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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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  ★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2009/04/26 (Sun)
「私の人生を変えたアルバム」シリーズを、
『web-magazine GYAN GYAN』で継続させようと決めたおかげで、
ここで続けられるシリーズものがなくなってしまいました。

下世話な話題ばかり展開するのもねぇ…、
なにしろ、
ブログのタイトルが『ROCKのある風景』ですから、
このままではマズイと思案を重ねた結果…、
ROCKの“名盤紹介”というのはいままでいろいろとやってきましたが、
そういえば“名曲紹介”というのはやったことがなかったことに思い当たり、
始めてみようということになりました。

シリーズのタイトルはまだ決めていませんが、
第1回は、
リック・デリンジャーの
「ロックンロール・フー・チー・クー」です。

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あれは、
私が高校に入学した頃のことです。
そろそろ、
『ミュージック・ライフ』に物足りなさを覚え始めた私は、
当時はまだ、
一部マニアの同人誌の域を脱していなかった、
『プレイヤー』を定期購読することにしました。

定価が500円以下だったこともありましたが、
日本のプロミュージシャンが執筆に加わっていることもあって、
内容がより実践的で、
『ミュージック・ライフ』より
身近にロックを感じられることがポイントでした。

その記念すべき1冊目、
たしか1977年5月号、
表紙はジョニー・ウィンターだったと思いますが、
その巻頭インタビューが、
当時、自らの名前を冠したデリンジャーというバンドで活動していた、
リック・デリンジャーでした。

デリンジャーは、
リックをはじめとするメンバーのルックスがよかったおかげで、
マスコミの注目を集めていましたが、
私のようなギター小僧は、
このバンドが新興ブランド、
「BCリッチ」のギターを使用していたことに、
注目していたのです。

「BCリッチ」は、
独特のボディシェイプと、
独自の電気系サーキットを持つ、
ハンドメイドのギターで、
モッキンバードやイーグル、ビッチ
といったラインアップを揃えていました。
当時の日本ではかなり高価で、
40万前後の定価だったと記憶しております。
(この後、エアロスミスも使い始めますね)

さて、
リック・デリンジャーは、
この「BCリッチ」の他、
ヘッドが逆V字型(俗にいうバルタン・ヘッド)の
ギブソン・エクスプローラなどを使っていて、
インタビューでもさかんにそのへんのギターの話を展開していました。

これが、
ギター小僧のハートをくすぐらないワケはありませんね。

プレイヤー誌のインタビューを読んで数週間後、
ラジオで『デリンジャー・ライブ』の放送があり、
私は当然のごとくエア・チェックをして(なつかしい言葉だ)、
カセットテープに録音した演奏を聴き込みました。



かなり期待していたのですが、
大半の曲は、「まぁ…、こんなもんか?」と思える程度の、
いわゆる平均的な楽曲で、
「BCリッチ」のトーンはさすがに素晴らしかったものの、
それほど印象に残らない演奏でした。
ところが、
アンコールの1曲だけが、
ものスゴい存在感で、
しばらく耳から離れなくなったのです。

それが「ロックンロール・フー・チー・クー」。
当時の正直な感想は、
「エアロスミスみたいでカッコイイ~」でした。

「ロックンロール・フー・チー・クー」は、
1973年発表のリック・デリンジャーのソロ・アルバム
『オール・アメリカン・ボーイ』に収録されています。

シングルカットされて大ヒットしたわけではありませんが、
アメリカでは人気の高い曲のようです。

リック・デリンジャーという人は、
こういうポップな曲が得意らしく、
マッコイズ時代には「ハング・オン・スルーピー」
の大ヒットを記録していることで有名です。

私は「ロックンロール・フー・チー・クー」のスタジオテイクを求め、
あちこちのレコード店を探したのですが、
当時は『オール・アメリカン・ボーイ』のLPは入手困難で、
アルバムを手に入れたのは、
それからだいぶ時間が経ってからになりました。

おかげで、
かなりの期間、
カセットテープのライブ音源だけが、
私の愛聴盤でした。
音は悪くても名曲は名曲ですね。

のちに『オール・アメリカン・ボーイ』を見つけた時は、
驚喜したものですが、
またしても1曲目の
「ロックンロール・フー・チー・クー」以外は印象に残らず、
結局、
私にとってリック・デリンジャーは、
「ロックンロール・フー・チー・クー」だけの存在、
ということになりました。



「ロックンロール・フー・チー・クー」は、
リフを中心として2本のギターがからむ構造になっており、
後にエアロスミスの成功によって一般的になる、
ちょっとだけハネるリズムをベースにした、
ツインギターによるハードロックの先駆的存在といえます。

曲調からセッションに向いており、
いろいろと重宝な曲ではあります。

セッションといえば、
この曲で、
リック・デリンジャーが
エドガー・ウィンター・グループと共演している映像を
見たことがありますが、
ギターソロになった瞬間から、
リックの目がイッってしまい、
猛然と凄まじいフレーズを連発するのを見て、
リックとエドガーの兄、ジョニー・ウィンターが出会った場所が
精神病院であったという話を思い出し、
(ふたりともジャンキーだったそうです)
背筋がゾクゾクッとしました。

そういえば、
リック・デリンジャーって、
どことなく、
ブライアン・ジョーンズに似ているような気がするのですが、
いかがでしょう?

いずれにしても、
「ロックンロール・フー・チー・クー」は、
これ以降、
私の好きな、
ハード・ロックンロールの代表曲になり、
いまでもときどき聴いては、
アタマを振っております。

聴いたことのない人には、
ぜひ一度耳にしてほしいのですが…、
「宅ファイル便」でお届けしましょうか?
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★ ILLUSTRATION BY nyao