「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2015/01/25 (Sun)
TBSの金曜夜10時枠は、
SPEC、クロコーチと、
私のお気に入りのドラマを発表してきましたが、
今回の「ウロボロス」も、
まだ始まったばかりではありますが、
これからの展開が期待できる作品だと思います。
警察官とヤクザが文字通り、
表裏一体となって、
ひとつの目的に向かって行く…
向かって行く先に、
警察の裏組織が関与しているというあたりは、
クロコーチとよく似ていますが…
こんな設定になっております。
私が注目しているのは、
警察官役の生田斗真くん。
普段は嗅覚が効くというだけで、
頼りない少年のような感じなのに、
ほんの一瞬、
本性を覗かせる場面での、
狂気をはらんだ凄みのある目が、
なかなかのものです。
あれは警察官の目ではなく、
犯罪者の目だ…(第1話より)
目力があるというには、
いい役者の条件ですね。
昔々…
1980年代の初頭、
19かハタチの頃に、
人間の内に秘めた狂気とか、
善悪の価値観の逆転とか、
神への冒瀆とか、
そんなテーマに興味を持ち、
やたらと本を読んだり、
映画を見た時期がありました。
フランシス・コッポラ監督の
「地獄の黙示録」
「ゴッド・ファーザー」
そして、
松田優作主演の「野獣死すべし」などは、
強く感銘を受けた作品ですが、
「ウロボロス」には、
それに通じるテーマを感じます。
(「野獣死すべし」の松田優作の目も、
スゴかったというか…
映画史に残る狂気を演じたと思います)
さらに、
この「ウロボロス」には、
犯罪被害者の心理…
私の大事な人を殺した犯人を殺して…
が前面に出ていて、
憎しみが憎しみを生む、
今の世界情勢の中、
このテーマをどう扱っていくのか、
これも注目されるポイントです。
出演者については、
生田斗真くんのことしか触れませんでしたが、
これもクセモノ揃いで、
ドラマに奥行きを与えています。
(小栗旬くんは悪役の方が似合いますなぁ…
それと私はなぜか、
上野樹里さんに色気を感じてしまうのです(笑)
さて…新年早々、
少し血の匂いのする、
ひさびさにヴァイオレンス全開だが、
人間の本性に迫る、
ちょっとした作品に出会い、
毎週ワクワクしております。
こういう作品にピピっとくるのだから、
まだ私にも、
青いところが残っているんですね(笑)
よかったよかった(?)
SPEC、クロコーチと、
私のお気に入りのドラマを発表してきましたが、
今回の「ウロボロス」も、
まだ始まったばかりではありますが、
これからの展開が期待できる作品だと思います。
警察官とヤクザが文字通り、
表裏一体となって、
ひとつの目的に向かって行く…
向かって行く先に、
警察の裏組織が関与しているというあたりは、
クロコーチとよく似ていますが…
こんな設定になっております。
私が注目しているのは、
警察官役の生田斗真くん。
普段は嗅覚が効くというだけで、
頼りない少年のような感じなのに、
ほんの一瞬、
本性を覗かせる場面での、
狂気をはらんだ凄みのある目が、
なかなかのものです。
あれは警察官の目ではなく、
犯罪者の目だ…(第1話より)
目力があるというには、
いい役者の条件ですね。
昔々…
1980年代の初頭、
19かハタチの頃に、
人間の内に秘めた狂気とか、
善悪の価値観の逆転とか、
神への冒瀆とか、
そんなテーマに興味を持ち、
やたらと本を読んだり、
映画を見た時期がありました。
フランシス・コッポラ監督の
「地獄の黙示録」
「ゴッド・ファーザー」
そして、
松田優作主演の「野獣死すべし」などは、
強く感銘を受けた作品ですが、
「ウロボロス」には、
それに通じるテーマを感じます。
(「野獣死すべし」の松田優作の目も、
スゴかったというか…
映画史に残る狂気を演じたと思います)
さらに、
この「ウロボロス」には、
犯罪被害者の心理…
私の大事な人を殺した犯人を殺して…
が前面に出ていて、
憎しみが憎しみを生む、
今の世界情勢の中、
このテーマをどう扱っていくのか、
これも注目されるポイントです。
出演者については、
生田斗真くんのことしか触れませんでしたが、
これもクセモノ揃いで、
ドラマに奥行きを与えています。
(小栗旬くんは悪役の方が似合いますなぁ…
それと私はなぜか、
上野樹里さんに色気を感じてしまうのです(笑)
さて…新年早々、
少し血の匂いのする、
ひさびさにヴァイオレンス全開だが、
人間の本性に迫る、
ちょっとした作品に出会い、
毎週ワクワクしております。
こういう作品にピピっとくるのだから、
まだ私にも、
青いところが残っているんですね(笑)
よかったよかった(?)
