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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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  ★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2013/07/07 (Sun)
キース・ジャレットの新作『サムホエア』が届きました。

1997年にキースは、
慢性疲労症候群という難病に襲われ、
一時期は、
ピアノに向かうことができなかったと言われています。
その後、
1999年に復帰したものの、
トリオでの作品は2002年以来なので、
今回はうれしい知らせになりました。

新作といっても、
中身は2009年のライブなので、
直近の姿ではありませんが、
相変わらずの名手ぶりを聴かせてくれます。

ジャック・ディジョネット、ゲイリー・ピーコックとのトリオは、
やはり素晴らしい…
などとあらためて感心したのですが、
キースはどうやら、
このトリオの活動を封印してしまったようで、
これはたいへん残念なことです。

その状況で、
4年近くも温存させていた作品を発表するとは、
キースの意図は、
どこにあるのでしょう?

さて、
オープニング「ディープスペース」で、
不協和音を使った、
キースお得意の、
クラシックっぽいソロがあり、
あーやっぱり、
私はこの感じが好きなんだよねー
と痛感しました。

この感じ‥
というのはつまり、
何度か触れているように、
ヨーロッパっぽいというか‥
どんなにリラックスしても、
カジュアルになり切らない‥
ブルースのようなルーツを演奏しても、
泥臭くならない‥
そんな感じです。

ジャスピアノの場合、
それは和音の使い方に表れるようで、
うまい表現が見当たらないのですが、
たとえば‥
ビル・エヴァンス、
ミシェル・ペトルチアーニなどに、
それを感じます。

ここがツボなんですね。

ですから、
ギタリストに対しても、
同じように、
和音に最大の関心があり、
ピアニストのような感覚を持っていたり、
ギターという楽器特有の響きを活かしていたりして、
特有のヴォイシングを持っている人に惹かれるのです。

キースは、
「ケルン」をはじめとする諸作品で、
まばゆいばかりの和音感覚を見せつけてくれました。
本作でも、
スタンダードを取り上げているのですが、
それが単に耳障りのいい音にとどまっていないのが、
彼らしいところ…

難病を克服し、
老年にさしかかり、
円熟した中に鋭さを隠し、
この後、
彼がどこへ向かうのか、
たいへん興味深いところです。

いずれにしても…
少しでも長く活動してくれることを祈りたいですね。

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★ ILLUSTRATION BY nyao