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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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HN:
matsuZACK
年齢:
57
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2008/04/27 (Sun)
昨年の秋頃、
私は、
『SLY & ROBBIE GREETS LED ZEPPELIN』
というCDをよく聴いていました。

これは、
レゲエ界を代表するリズムセクションとして有名な、
スライ&ロビーが、
レッド・ツェッペリンのカバーに挑んだ作品です。

レゲエを中心に、
ダブやラップなどを駆使して、
レッド・ツェッペリン・ナンバーを、
現代風にリメイクしており、
全体的には、
レゲエというより、
ソウルっぽい雰囲気に仕上がっています。

「やっぱり、ZEPの曲はよくできているんだなぁ」
あらためてそう感じた私は、
スライ&ロビーのリメイクと、
原曲を比較するために、
ひさしぶりにレッド・ツェッペリンのアルバムを聴くことにしました。

ところが…、
しばらく聴いていたら、
ものすごく違和感を覚えて、
途中で耐えられなくなってしまったのです。
これは、かつて経験したことのない感覚でした。
あのレッド・ツェッペリンが、
どうしようもなく野暮ったい音に聴こえたのです。

前回、
前々回と話題になった、
STONE TEMPLE PILOTSと、
I MOTHER EARTHのカバーをしていた、
大学生バンドの演奏を聴いたとき、
やはり、
他の対バン(40代以上の年齢層が大半を占める)の演奏との間に、
はっきりとした違いを感じてしまいました。
この時も、
対バンの音が野暮ったく聴こえてしまったのです。

「何が違うのだろう?」
私は大学生バンドの演奏を聴きながら、
ひとり思索にふけっていました。

そして、
なにげなく、
ヴォーカリストの動きを見ていたら、
あることに気がつきました。

「そうか…、リズムが違うんだ」
彼の体は、
他のバンドのヴォーカリストよりも、
小刻みに揺れていたのです。

ポピュラーミュージックの歴史は、
リズムの細分化の歴史といってもよいでしょう。
カントリーの2ビートから、
ジャズの4ビートへ、
そしてロックンロールの8ビートから、
ファンクの16ビートへ。
時代の流れとともに、
リズムの刻み方は細かくなっていきました。

1980年代の中盤まで、
ポピュラーミュージックの主流は、
8ビートでした。
しかし、
1980年代後半の、
クラブシーンの台頭により、
アシッド・ジャズが注目され、
いわゆるGROOVYなビートが流行したおかげで、
リズムは完全に16ビート主体になったのです。

1990年代以降に登場した音楽は、
それこそハードロックの世界まで、
すべて16ビートの洗礼を受けているといえます。

それは、
たとえ8ビートの曲であっても、
絶えず裏のリズムを意識しているため、
とにかくリズムの刻み方が細かいのです。
これが現在のポピュラーミュージックの特徴といえるでしょう。
もちろん、
日本の音楽シーンも例外ではなく、
いわゆる歌謡曲の世界でも同じことが言えるのです。

したがって、
『SLY & ROBBIE GREETS LED ZEPPELIN』は、
16ビート中心の、
細かいリズムに支配されており、
ただでさえ、
大雑把なリズムの、
ジョン・ボーナムのドラムに支配された、
原曲がやけに古くさく聴こえたということわけです。

STONE TEMPLE PILOTSや、
I MOTHER EARTHに対して、
なにか新鮮なものを感じたとすれば、
まさにこの、
リズムの違いだったのでしょう。

マイルス・ディビスはかつて、
「ミュージシャンは、
自分が生きている時代を反映する楽器を使わなきゃダメだ。」
と言い放ち、
エレクトリックベースを弾くことを拒否した、
ロン・カーターをカルテットからはずしました。

マイルスの言葉を借りれば、
さしずめ、
「ミュージシャンは、
自分が生きている時代を反映するリズムを感じられなきゃダメだ。」
ということになるでしょう。

この先、
16ビートが32ビートになるようなことは、
あり得ないと思いますが、
きっとその時代を反映したリズムが現れて、
リズムは進化し続けることでしょう。

私が、
かつての名盤ばかり聴くことをやめ、
意識的に新しい作品を聴くようになったきっかけは、
こんなことがあったからでした。

かつて、
ロックは反体制の象徴でした。
旧態然とした権威に対する、
反抗の文化でした。
自らを、
カビの生えた骨董品に封じ込めてしまっては、
この年までロックを続けてきた意味がないのでは?
そう思う、今日この頃です。

↓『SLY & ROBBIE GREETS LED ZEPPELIN』(2007年発表)



収録曲:
Moby Dick
No Quarter
The Rain Song
Kashmir
D'yer Mak'er
Thank You
Going To California
In The Evening
Heart Breaker
Whole Lotta Love
The Rhythm Remain The Same
 「おーっ、なるほど」と納得する曲と、
 「えっ、こうなっちゃったの?」と驚く曲が交互に登場し、
 かなり楽しめる1枚ではあります。
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★ ILLUSTRATION BY nyao