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★2015/01/18 (Sun)
年が明けてからというもの、
プログレッシヴ・ロックばかり聴いています…(笑)
アラン・ホールズワースから
ビル・ブルーフォードときたら、
Yesを聴かないわけにはいきません。
Yesは、
並みいるプログレッシヴ・ロック系のグループの中でもピカイチの演奏力と
複雑な構成の楽曲で、
1970年代にカリスマ的な人気を誇っていました。
で…なぜかこのサウンドがアメリカで大人気で、
2枚組なのに4曲しか収録されていない、
『海洋地形学の物語』が全米6位になったりするのです…
(アメリカ人のセンスはよくわからん?)
あまりに楽曲が複雑なので、
計算尺を使って作曲しているなどと言われましたが、
よーするに、
各演奏者が違う拍の取り方をしても、
数小節先で帳尻が合う…
たとえば、
8/8拍子でリズムをとるパートと
6/8拍子でリズムをとるパートは、
24小節目で合う…
ということで、
別にそんなに小難しいことではないのですが、
リズムを崩さずにピタっと合わせるのは、
それなりに至難の技ですね。
日本では、
NHKのヤング・ミュージック・ショーで、
パトリック・モラーツ(key)在籍時のライブ映像が放映され、
大きな話題になりました。
前後左右に積み上げた鍵盤を
縦横無尽に操るモラーツの姿と、
ギターにかぶりつくような姿勢のスティーヴ・ハウが印象的で、
これがYesのイメージを決定づけたと言っても過言ではありません。
私の中学では、
放映された翌週は、
この話題で持ち切りでした。
ところで…
私はなぜか、
アラン・ホワイトのドラムの音が好きになれず、
ビル・ブルーフォードが在籍している
『Close to the Edge(邦題:危機)』までしか評価しておりませんでした…
もっと言わせてもらうと、
『Yes Album』の「Yours Is No Disgrace」は別格として、
『Fragile』と『Close to the Edge』こそが
私にとってのYesでした。
(その後ふたたび関心を持ったのは、
トレヴァー・ラビンが参加した時期で、
彼のソロ活動まで追いかけたものです…)
メインとなる曲の間に、
メンバーのソロが小品として散りばめられた『Fragile』と、
LPの片面を使った大作を含む『Close to the Edge』は
対照的なコンセプトになっていますが、
どちらも、
ロックの作品としてトップクラスの完成度を誇っています。
『Fragile』では、
私がもっとも好きな曲である
「Heart of the Sunrise(燃える朝やけ)」や、
同じく大好きなクリス・スクワイアのベースサウンドが堪能できる
「The Fish」がお気に入りで、
LP時代のB面をよく聴きました。
じつはこの人…
ジョン・アンダーソンと共に、
バンドを引っ張ってきた中心人物なのです。
このバリバリっとした、
特有のベースサウンドがないとYesではありませんね。
『Close to the Edge』も、
LP時代のB面に、
「And You and I」「Siberian Khatru」
という素晴らしい曲が収録されていますが、
私は大作である、
A面のタイトル曲を熱心に聴き、
ギターパートをコピーするほどでした。
高校の頃、
友人が、
この『Close to the Edge』を完全に演奏している
海賊盤を持っていましたが、
あまりにカンペキな演奏に、
みんなでぶっ飛んでしまいました。
基本、ライブで再現できるんですよね…この人たちは。
今回、
数十年ぶりに、
「Close to the Edge」を聴きましたが、
これだけ長い演奏時間にも関わらず、
まったく飽きさせない構成力…
いまだにメロディを口ずさむことができるあたり、
完成度が違うなぁ…っとうなってしまいました。
そういう意味では、
意外とポップと言えるのかもしれません。
とかく演奏重視になってしまいがちな、
プログレッシヴ・ロックの世界にあって、
あくまでも人の声を中心に構成されているあたりが、
Yesの特筆すべきところでしょう。
こんなところが、
アメリカで支持された要因だったのではないでしょうか。
Jazzなどを通過した今となっては、
スティーヴ・ハウのギターに、
それなりに迫った演奏ができるのでは?
などと思ったりする今日この頃です。
今年は当分、
プログレッシヴ・ロックから
抜け出せないのではないでしょうか?(笑)
プログレッシヴ・ロックばかり聴いています…(笑)
アラン・ホールズワースから
ビル・ブルーフォードときたら、
Yesを聴かないわけにはいきません。
Yesは、
並みいるプログレッシヴ・ロック系のグループの中でもピカイチの演奏力と
複雑な構成の楽曲で、
1970年代にカリスマ的な人気を誇っていました。
で…なぜかこのサウンドがアメリカで大人気で、
2枚組なのに4曲しか収録されていない、
『海洋地形学の物語』が全米6位になったりするのです…
(アメリカ人のセンスはよくわからん?)
