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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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HN:
matsuZACK
年齢:
55
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2017/04/09 (Sun)
前回に続き、
エンジェルの話題です。

すでにお話しした通り、
エンジェルは、
1975年のデビュー以来、
一部のファンの間では話題になるものの、
大きくブレイクすることなく、
時が過ぎて行きました。

1980年になり、
ジョディ・フォスターが主演し、
ランナウェイズにいた、
シェリー・カーリー等が出演した映画、
「FOX」で劇中にライヴバンドとして出演、
「20th Century Foxes」がサントラに収録されるなど、
少しは風向きが変わるかに見えたのですが、
同年発表のライヴアルバム『Live Without A Net』リリース後、
解散してしまいます。

急激な変化が予測された80年代のシーンに向けて、
もはや万策尽きたと言うところでしょうか。

『Live Without A Net』は
日本国内ではリリースされることもなく、
もはや誰も、
そのバンド名を口にすることがなくなっていましたが、
Player誌でジョージ吾妻アニキが、
このアルバムを絶賛しているのを見て、
私は輸入盤を手にしました。

たしかに、
高い完成度を誇るライヴ盤であります。

そして…

今になって、
あらためて聴いて見ると、
このバンドの正体、
そしてアメリカの音楽シーンで果たした役割が、
よくわかります。

『Live Without A Net』は、
前回紹介した、
サードアルバム『On Earth As It Is In Heaven』
(邦題:舞踏への誘い、1977年発表)の後、
2枚のスタジオ作品を経て発表された作品で、
当時とラインアップはほぼ同じ、
ベースだけが、
ミッキー・ジョーンズから、
フェリックス・ロビンソンに交代しています。

この後任ベーシストはなかなかの剛腕で、
当時の流行もあってか、
チョッパーをビシビシ、
骨太なトーンで決めているのが印象に残ります。
これにより前回指摘した、
アメリカンなノリがより強調されることになります。

前述の
「20th Century Foxes」などは、
KISSの「I was made for loving you 」に似ていて、
当時の時代背景がわかる曲調ですが、
このベーシストがいたからこそ、
といえるナンバーではないでしょうか。



ライヴは、
メンバーのソロを盛り込んだ、
ちょっと時代遅れの感がある構成ですが、
そのおかげで、
それぞれの個性がよくわかります。

前回の話題の通り…

ドラムスはボンゾ、
ヴォーカルはポール・ロジャース。

キーボードはいろいろあるけど…
ソロパートを聴くと、
これはリック・ウェイクマン!
そして、
同じくソロパートから、
ギターはリッチー・ブラックモア!
と言う結論に達します。

で、ベースはチョッパーをビシビシ…

アルバムは2枚組ですが、
どちらかといえば、
Disc2の方がスピード感があり、
一気に聴くことができます。

こちらのオープニングは、
ボウイ作、
モット・ザ・フープルがヒットさせた、
「All the young dudes」(すべての若き野郎ども)です。

これはMCで、
バンドにとって、
かなり古いレパートリーであると言っていますが…

そうなんです、

エンジェルもKISSと同様に、
グラムロックから強い影響を受けているのです。
そういえば、
SLADEやSWEET
あたりによく似た曲調が多いことに気がつきます。

つまり、
基本的には、
ポップなハードロック、
を目指していたのですが、

ここにプログレの要素と、
アメリカンロックの王道的なノリ、
そしてコーラスワークが加わる…

これは、
1980年代に確立される、
アメリカン・ハードロックの典型的なパターン、
ではありませんか?

パンクの出現から、
ジャーマンロックの要素の導入により、
ニューウェイヴが起こり始めたイギリスと違い、
アメリカのシーンはひたすら巨大化し、
ヒット曲を量産する方程式が求められていました。

ジャーニーなども同じパターンで、
ジャズっぽいプログレからスタートし、
スティーヴ・ペリーの加入、
クイーンを手がけた、
ロイ・トーマス・ベイカーをプロデューサーに起用し、
ヒットメイカーにのし上がっていきます。

STYXやBON JOVIなどは、
まさにこのパターンを踏襲しているわけですが、

本来ここに見事にハマるパターンを持ちながら、
その時代の到来を目前に、
解散を余儀なくされたエンジェルは、
いったいどこで、
歩む道を間違えてしまったのでしょう。

