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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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  ★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
56
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2018/08/05 (Sun)
先週お話しした、
落ち穂拾いのような、
紙ジャケ収集の中に、
ディープ・パープルの『ファイアボール』がありました。

『ファイアボール』は、
『インロック』と『マシンヘッド』という、
代表作の間に発表され、
話題になることが少ない作品ですが、
私はLP時代によく聴いていました。

なぜか、
CDではここまで入手していなかったのです…

重くて暴力的な音像は、
『インロック』に近いのですが、
『マシンヘッド』以上にバラエティに富んでいて、
ディープ・パープルというバンドを理解する上で、
大変重要な作品だと思います。

アルバムは、
けたたましいバスドラの連打による、
タイトル曲で幕を開けます。
(ちなみに、
第2期までの作品で、
曲名をアルバム名にしているのは、
この『ファイアボール』だけです)

ライブ映像(『コペンハーゲン1972』)でこの曲は、
アンコールの1曲目に登場しますが、
イアン・ペイスのドラムキットが、
コージー・パウエルのような、
ツインバスになっていることに驚かされたものです。

口径のデカイ、
ラディックのバスドラが2つになっていると、
迫力満点ですが、
これがこの曲の疾走感を演出しています。

というか、
これワンバスではツライよね…

また、
中間部分で、
ギターにしては低音なんだけど…
と思われたソロは、
なんとロジャー・グローバーによる、
ベース・ソロであったことがわかり、
これまた驚いたものです。

百聞は一見に如かずとは、
よく言ったものですが、
やはりレコードだけでなく、
ライヴを見ないと、
プレイを把握できません。

収録時間も短い、
嵐のようなオープニングに続き、
テンポを落とした「ノー・ノー・ノー」が始まります。

じつは私、
この曲が大好きで、
少年の頃から、
ディープ・パープルの、
隠れたベストチューンに上げております。

この曲の映像を、
ドイツのテレビ番組『ビート・クラブ』で見ましたが、
なかなかカッコイイので、
未体験の方にはおススメしておきます。

この曲は、
じっくり作り込んだ感があって、
メンバーの個性がうまく収められています。

ちょっとルーズなリフ、
エコーを使ったスライド、
その後、
ここ一発のタイミングで畳み掛ける、
リッチーのギターはもちろんのこと、

クラシックをベースに、
ジャズっぽいアプローチも見せる、
ジョンのオルガン。

目立たないけれど、
かなりアクレッシヴなベース・ラインで自己主張する、
ロジャー。

終盤で一気に叩きまくる、
リトル・イアン(ペイス)と、
終始抑え気味であったものの、
やはりエンディング間際で、
十八番のシャウトをかませる、
ビッグ・イアン(ギラン)。

聴けば聴くほどに味わいのあるナンバーです。

そして、
ライヴでおなじみの「ストレンジ・ウーマン」

これは、
ギランの魅力が詰まっている、
と言えるナンバーです。

オチのある歌詞を、
丁寧に歌い上げるギランは、
ここでもシャウトをしていません。

リッチーはギランに、
シャウトをやめるように言ったが、
それを聞いてくれなかったので、
ヴォーカリストの交代を決めた、
とインタビューで答えていましたが、
この曲を聴くと信じられない思いになります。

ギランはシャウトしなくてもイケるし、
とにかく歌が上手い。
プレイを聴く限りでは、
何も問題はないと思いますが…
(人間性はわかりません…)

で、
その感じは、
次の「誰かの娘」でも同様です。

歌詞がおもしろいし、
ナイーヴな歌い方がよい。

リッチーのギターが、
3フィンガーと、
スチールギターのようなスライド…
かつての私は、
かぐや姫の「神田川」を連想したほど(笑)、
彼らにとっては異色作です。

こういうアプローチが、
ファンから無視されてしまったのが、
ディープ・パープルの不幸といえます。

ちなみに、
ギランはこの曲を気に入っていたようで、
最近のライヴで歌っているのです。

ここまで、
LP時代のA面は、
ポップな印象ですが、
B面はちょっと違っていて、
プログレッシヴな雰囲気でした。

その一曲目、
ライヴの定番で、
ドラム・ソロになる「ミュール」は、
これまた私のお気に入りです。

多分に神秘的な雰囲気と、
エスニックなメロディライン、
ギターソロ後半のブレイクで、
畳み掛けるようなリッチーのフレーズが、
たまらなくカッコイイのです。

うーっ
やっぱりリッチーはええなぁ…(笑)

続く「フールズ」もその雰囲気を受け継ぎ、
こちらの中間部分では、
リッチーのヴァイオリン奏法が堪能できます。

これはライヴでは、
「スペース・トラッキン」の長尺演奏で、
ジョンのオルガンによるアドリブの後、
一息入れるタイミングで出てくる部分です。

ライヴではこの後、
もう一度激しい演奏になって、
リッチーがギターをアンプにこすりつけたり、
投げたり…狂乱のパフォーマンスに突入するのでした。

最後の「誰も来ない」は、
当時はZEPっぽいと感じた曲ですが、
ライヴ向きと思えるハードチューンです。

この曲を演奏している秘蔵映像などは、
どこにもないのだろうか…

最近、
ディープ・パープルを聴くにつけ、
つくづく感じるのは、
やはり、
このバンドは「第2期」が素晴らしい、
ということです。

私は高校生当時、
「第3期」の方が、
オシャレというか、
洗練されている感じがして、
そちらを好んでいたのですが、

その後、
発掘されたライヴ音源や映像をみると、
ヴォーカリストとしてのギランの素晴らしさや、
変幻自在にボトムを支える、
ロジャーの腕前に感心することが多く、
あらためて、
この時期のメンバーの強力さを思い知ったのでした。

『ファイヤボール』は、
そんな絶頂期に、
意欲的に作られた作品なのです。

その体制が長続きしなかった事情を、
正確に知りたいですね…
無理かな?(笑)

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★ ILLUSTRATION BY nyao