あまりに楽曲が複雑なので、
計算尺を使って作曲しているなどと言われましたが、
よーするに、
各演奏者が違う拍の取り方をしても、
数小節先で帳尻が合う…
たとえば、
8/8拍子でリズムをとるパートと
6/8拍子でリズムをとるパートは、
24小節目で合う…
ということで、
別にそんなに小難しいことではないのですが、
リズムを崩さずにピタっと合わせるのは、
それなりに至難の技ですね。
日本では、
NHKのヤング・ミュージック・ショーで、
パトリック・モラーツ(key)在籍時のライブ映像が放映され、
大きな話題になりました。
前後左右に積み上げた鍵盤を
縦横無尽に操るモラーツの姿と、
ギターにかぶりつくような姿勢のスティーヴ・ハウが印象的で、
これがYesのイメージを決定づけたと言っても過言ではありません。
私の中学では、
放映された翌週は、
この話題で持ち切りでした。
ところで…
私はなぜか、
アラン・ホワイトのドラムの音が好きになれず、
ビル・ブルーフォードが在籍している
『Close to the Edge(邦題:危機)』までしか評価しておりませんでした…
もっと言わせてもらうと、
『Yes Album』の「Yours Is No Disgrace」は別格として、
『Fragile』と『Close to the Edge』こそが
私にとってのYesでした。
(その後ふたたび関心を持ったのは、
トレヴァー・ラビンが参加した時期で、
彼のソロ活動まで追いかけたものです…)
メインとなる曲の間に、
メンバーのソロが小品として散りばめられた『Fragile』と、
LPの片面を使った大作を含む『Close to the Edge』は
対照的なコンセプトになっていますが、
どちらも、
ロックの作品としてトップクラスの完成度を誇っています。
『Fragile』では、
私がもっとも好きな曲である
「Heart of the Sunrise(燃える朝やけ)」や、
同じく大好きなクリス・スクワイアのベースサウンドが堪能できる
「The Fish」がお気に入りで、
LP時代のB面をよく聴きました。
じつはこの人…
ジョン・アンダーソンと共に、
バンドを引っ張ってきた中心人物なのです。
このバリバリっとした、
特有のベースサウンドがないとYesではありませんね。
『Close to the Edge』も、
LP時代のB面に、
「And You and I」「Siberian Khatru」
という素晴らしい曲が収録されていますが、
私は大作である、
A面のタイトル曲を熱心に聴き、
ギターパートをコピーするほどでした。
高校の頃、
友人が、
この『Close to the Edge』を完全に演奏している
海賊盤を持っていましたが、
あまりにカンペキな演奏に、
みんなでぶっ飛んでしまいました。
基本、ライブで再現できるんですよね…この人たちは。
今回、
数十年ぶりに、
「Close to the Edge」を聴きましたが、
これだけ長い演奏時間にも関わらず、
まったく飽きさせない構成力…
いまだにメロディを口ずさむことができるあたり、
完成度が違うなぁ…っとうなってしまいました。
そういう意味では、
意外とポップと言えるのかもしれません。
とかく演奏重視になってしまいがちな、
プログレッシヴ・ロックの世界にあって、
あくまでも人の声を中心に構成されているあたりが、
Yesの特筆すべきところでしょう。
こんなところが、
アメリカで支持された要因だったのではないでしょうか。
Jazzなどを通過した今となっては、
スティーヴ・ハウのギターに、
それなりに迫った演奏ができるのでは?
などと思ったりする今日この頃です。
今年は当分、
プログレッシヴ・ロックから
抜け出せないのではないでしょうか?(笑)
★2015/01/12 (Mon)
ブルーフォード?
ブラッフォードではなくて?
なんでも本人が、
日本ではブラッフォードと呼ばれていると知り、
それは正確な発音ではないとして、
このような表記を求めたとか…。
なんだか、
ブルドッグみたいで、
イカさないのですが…
ブラッフォードでいいじゃん(笑)
ということで今回は、
昨年末に紙ジャケで再発された、
ブルーフォードの最初の2枚のソロ・アルバムについて、
語りたいと思います。
ブルーフォードはキャリアの初期から、
ずっとジャズを標榜していたそうです。
人気上昇中だったイエスを脱退し、
キング・クリムゾンに加入したのは、
そんな事情によるもの。
ジャズ…それもインプロビゼーションに比重を置いた、
キング・クリムゾンの3作…
『太陽と戦慄』『暗黒の世界』『レッド』には、
たいへん満足していたようで、
『レッド』発表後の解散宣言を、
もっとも悲しんだのは、
他ならぬブルーフォードであったと言われております。
さて、
そんなブルーフォードが、
UKに失望し、
アラン・ホールズワースと共に進めた
ソロ・プロジェクト。
その最初の2枚が、
『Feels Good to Me』と『One of a Kind』です。
2枚とも、
ジャズを意識したロック…
1970年代後半に流行した、
いわゆる“フュージョン”に分類されてしまいがちな音
ではありますが、
そこはさすがに…
イエス、キング・クリムゾンを渡り歩いた、
イギリス・プログレッシヴロック界の大御所…
他のバンドとはひと味違う、
前衛的なサウンドに仕上がっています。
この2つの作品の大きな違いは、
『Feels Good to Me』には、
女性ヴォーカリスト、
アネット・ピーコックが参加していることです。
彼女もまた、
単なるジャズ・ヴォーカリストの枠に収まらない、
ちょっと変わったセンスの持ち主で、
これが、
「Seems Like a Lifetime Ago」のような曲で、
バンドサウンドとうまく融合しております。
ここでは、
アストラッド・ジルベルトのような、