『Live Without A Net』を聴くと、
それを痛感してしまうのですが、
この作品はライヴの隠れ名盤と呼ぶにふさわしい作品です。
軽やかに聴いて楽しんじゃいましょう。

『Frampton Comes Alive』や
『KISS ALIVE』が好きな方には、
おススメです。

↓アルフィーの高見沢氏が5人いる、などと言わない(笑)

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★2017/04/02 (Sun)
ボンゾを彷彿とさせるドラムスに、
ハイトーンの伸びやかなヴォーカル、
キース・エマーソンやリック・ウェイクマンの影響を受けた
シンセのトーンに、
リッチー・ブラックモアやブライアン・メイのような
繊細なギター、
おおらかなノリのベースにのみアメリカの匂いがするものの、
全体的にはヨーロッパのテイストが感じられる、
メロディアスなハードロック…

何の情報もなく、
音だけが聴こえてきたら、
多くの人が「おっ、これカッコイイじゃん」
と思うであろうサウンドですが、

このバンドのメンバーが全員、
白い衣装を身にまとい、
「エンジェル」と言うバンド名であったら、
果たしてみなさんは、
そのアルバムに手が伸びるのでありましょうか?



最近、
話題に上ることが少なくなった“紙ジャケ”ですが、
今年初めの目玉は、
そんな「エンジェル」の作品群でしょう。

私は「Telephone Exchange」(邦題:魅惑のテレフォン・コール)
という曲がお気に入りなので、
サードアルバム『On Earth As It Is In Heaven』
(邦題:舞踏への誘い、1977年発表)をまず入手しましたが、
この曲のコード進行はステキです。
私のツボにぴったりハマる、
「Across The Universe」っぽい響き…
(ちなみに、
カヴァーするなら、
このツインリードはウザいので外しますね)



アルバムを冒頭から順に聴いていくと、
まずはドラムスの音に耳がいってしまいます。
間の取り方だけでなく、
皮の張り方、
音の取り方含め、
とにかく“ボンゾ”!

この頃はこういう音が流行っていたのでしょうか?
同時期に売り出し中だった、
ディティクティヴのドラムスもこんな音でした。

そして、
ヴォーカルの声質が魅力的です。
少しハスキーで野性的ですが、
伸びやかで艶っぽいトーンが特徴…
ロバート・プラントとポール・ロジャースを足して
2で割ったような感じです。

アルバムはポップな曲調が多く、
前述のお気に入り以外でも、
「Can You Feel It」(邦題:幻想の美学)
「She’s A Mover」(邦題:妖しい美貌)
「On The Rocks」(邦題:オン・ザ・ロックス)
(どうでもいいけど、邦題なんとかなりませんかね?(笑)
などなど…
非常に完成度の高いハードロック・ナンバーが並んでいます。



とはいえ…

バンド名が「エンジェル」です。

ネットでCDを買うことが普及している今では
想像もつかないことですが、
私たちがティーンだった1970年代には、
レコード店のレジへ持って行くことに抵抗があるLPがありました

それはエロいジャケットだけでなく、
ダサいジャケットや、
「オマエ、こんなの聴いてるの?」と言われた場合に、
抗弁できないような作品が含まれています。

「エンジェル」買うところを誰かに見られたら、
それは恥ずかしいことだったと思いますよ。

それにしても、
このバンドを売り出すに当たって、
なぜこのバンド名とあの衣装を選んだのでしょう?

カサブランカ・レーベルから、
すでに売り出し中だったKISSに対して、
対極のイメージ戦略だったとは言われていますが…
「悪魔」に対して「天使」
「黒」に対して「白」というのは…
はっきり言って、
小学生なみの発想だと思いますが、
みなさんはどう思いますか?(笑)

これが、
すでに巨大産業化していた、
当時の音楽業界のプロモーション会議の決定とは、
にわかには信じられないことです。

「エンジェル」は、
そんなプロモーションの失敗のみならず、
いくつかの不幸なできごとが重なり、
たいした評価もされず、
忘却の彼方に追いやられてしまった感がありますが、

