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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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HN:
matsuZACK
年齢:
57
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2008/04/20 (Sun)
(前回からのつづきです)

昨年12月、
LOOSE CONNECTIONが、
吉祥寺「曼荼羅2」に出演した際の対バンだった、
現役大学生バンドが演奏した曲は、
STONE TEMPLE PILOTSと、
I MOTHER EARTHのナンバーということでした。

私は、
STONE TEMPLE PILOTSのことは、
すでに知っていたのですが、
I MOTHER EARTHについては初耳でした。

彼らにこのバンドのことを、
もう少し尋ねてみたところ、
「I MOTHER EARTHはカナダのバンドですが、
たいへんマニアックなので、
CDはなかなか手に入らないかもしれませんよ。」
という答えが返ってきました。

…おっ?
なんということだ。
私の琴線に触れるキーワードが2つも…。
カナダ、
マニアック…。

カナダ…。
そう、
カナダのロックバンドは私の大好物です。

カナダはその歴史のせいか、
アメリカ文化とヨーロッパ文化が、
バランスよく融合している国です。
それは、
アメリカとイギリスのみならず、
東のケベック州へ行くと、
フランス語圏があるように、
フランスからの影響も強く見られます。

この国のロックバンドは、
アメリカ的なリズムのノリ、
いわゆる、
ファンクやソウルのような、
ブラックミュージックのノリの上に、
ヨーロッパ的な繊細な和音のアレンジが乗るという、
独特のサウンドを構築してきました。

とくに、
ZEPやYESの人気が高いせいか、
リフを中心として変拍子を多用することが多く、
このことがまた、
カナダのロックバンドのサウンドを、
いっそう特徴的なものにしています。

そして、
このようなサウンドは、
かつて私の理想とするものであったのです。

RUSH、
MAHOGANY RUSH、
PAT TRAVERS BAND、
MOXY、
HEART、
TRIUMPH…。

通好みの、
隠れ名盤の宝庫、カナダ。
「うーっ、そうか、
I MOTHER EARTHは、
カナダのバンドだったのかぁ…」

しかも、
「入手困難なマニアックなバンドときたか…」、
これは、
かつてユーロロックのコレクションに没頭したことがある私にとって、
魔女のささやきに等しい、
抑えきれない誘惑を感じてしまう、
コレクター魂をゆさぶられる言葉です。
「よしっ、これは買いだっ。
なんとしても、手に入れるぞ」
っとひそかに誓ったのでありました。

I MOTHER EARTHは、
1993年にデビュー、
2003年に解散するまでに、
『Dig』(1993年)、
『Scenery And Fish』(1996年)、
『Blue, Green, Orange』(1999年)、
『The Quicksilver Meat Dream』(2003年)、
という4枚のアルバムを発表。
デビューアルバムには、
GUNSのプロデューサーが、
セカンドアルバムには、
RUSHのアレックス・ライフスンが、
それぞれ関与。
一部のマニアックなファンから、
熱狂的な指示を受けるものの、
大きな成功を得ることもなく解散…。

どうやら、日本国内盤は発表された形跡がありません。

それどころか、
現在では、
中古も新品も、
日本国内ではほとんど流通していない状態です。

そこで、
私は、
アメリカの通販サイトから、
現役大学生バンドが演奏していた、
「One More Astronaut」と
「Used To Be Alright」が収録された、
セカンドアルバム『Scenery And Fish』
を直輸入で購入することにしました。

申し込みから約2週間…、
2月の中旬に、
それははるばる海を越えて、
我が家に到着しました。

高まる期待に胸躍らせ、
CDプレイヤーへスイッチを入れてみると…、
チャルメラやパーカッションが響く、
まるでオモチャ箱をひっくり返したような、
短いインストの後…、
ディストーションの効いたギターが、
コードをかき鳴らし、
「んーっ、凶悪な音…」、
しかしその後すぐにギターは引っ込み、
ベースがかなりファンキーなフレーズを続け、
「えっ、ファンキー?」と思う間もなく、
一瞬のブレイクに続いて…、
「あっ!!!!!」、
超ヘヴィーなリフで、
たたみこまれるような展開に引き込まれ、
一気にっ…、
パーカッションてんこ盛りの、
目眩がしそうなエンディングまで、
行ってしまいました。

スゴイ…。
期待を裏切らない内容…。
というか、
期待以上の恐るべき内容でした。
それも、
いきなり肩すかしを食った後に、
強烈なパイルドライバーをかまされたような感じで、
私の受けた衝撃は相当なものでした。

I MOTHER EARTHの凄さは、
その雑食ぎみな許容範囲の広さです。
いちおう、
グランジ、オルタナティヴに位置しているものの、
ニューウェイブから、ジャズ、ファンク、民族音楽、
およそ80年代以降の音楽がすべて詰め込まれている、
と言っても過言ではありません。

これを、ミクスチャーと言うのでしょうか。

その幅広い素材に、
ハードボイルドな香辛料をきかせて、
一品料理に仕上げた、
まさにそんな印象の作品です。

しかし、
全編にわたって、
印象的なヴォーカルラインが響きわたっているおかげで、
全体が散漫な印象にならず、
統一感の取れた作品に仕上がっています。
ちなみに、
ヴォーカリストを筆頭に、
演奏陣の技量はかなりのものです。
(とくにドラムス!)

また、
ギタリストの観点から見ると、
アンプでオーバードライブさせるのではなく、
いかにも「エフェクターで歪ませました」という、
宅録大好き少年が好みそうな、
ギターサウンドがおもしろく、
曲の展開に凝っていることもあって、
「これはかなりのオタク集団だな」、
と察しられるのでありました。

何年かに一度、
「カルチャーが変わったなぁ…」、
っと感じる作品に出会うことがありますが、
この『Scenery And Fish』はまさにそんな作品でした。

しかし、
そんなI MOTHER EARTHは、
日本国内ではほとんど知られていない存在です。

これは、とっても不幸なことだと思いますが、
いかがでしょう?

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★ ILLUSTRATION BY nyao