ウィスパーヴォイスでありながら、
キラめくような華麗なオーラを振りまいている彼女に遭遇します。
(ちなみに…
そんな、アネット・ピーコックのソロ作品
『X-Dreams』も素晴らしく、
ザッパのような前衛的なタッチの曲から、
プレスリーのカバーまで、
振幅の激しい展開で個性を発揮しています。
:ギターにミック・ロンソン参加)
前衛的な色彩の強い『Feels Good to Me』に対し、
ヴォーカリストが不在な分、
バンドとしてカッチリまとまった演奏をきかせるのが、
『One of a Kind』です。
こちらの方が、
第一印象としては、
チック・コリアのリターン・トゥ・フォーエヴァーのような、
少し“フュージョン”寄りの音に仕上がっています。
LP時代はB面のトップだった
「Five G」は、
シンプルなリフで、
タイトにたたみかけるような展開で、
この時期のサウンドを象徴するような曲です。
ベースのジェフ・バーリンも腕達者なだけでなく、
センス抜群のプレイヤーであることが窺えます。
さて、
アラン・ホールズワースについて、
ですが…
じつは私は、
当時(もしかすると今も…)、
彼のような、
トレブルをカットした、
こもった感じの音を好きになれず、
さらに、
生来、
単音によるギターソロが延々続くようなプレイも
あまり好きでなかったため、
周囲で騒ぐほど、
評価しておりませんでした。
ただ…
彼が参加したバンドの作品が、
どれも素晴らしく、
感銘を受けることが多かったので、
そのキャリアを追いかけていたという感じです。
アラン・ホールズワース参加作に駄作なし…
ということでしょうか。
ブルーフォードの2作は、
そんなホールズワースが、
最大の理解者の元、
のびのびとプレイをした作品なので、
駄作であるはずはありません。
ジャズとプログレッシヴロックの融合は、
ジャズとファンクの融合と並び、
もっともカッコいいサウンドを生み出す
方程式のひとつだと思う、
今日この頃です。
ブラッフォードではなくて?
なんでも本人が、
日本ではブラッフォードと呼ばれていると知り、
それは正確な発音ではないとして、
このような表記を求めたとか…。
なんだか、
ブルドッグみたいで、
イカさないのですが…
ブラッフォードでいいじゃん(笑)
ということで今回は、
昨年末に紙ジャケで再発された、
ブルーフォードの最初の2枚のソロ・アルバムについて、
語りたいと思います。
ブルーフォードはキャリアの初期から、
ずっとジャズを標榜していたそうです。
人気上昇中だったイエスを脱退し、
キング・クリムゾンに加入したのは、
そんな事情によるもの。
ジャズ…それもインプロビゼーションに比重を置いた、
キング・クリムゾンの3作…
『太陽と戦慄』『暗黒の世界』『レッド』には、
たいへん満足していたようで、
『レッド』発表後の解散宣言を、
もっとも悲しんだのは、
他ならぬブルーフォードであったと言われております。
さて、
そんなブルーフォードが、
UKに失望し、
アラン・ホールズワースと共に進めた
ソロ・プロジェクト。
その最初の2枚が、
『Feels Good to Me』と『One of a Kind』です。
2枚とも、
ジャズを意識したロック…
1970年代後半に流行した、
いわゆる“フュージョン”に分類されてしまいがちな音
ではありますが、
そこはさすがに…
イエス、キング・クリムゾンを渡り歩いた、
イギリス・プログレッシヴロック界の大御所…
他のバンドとはひと味違う、
前衛的なサウンドに仕上がっています。
この2つの作品の大きな違いは、
『Feels Good to Me』には、
女性ヴォーカリスト、
アネット・ピーコックが参加していることです。
彼女もまた、
単なるジャズ・ヴォーカリストの枠に収まらない、
ちょっと変わったセンスの持ち主で、
これが、
「Seems Like a Lifetime Ago」のような曲で、
バンドサウンドとうまく融合しております。
ここでは、
アストラッド・ジルベルトのような、
ウィスパーヴォイスでありながら、
キラめくような華麗なオーラを振りまいている彼女に遭遇します。
(ちなみに…
そんな、アネット・ピーコックのソロ作品
『X-Dreams』も素晴らしく、
ザッパのような前衛的なタッチの曲から、
プレスリーのカバーまで、
振幅の激しい展開で個性を発揮しています。
:ギターにミック・ロンソン参加)
前衛的な色彩の強い『Feels Good to Me』に対し、
ヴォーカリストが不在な分、
バンドとしてカッチリまとまった演奏をきかせるのが、
『One of a Kind』です。
こちらの方が、
第一印象としては、
チック・コリアのリターン・トゥ・フォーエヴァーのような、
少し“フュージョン”寄りの音に仕上がっています。
LP時代はB面のトップだった
「Five G」は、
シンプルなリフで、
タイトにたたみかけるような展開で、
この時期のサウンドを象徴するような曲です。
ベースのジェフ・バーリンも腕達者なだけでなく、
センス抜群のプレイヤーであることが窺えます。
さて、
アラン・ホールズワースについて、
ですが…
じつは私は、
当時(もしかすると今も…)、
彼のような、
トレブルをカットした、
こもった感じの音を好きになれず、
さらに、
生来、
単音によるギターソロが延々続くようなプレイも
あまり好きでなかったため、
周囲で騒ぐほど、
評価しておりませんでした。
ただ…
彼が参加したバンドの作品が、
どれも素晴らしく、
感銘を受けることが多かったので、
そのキャリアを追いかけていたという感じです。
アラン・ホールズワース参加作に駄作なし…
ということでしょうか。
ブルーフォードの2作は、
そんなホールズワースが、
最大の理解者の元、
のびのびとプレイをした作品なので、
駄作であるはずはありません。
ジャズとプログレッシヴロックの融合は、