この文を読んで、
なんとなく気になった方は、
ぜひこの機会に入手して、
私の言っていることを実感してください。

なにしろ、
素晴らしいミュージシャンなのです。

トミー・ボーリンとは違ったパターンですが、
復権を呼びかけたくなる気持ちは同じです。
★2017/03/26 (Sun)
「木綿のハンカチーフ」は、
遠距離恋愛の破綻をテーマに、
切ない乙女心を吐露している名曲ですが、
さすがにこの年齢になってみると、
素直にそこだけに感動するのではなく、
色々と歌詞の意味を考えてしまいます。

つまり…

この曲の歌詞は、
男性と女性のコール&レスポンスになっていますが、
それぞれの側を並べて見ると、
お互いの主張が明確に見えて興味深いのです。

以前だったら考えもつかなかった聴き方ですが…(笑)

まず、
1番の歌詞です。

男性は上京する途中ですが、
感傷的になっておらず、
かなり気合が入っています。
どこかの都市でふと恋人を思い出し、
何かプレゼントを買うと言っています。

これに対して女性は、
プレゼントなどいらないから、
「都会の絵の具に染まらないで」
つまり、
ずっと今のままでいてほしい、
と言っているのです。

2番になると、
男性はなかなか帰郷できないので、
お詫びのつもりか指輪を送ると言ってきます。

これに対して女性は、
「何を送られてもあなたのキスほどトキめかない」
つまり、
指輪なんかいらないから帰ってきてよ、
スキンシップがしたいと言っているのです。

これは、
絢香さんの「三日月」にも似たような表現があるので、
女性の心理としては一般的なものなのでしょう。

とはいえ、
男性側の心理としてはいかがなものでしょう?

まず、
決意の上京に対して欲しかったのは、
「がんばって」という励ましの言葉であり、
安月給をはたいて送った指輪に対しては、
「ありがとう」と言ってほしかったのではないでしょうか?

ところが、
女性の方は一貫して、
「ずっと変わらずそばにいてほしい」ということで、
そもそもスタートの段階から、
感情がすれ違っていると思えて仕方ありません。

このすれ違いが決定的になるのが、
3番の歌詞です。

男性は都会の生活にも慣れ、
スーツ姿の写真を送ってきます。
オレがんばっているでしょう?
スーツ姿かっこいい?
今度こそ褒めてほしかったところです。

ところが、
女性は相変わらず、
「草に寝転ぶアナタが好きでした」って…
それはないですよね?(笑)
私はここで、
少々この男性に同情的になりました(笑)

ただおもしろいのは、
ここでこの女性も、
「ちょっと言い過ぎかな?」
とズキンとしたらしく、
「木枯らしのビル街、体に気をつけてね」と、
蛇足的に男性を気遣う一言を入れてくるのです。

でも…
ここでの継ぎ足しでは、
もう遅いですね。

フツーはこの時点で、
「もーいいかーっ」となりますよ。

案の定、
4番で男性はもう帰れないと、
この意味は、
「他に大事な女性ができたから…」
ということでしょう。

ここに至って、
事態の重大さを知った女性は、
反省する部分もあったのでしょうが、
最後の抵抗とばかりに、
「涙拭く、木綿のハンカチーフください」
となるのです。

最近の日本の男女の感覚は、
この時代とかなり変化しているようですが、
かつての日本では、
男性は志に殉じ、
そして今でも女性には、
遠くの恋人より近くの友人、
という感情が残っているのです。

これを、
私の補足にあるような、
直接的な言葉をまったく使わずに、
ここまで想像が膨らむ情景を描いた、
作詞家(松本隆氏)の文学的センスは、
素晴らしいものであるといえます、
(一説には、
もっと長い歌詞であったものを、
編曲家の要請で短くしたとか…)

さらに、
このような女性の感情を、
サラッと歌いこなした、
歌手のキャラクターも的確で…
これを中島みゆきさんとか、
演歌系の歌手が歌ったら、
”怨み節“になってしまうところでした(笑)

すべてがうまくハマった、
職人による分業作業の傑作であると、
感動せずにはいられません。

ヒット曲というのは、
うまくできているのですね。

ここまで分析するなって?(笑)

