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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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  ★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2008/08/31 (Sun)
PINK FLOYD の『THE DARK SIDE OF THE MOON』
を語った際に、

“プログレッシブ・ロック”系のギタリストには、
クラシックやジャズ出身の人が多く、
いわゆる、
通常のロック・ギターとは違うマナーを身につけているため、
私には少々近寄り難い存在ばかりでした。

と述べましたが、

“通常のロック・ギターとは違うマナー”とは、
早い話が、
演奏中に左手親指(弦を押さえる方です)がどこにあるか?
ということなのです。

ブルース・ギターをベースとするロック・ギターでは、
左手親指はギターのネックの6弦側に、
正面から見てもその存在が確認できる位置にあります。
つまり、
左手でネックを握るような感じになるのですが、
こうなることで、
ビブラートをかける際には、
弦と垂直な方向へ力がかかります。

これに対して、
クラシックやジャズギターでは、
左手親指はギターのネックの背中、
指板の裏側にあり、
正面からはその存在が確認できません。
ビブラートをかける際には、
弦と平行な方向へ力がかかります。

(※ 厳密に言えば、
演奏内容によって、
両者を適当に使い分ける場合もあるわけですが、
ここではあくまで、
基本的な演奏スタイルがどちらによるものか、
という観点で話を進めていくことにします。)

左手親指をギターのネックの背中に置くスタイルで、
ジミー・ペイジのように低い位置でギターをかまえようとすると、
足元まで届くような手の長さが必要となり、
オランウータンやチンパンジーでもない限り、
そんなことはできなくなってしまいます。

そこで、
左手親指をギターのネックの背中に置く、
クラシックやジャズギターのスタイルでは、
スティーブ・ハウ(イエス)のように、
脇の下あたりで抱えるほどギターの位置を上にするか、
ロバート・フリップ(キング・クリムゾン)のように、
いっそ座ってしまうか、
という対応をせざるを得なくなります。

これは、
キース・リチャーズに憧れてこの世界に入った少年にとって、
耐えられない程イカさないことでした。

中学3年の頃(1976年)、
NHKのヤングミュージックショウでイエスを見た際、
その圧倒的な演奏に感動したものの、
スティーブ・ハウの立ち姿に違和感を覚えたものです。
「バタやんか?」(=田端義男さんのことです)

またキング・クリムゾンでは、
グレッグ・レイクが、
「おい、キノコみたいだから、座るのをやめろ」
と言ったとか…。

おもしろいのは、
ジェネシスのスティーブ・ハケットで、
当初は左手親指をギターのネックの背中に置くスタイルで、
ステージでも座って演奏していたのですが、
ピーター・ガブリエル脱退後、
突如として立って演奏するようになり、
ソロ以降は、
しっかりと左手親指がギターのネックの6弦側に出てきていたという、
途中でスタイルを変えた珍しい例になっています。

そういえば、
スティーブ・ハウもエイジアでは、
それほど高い位置でギターを抱えておりませんでした。
つまり、
トレーニングで、
ある程度どうにでもなるレベルなのですが、
ロバート・フリップだけは、
相変わらずのようです。

たかが左手親指、
と思うかもしれませんが、
どうやらこんな部分にも、
ギタリストの主張が表れているようです。

いずれにしても当時の私は、
ペケペケした音で、
複雑なフレーズを弾きこなすギタリストより、
デイブ・ギルモアの、
「クィ〜ン」と伸びる、
チョ−キング一発の方に、
より親近感を持ったということです。

その後、
長い年月の間に、
その考え方が変化するのですが、
それはまたの機会ということにしましょう。

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