ジャズとファンクの融合と並び、
もっともカッコいいサウンドを生み出す
方程式のひとつだと思う、
今日この頃です。
★2015/01/04 (Sun)
新年、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
今回の年末年始は、
暮も押し詰まった12月27日に発熱し、
翌日に受診したところ、
なんとA型インフルエンザ陽性で…
リレンザを服用しすぐに熱は下がったものの、
用心して外出を控えたおかげで、
いわゆる“寝正月”になってしまいました。
そんな中、
あんまり怠惰に過ごしてもいけないと思い、
一念発起して、
所有しているCDおよびLPをリストアップして、
5つに分類し、
エクセルシートを使い、
アルファベット順に整理するという、
一大事業を成し遂げてしまいました(笑)
こうして客観的に眺めてみると、
補完が必要な部分がよくわかり…
相変わらず悪いクセで、
ひとつのシリーズを集め始め、
あと一歩というあたりで、
他のものに興味が移り、
未完になっているコレクションの多いこと…
反省することしきりであります。
それにしても、
1980年代前半あたりまでは、
プログレ系の作品が多いことに、
あらためて驚かされました。
そう…好きだったんだよね。
ヨーロッパ(ユーロロック)にまで飛んだぐらいですから…
そして、
1970年代後半の、
ジャズっぽいプログレの名盤を眺めていたら、
ひとりのギタリストの顔が浮かんできました。
アラン・ホールズワース!
みなさん覚えていますか?
あのエディ・ヴァン・ヘイレンが、
インタビューの中で、
いちばん好きなギタリストに挙げたおかげで、
猫も杓子も「アラン、アラン」と大騒ぎした時期があったこと。
みんながそのプレイに挑んだものの、
彼のプレイは、
その尋常でない手の大きさ、
そして指の開き方によるところが多く、
スモールサイズの日本人には無理があると知り、
次々と断念していったこと…
ホールズワースは根っからのジャズ好きで、
ピアノのコード感をギターで再現しようとしたら、
あのような運指にたどり着いたと言っておりました。
また、
その独特のフレーズは、
サックスのプレイからヒントを得たものであるということも、
広く知られていたことです。
うーん、なつかしいなぁ…
それにしても、
これだけの名盤に関与しているとは、
おそるべしである。
テンペスト、
ソフト・マシーン、
トニー・ウィリアムス・ライフタイム
ジャン・リュック・ポンティ、
ゴング、
UK、
ブラッフォード…
いずれも、
相当マニアックですなぁ…(笑)
私が当時よく聴いていたのは、
テンペストのファースト、
ジャン・リュック・ポンティの諸作…
とくに、
1977年の『Enigmatic Ocean』
1983年の『Individual Choice』あたり、
ゴングの『Gazeuse !』
そしてブラッフォードの最初の2枚
『Feels Good to Me』『One of a Kind』
…
テンペストはホールズワースの出世作で有名ですが、
まだ後年のようなプレイではなく、
もう少し一般的な弾き方をしています。
そうは言っても、
すでにキラメくような才能の片鱗を見せており、
それを存分に発揮しています。
ただ…惜しむらくは、
ヴォーカルの声質がジョー・コッカーっぽく、
もう少し繊細な…
ジェントル・ジャイアントやクィーンのような感じだったら、
もっとよかっただろうになぁ…
と思える部分。
昔から思うのですが…
この声は…ミスマッチだろう。
ジャン・リュック・ポンティ…
つまりヴァイオリンとの相性はバツグンで、
何枚かのアルバムに参加しておりますが、
いずれも素晴らしいプレイを残しています。
この頃になると、
例の独特のプレイ…
サックスのようなギターソロを聴くことができます。
とくに、
1983年の『Individual Choice』で、
シークエンサーを使った無機質な音に、
ポンティのヴァイオリンと共に、
情念たっぷりにからみつくあたり、
鳥肌モノの色っぽさを感じてしまいます。
かくのごとく、
弦楽器はシュミレーションが難しいのです。
ゴングは中心人物である、
デヴィッド・アレンが抜け、
腕達者なミュージシャンによる、
高度なテクニックを売りものにしていた時期で、
もうこれは文句なしにカッコよい。
この感じはブラッフォードと共通しています。
ユーロロックの世界では有名ですが、
ここのピエール・モエルランというドラマーは、
もっと評価されるべきミュージシャンですね。
そして、
ブラッフォード。
作品としてのおもしろさは、
アネット・ピーコックという、
稀代の女性ヴォーカリストが参加している、
『Feels Good to Me』の方が上ですが、
硬派なインストものとしては、
『One of a Kind』も屈指の作品でしょう。
当時はこれと、
ブランドXの『Masques』を並べて聴いたものです。
「Five G」なんかサイコーでしょう。
あと…
エディ・ヴァン・ヘイレンと並び、
ラッシュのアレックス・ライフスンが、
ホールズワースに熱狂しており、
1979年の『Permanent Waves』収録の
「Different Strings」では、
フェイドアウトする直前のギターソロで、
モロにそれっぽいフレーズを聴くことができます。
これは当時の私にとって、
たいへんわかりやすい教材で、
「あー、こーすればホールズワースっぽくなるのか」
と参考にしたものです。
トレモロアームを軽く押す感じなんだよね…
およそ、
30数年の時を経て、
忘却の彼方から蘇ってきた、
アラン・ホールズワース。
ジャズとか、
ギターの響きとか、
そんなことばかり言っている、
最近の私にとって、
じつは、
もっともよく合っている相手だったのかもしれません。
これは、
インフルエンザのなせる出会いでしょうか?
