には心地よいのです。
リッチー・ブラックモアとの共通点かもしれません。

その要因の一つは、
ピートがあまりリードを弾かないことにあり…

本人もインタビューで、
「オレは、クラプトンやベックみたいなことができなかった」
と言っているように、
主体はコードプレイで、
そこにさまざまな工夫を凝らしているのです。

そのセンスは抜群で…
私もかなり影響を受けていると思います。

そして、
ピートの音の空間を埋めるように、
ジョンとキースが弾きまくる、
叩きまくるわけです(笑)

とくにキースは特異なドラムスタイルで、
初期はハイハットをセットしていますが、
後期になるとツインバスの横にハイハットが…ない(笑)

彼はカウントや曲間の隙間に、
タムのオカズを埋めることで、
リズムをキープするのでした。
だから、
常に叩きまくっているように見えるのです。

リンゴ・スターとキース・ムーンが仲良しなのは、
『ザ・キッズ・アー・オールライト』でも、
確認できますが、
リンゴの息子であるザック・スターキーに
ドラムを教えたのはキースのようで、

そう考えると、
今のメンバーは納得がいく人選、
ということになると思います。
(ザックはかなり洗練されていますが…)

イギリスでは、
ビートルズ、
ストーンズに次ぐ、
影響力の大きなミュージシャン、
と評価されています。

アメリカでも、
元KISSのエース・フレーリーのように、
全盛期のTHE WHOから多大な影響を受けた、
と公言するミュージシャンがたくさんおります。

我が国でも、
もっと評価が上がってほしいところですが、
今からでは難しいのかな?
新作の出来がよかったので、
久しぶりに彼等の旧作を聴いたりしています。
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★ ILLUSTRATION BY nyao