★2017/03/20 (Mon)
2017年3月18日、
チャック・ベリー逝去、
享年90歳。

ミュージシャンとしては、
かなりの長寿です。

その上、
38年ぶりに、
ニューアルバムを発表する予定だったとか…

最高齢の現役ミュージシャンだったわけです。

スゴイですね。

彼がいなかったら、
ジョン・レノンもローリング・ストーンズも、
世に出たかどうかわからず…

3コードで踊れる音楽を、
ここまで普及させた功績には計り知れないものがあります。

それにしても…

自然の摂理なので仕方ないことですが、
ポップミュージックの全盛期を支えたミュージシャンたちが、
次々と神のもとに召されていきます。

まさに…
歌は世につれ、
世は歌につれ…

「恋する歌謡曲。」

『Guitar magazine』今月号の特集じゃありませんか(笑)



『Guitar magazine』編集部に何が起きているのか?

私は今年に入ってから3号続けて購入していますが、
いずれも特集のテーマが興味深くて、
家でじっくり読みたくなってしまう内容でした。

今月のテーマは、
1970〜80年代の、
いわゆるJ-POP以前の、
歌謡曲全盛の時代を支えたギタリストたち…
当時は名前がクレジットされることもなかった、
スタジオミュージシャンにスポットを当てているのです。

これはスゴイ企画です。

かつて…
「レコード・コレクターズ」が2014年7月号で、
「1970-1979 日本の女性アイドル・ソング・ベスト100」という特集を組み、
私もここに、
「1970年代の日本の女性アイドル・ソング・ベスト10」
という記事を掲載したことがありましたが、
今回の特集はギタリストにスポットを当てている点がポイントで、
じつに読みごたえのある内容になっていました。

山口百恵さんに矢島賢さん、
キャンディーズに水谷公生さん、
沢田研二さんに井上尭之さん、
西城秀樹さんに芳野藤丸さん、
松田聖子さんに松原正樹さん&今剛さん、
ユーミンに鈴木茂さん、
という流れをメインに、
様々な角度からあの時代を検証しています。
(ちなみに矢島さんと松原さんもすでに逝去されています…合掌)

私は当時、
初期のキャンディーズのシングルで聴けるギターが、
かなり気になっていたのですが、
これはすべて水谷さんであったことが判明した上に、

長年の疑問の一つであった、
「サザエさん」の主題歌のギターが、
杉本喜代志さんだったということが判明…
そうです、
やはりあれは、
ジャズギタリストのプレイだったのです(笑)

さらに、
名曲「木綿のハンカチーフ」のイントロの
TAB譜が付いていることもあり、
あっという間にマイ・ブームが、
JAZZ FUNKから歌謡曲になってしまいました。

私の中学生当時(1974〜76年)は、
かじりたてのROCKと歌謡曲を、
当たり前のように、
同列で聴いていたものですが、
それを支えていたギタリストの多くが、
ROCK系の人たちであったから、
あまり違和感を覚えなかったのかもしれません。

それにしても、
譜面を初見で、
「せーの」で他のパートと一発録り、
1時間程度でミックスダウンまで仕上げてしまうというのは、
まさに「職人芸」といえます。

ミスしない、
音程狂わない、
リズムはずさない…
なんというレベルの高さでしょう。

私はつくづく考えが甘かったなぁ…
ローリング・ストーンズ物語など読んで、
自分もプロになれると信じていたけれど、
このレベルをクリアできなければ、
当時の日本ではプロ(=これで食っていける人)にはなれなかったんですね。

しかし、
芳野藤丸さんの証言にあるように、

自分がその日録音した曲を、
誰が歌ってどんな雰囲気になるかは、
まったく打ち合わせなどされなかったそうで、
譜面を渡されて録音を済ませれば、
「はいお疲れさま〜」で次の現場へ行く…

大ヒットした「木綿のハンカチーフ」も、
いつもの調子で録音を済ませた曲の一つで、
後にラジオから流れてきた完成版を聴いてはじめて、
「あっこれオレだよ」
「はぁ…こんな曲になったんだ〜」
と驚いたとか…

プロダクション側が、
歌い手の魅力を最大限に引き出すための戦略を練り、
編曲家が作品の全体像を描く、
作詞家は言葉の職人であり、
作曲家はメロディの職人、
スタジオミュージシャンはもとより、
歌手も職人であったのが、
当時の歌謡曲の実態とすれば、
日本だって、
モータウンや西海岸に負けてはいなかったと思えてきます。