すべての出会いに感謝。
人生は因果応報、
すべての出来事に意味がある…
四国へお遍路さんに行きたい、
今日この頃です(笑)
今年もよろしくお願いいたします。
今回の年末年始は、
暮も押し詰まった12月27日に発熱し、
翌日に受診したところ、
なんとA型インフルエンザ陽性で…
リレンザを服用しすぐに熱は下がったものの、
用心して外出を控えたおかげで、
いわゆる“寝正月”になってしまいました。
そんな中、
あんまり怠惰に過ごしてもいけないと思い、
一念発起して、
所有しているCDおよびLPをリストアップして、
5つに分類し、
エクセルシートを使い、
アルファベット順に整理するという、
一大事業を成し遂げてしまいました(笑)
こうして客観的に眺めてみると、
補完が必要な部分がよくわかり…
相変わらず悪いクセで、
ひとつのシリーズを集め始め、
あと一歩というあたりで、
他のものに興味が移り、
未完になっているコレクションの多いこと…
反省することしきりであります。
それにしても、
1980年代前半あたりまでは、
プログレ系の作品が多いことに、
あらためて驚かされました。
そう…好きだったんだよね。
ヨーロッパ(ユーロロック)にまで飛んだぐらいですから…
そして、
1970年代後半の、
ジャズっぽいプログレの名盤を眺めていたら、
ひとりのギタリストの顔が浮かんできました。
アラン・ホールズワース!
みなさん覚えていますか?
あのエディ・ヴァン・ヘイレンが、
インタビューの中で、
いちばん好きなギタリストに挙げたおかげで、
猫も杓子も「アラン、アラン」と大騒ぎした時期があったこと。
みんながそのプレイに挑んだものの、
彼のプレイは、
その尋常でない手の大きさ、
そして指の開き方によるところが多く、
スモールサイズの日本人には無理があると知り、
次々と断念していったこと…
ホールズワースは根っからのジャズ好きで、
ピアノのコード感をギターで再現しようとしたら、
あのような運指にたどり着いたと言っておりました。
また、
その独特のフレーズは、
サックスのプレイからヒントを得たものであるということも、
広く知られていたことです。
うーん、なつかしいなぁ…
それにしても、
これだけの名盤に関与しているとは、
おそるべしである。
テンペスト、
ソフト・マシーン、
トニー・ウィリアムス・ライフタイム
ジャン・リュック・ポンティ、
ゴング、
UK、
ブラッフォード…
いずれも、
相当マニアックですなぁ…(笑)
私が当時よく聴いていたのは、
テンペストのファースト、
ジャン・リュック・ポンティの諸作…
とくに、
1977年の『Enigmatic Ocean』
1983年の『Individual Choice』あたり、
ゴングの『Gazeuse !』
そしてブラッフォードの最初の2枚
『Feels Good to Me』『One of a Kind』
…
テンペストはホールズワースの出世作で有名ですが、
まだ後年のようなプレイではなく、
もう少し一般的な弾き方をしています。
そうは言っても、
すでにキラメくような才能の片鱗を見せており、
それを存分に発揮しています。
ただ…惜しむらくは、
ヴォーカルの声質がジョー・コッカーっぽく、
もう少し繊細な…
ジェントル・ジャイアントやクィーンのような感じだったら、
もっとよかっただろうになぁ…
と思える部分。
昔から思うのですが…
この声は…ミスマッチだろう。
ジャン・リュック・ポンティ…
つまりヴァイオリンとの相性はバツグンで、
何枚かのアルバムに参加しておりますが、
いずれも素晴らしいプレイを残しています。
この頃になると、
例の独特のプレイ…
サックスのようなギターソロを聴くことができます。
とくに、
1983年の『Individual Choice』で、
シークエンサーを使った無機質な音に、
ポンティのヴァイオリンと共に、
情念たっぷりにからみつくあたり、
鳥肌モノの色っぽさを感じてしまいます。
かくのごとく、
弦楽器はシュミレーションが難しいのです。
ゴングは中心人物である、
デヴィッド・アレンが抜け、
腕達者なミュージシャンによる、
高度なテクニックを売りものにしていた時期で、
もうこれは文句なしにカッコよい。
この感じはブラッフォードと共通しています。
ユーロロックの世界では有名ですが、
ここのピエール・モエルランというドラマーは、
もっと評価されるべきミュージシャンですね。
そして、
ブラッフォード。
作品としてのおもしろさは、
アネット・ピーコックという、
稀代の女性ヴォーカリストが参加している、
『Feels Good to Me』の方が上ですが、
硬派なインストものとしては、
『One of a Kind』も屈指の作品でしょう。
当時はこれと、
ブランドXの『Masques』を並べて聴いたものです。
「Five G」なんかサイコーでしょう。
あと…
エディ・ヴァン・ヘイレンと並び、
ラッシュのアレックス・ライフスンが、
ホールズワースに熱狂しており、
1979年の『Permanent Waves』収録の
「Different Strings」では、
フェイドアウトする直前のギターソロで、
モロにそれっぽいフレーズを聴くことができます。
これは当時の私にとって、
たいへんわかりやすい教材で、
「あー、こーすればホールズワースっぽくなるのか」
と参考にしたものです。
トレモロアームを軽く押す感じなんだよね…
およそ、
30数年の時を経て、
忘却の彼方から蘇ってきた、
アラン・ホールズワース。
ジャズとか、
ギターの響きとか、
そんなことばかり言っている、
最近の私にとって、
じつは、
もっともよく合っている相手だったのかもしれません。
これは、
インフルエンザのなせる出会いでしょうか?
すべての出会いに感謝。
人生は因果応報、
すべての出来事に意味がある…
四国へお遍路さんに行きたい、
今日この頃です(笑)
★2014/12/31 (Wed)
2014年も大晦日になりました。
最後は好例の、
「2014年マイベストアルバム」で締めたいと思います。
今年は、
みなさんもご存じの通り、
病気療養のため、
2ヶ月近く俗世から離れていたおかげで、
ショートカットコースでゴールインしたように、
やたら短く感じられた1年でありました。
その上…
これまた恒例の「忘年会ライヴ」に出場できなかったこともあり、
音楽的には不完全燃焼のような印象がありますが…
さて、
どのような顔ぶれになっているでしょう。
【新譜部門】1作品
☆Hiromi(上原ひろみ)The Trio Project『ALIVE』
(参考記事「変拍子、テンションコード」)
今年は新譜に当たらなかった年でしたね。
もっとも…
夏以降は健康面が不安定で、
それどころではなかった、
という状況でありましたが…
そんな中で、
この作品の存在感はダントツ!
上原ひろみさんの華麗なるテクニシャンぶりと、
それを余裕でサポートするベテラン2人のコラボ…
まさに構築美の極みでしょう。
これって、
実際は新譜ですが、
個人的には1970年代中盤のユーロロックで見かける、
ジャズっぽいアプローチのインスト系…
フェスタ・モビーレ、ブルー・モーション、アルティエ・メスティエリなど…
を思い出してしまいました。
新しいようななつかしいような…
不思議な魅力です。
個人的には、
こういうカチっとしたの、
好きなんですよね。
あ…そういえば、
ブラッフォードが紙ジャケになっていたんだ…(笑)
【再発部門】19作品(6アーティスト)
☆パット・トラヴァース初期5作品
(参考記事「進化する“ハードロック”」)
『パット・トラヴァース・ファースト』
『メイキン・マジック』
『プッティング・イット・ストレイト』
『ヒート・イン・ザ・ストリート』
『ライヴ』
☆パリス2作品+ボブ・ウェルチ
(参考記事「2014年音初め」)
『パリス・デビュー』
『パリス・セカンド』
『ボブ・ウェルチ/フレンチ・キッス』
☆ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター後期3部作+ライヴ
(参考記事「ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター)
『ゴッドブラフ』
『スティル・ライフ』
『ワールド・レコード』
『ヴァイタル(ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター・ライヴ)』
☆ディープ・パープル初期3作品
(参考記事「初期”ディープ・パープル」)
『紫の世界』
『ディープ・パープルの華麗なる世界』
『素晴らしきアート・ロックの世界』
☆ドクター・フィールグッド初期3作品
『ダウン・バイ・ザ・ジェティー』
『不正療法』
『スニーキン・サスピション』
☆『コーネル・デュプリー/ティージン』
新譜に当たらなかった一方で、
こちらは、
2013年末に発売された紙ジャケシリーズ…
パット・トラヴァース、パリス、ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター
から始まり、
かなりの作品がエントリーされました。
やはり、
紙ジャケで再発されるのが、
購入を後押しして、
大人買いをしつつ、
あらためて、
そのアーティストの魅力を認識する、
というのが最近の定番のようです。
個々のアーティストについては、
それぞれ語り尽くした感がありますが、
最後のコーネル・デュプリーだけは、
紙ジャケではなく、
ジャズ/フュージョン系名盤の1,000円シリーズ、