つくづく、
1970~80年代の音楽シーンは、
全方位で密度が濃かったんだな〜。

あの時代をリアルタイムに体験したことは、
私たちにとって大きな財産なのです。

ところで、
冒頭の2014年夏頃に、
気になる曲はほとんど、
iTunesで入手したのですが、
(シングルを集める際にiTunesは便利です)
「木綿のハンカチーフ」とキャンディーズの曲は、
そこでは入手することができませんでした。

今回は、
CDで…つまりアルバムで、
これらも集めてしまおうか、
などとタクラむ、
今日この頃でありました。
★2017/03/12 (Sun)
2月以来、
ジャズファンク関係のコレクションを増強しつつ、
その周辺のディスクばかりを聴いております。

ここまで一つのカテゴリーにこだわるのは、
2011年頃にジャズギターにハマって以来ですが、
ムッシュの遺言よろしく…
狂ったように凝れば凝るほど、
私は一人の人間として、
幸せな道を歩いているのでしょう(笑)

さて、
そんなここ1ヶ月の間に、
5枚のディスクを入手したのですが、
今のところ、
もっとも気に入っているのが、
ジョー・パスの『ベター・デイズ』です。



まず一言。

ジャケが…
ダサいっす(笑)

ジョー・パスはいまさら言うまでもない、
ジャズギターの巨匠であり、
私はかねがね、
世界でいちばんギターが上手い人であり、
非の打ち所がないテクニシャンである、
と思っています。

そのジョー・パスが、
西海岸のスタジオミュージシャンたちと、
8ビートを主体とするファンクなリズムをバックに、
ジャズギターを弾いたのが、
この作品です。

彼の作品の中では、
かなり異色の企画といえるでしょう。

発表は1971年。

1970年代中盤以降の、
フュージョン系16ビートの細かいノリとは違い、
ソウルの影響が強く残る8ビートのノリがイカしていますが、
他の作品に比べて、
かなり抑えているギターとほどよくバランスが取れており、
たいへん気持ちよく聴けるディスクです。
(トータル30分強というのもちょうどよい感じ)

これはいいですよ。
ジャケを見て敬遠しないでください。

ジョー・パスのギター以外だと、
エレクトリックベースの音が、
ものスゴくイイ音で…
これは、
このアルバムの制作リーダーが、
キャロル・ケイという女性ベーシストであることによるかもしれませんが…
聴き手を気持ちよくさせるツボかもしれません。

オープニングのタイトル曲がとにかくカッコいい。
そしてジョー・サンプル作の2曲目「Free Sample」も素晴らしい。
その後も要所にイカしたファンクチューンをはさみ、
キャロル・キングの「It’s too late」のカバーがクライマックス。
ラストのイントロでは、
なんと『ヴァーチュオーソ』的なソロギターも飛び出し、
聴きどころ満載であります。

私が購入したディスクは、
オリジナルの10曲の後に、
ジョー・パス、
キャロル・ケイ、
そしてポール・ハンフリー(ドラムス)による、
完全なトリオのセッションがもう10曲収録されており、
グリコのキャラメルのように(古いか…)
2枚分楽しめるようになっています。

こちらはシンプルな編成なので、
また違った楽しみ方ができます。

とにかく、
これは素晴らしい。
ひさしぶりで隠れた名作に出会った感じです。
断言しますが、
ジョー・パスの代表作としてよく知られた作品と比べ、
まったく遜色のない内容となっています。

彼は名盤『ジャンゴ』では、
ピアノではなく、
リズムギターを入れて、
独特なノリを作り上げていましたが、
意外とリズムアプローチに関心が強かったのかもしれません。

そしてこのように、
さまざまな形態のリズムに適応できる柔軟性こそが、
ジョー・パスの真価なのかもしれませんね。

一方、
私は個人的に、
『ベター・デイズ』を聴いて、
何か悟るものがありました。

それは…しばらく時間が経過すると、
なんらかの形になって表れることでしょう。
乞うご期待かな?

それにしても…

クドイようだけど、
ジャケットだけ、
もう少しなんとかしてほしかったです。

ジョー・パスらしいといえば、
それまでだけど…
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★ ILLUSTRATION BY nyao