というヤツで、
このシリーズにもけっこうお世話になったことを、
付け加えておきましょう。
ちなみに本作品は、
今でこそ…
有名なスタッフを結成する以前の、
その原型ともいえるスタイルを提示した、
画期的な作品と言えますが、
当時はまだ…
“フュージョン”という単語も定着せず、
“ジャズファンク”などと呼ばれ、
専門筋からは、
どちらかといえば、
妥協の産物的な見方をされておりました。
その後、
1980年代後半からの、
クラブブームなどで再評価の機運が高まり、
今に至っておりますが…
1,000円は素晴らしいですね(笑)
HMVでは、
2枚以上注文しないと、
送料が計上されてしまうのが難点ですが…(笑)
この作品では、
後のクラブブームでは神様のように崇め奉られていた、
バーナード・パーディがビシビシとキメまくっており、
これが気持ちいいこと、
この上ないのです。
【特別賞】
☆ピンク・フロイド『永遠』
これは、
一度ゆっくり話をしなければ…
と思っていた作品ですが、
いざとなると、
そんなに書くべきことがありませんでした。
25年ぶりの新作にして最終作品…
それだけで十分ではないでしょうか。
それを意識してか、
サウンドの方は1970年代の総集編みたいな…
あっ、ここは○○っぽい、
の連続でしたが、
これはこれで許せてしまう。
そんな、
かつてのミーハー心を取り戻すに十分な作品でした。
この作品を聴いていると、
ロジャー以外のメンバーにとって、
『炎』というアルバムが、
かなりのインパクトであったことがわかります。
それと…『神秘』は、
つねに原点だったんだろうなぁ…
私には、
この2枚の作品の延長に、
『永遠』があるように思えて仕方ありません。
【追悼】
今年も多くの方が神に召されましたが、
最後に…
ジョー・コッカーに追悼の意を表したいと思います。
(参考記事「web-magazine GYAN GYAN」)
お腹が出っ張っていようが…
ヨレヨレの酔っ払いだろうが…
やっぱり、
ウッドストックにおける、
あなたの歌声は永遠不滅です。
こんな声が出れば、
私ももっと歌うんですけどねぇ…
(↑それは贅沢な相談だろう?(笑)
さて、
そんな年末ですが、
「ウィルコ・ジョンソンが末期の膵臓ガンを克服、
奇蹟の復活を遂げる」
という記事に触れ…
やっぱこの人はスゲーなぁ、
とばかりに、
前述のドクター・フィールグッド初期3作を引っ張り出し、
ガリココガリココいうテレキャスの音にシビレていました。
ところがなぜか…
そうしていたら、
ヤング兄弟の、
ギブソンSG&グレッチによる、
両側からザクザクくる、
独特のギターサウンドを思い出し、
今度は初期AC/DCを聴きまくっていました。
やはり、
このバンドは世界的に売れる前の方がよろしいかと…
というわけで、
どうやら来年は、
「エレキギターサウンドさいこー!」
「復活!エレキの中高年」
という1年になりそうな予感がしつつ…(笑)
静かに年越しを迎えたいと思います。
来年もよろしくお願いします。
PS:
すっかり忘れていた…
ストーンズ、ジェフ・ベック師匠、すばらしい来日公演をありがとう!
これも、今年の出来事だったんだよね…
最後は好例の、
「2014年マイベストアルバム」で締めたいと思います。
今年は、
みなさんもご存じの通り、
病気療養のため、
2ヶ月近く俗世から離れていたおかげで、
ショートカットコースでゴールインしたように、
やたら短く感じられた1年でありました。
その上…
これまた恒例の「忘年会ライヴ」に出場できなかったこともあり、
音楽的には不完全燃焼のような印象がありますが…
さて、
どのような顔ぶれになっているでしょう。
【新譜部門】1作品
☆Hiromi(上原ひろみ)The Trio Project『ALIVE』
(参考記事「変拍子、テンションコード」)
今年は新譜に当たらなかった年でしたね。
もっとも…
夏以降は健康面が不安定で、
それどころではなかった、
という状況でありましたが…
そんな中で、
この作品の存在感はダントツ!
上原ひろみさんの華麗なるテクニシャンぶりと、
それを余裕でサポートするベテラン2人のコラボ…
まさに構築美の極みでしょう。
これって、
実際は新譜ですが、
個人的には1970年代中盤のユーロロックで見かける、
ジャズっぽいアプローチのインスト系…
フェスタ・モビーレ、ブルー・モーション、アルティエ・メスティエリなど…
を思い出してしまいました。
新しいようななつかしいような…
不思議な魅力です。
個人的には、
こういうカチっとしたの、
好きなんですよね。
あ…そういえば、
ブラッフォードが紙ジャケになっていたんだ…(笑)
【再発部門】19作品(6アーティスト)
☆パット・トラヴァース初期5作品
(参考記事「進化する“ハードロック”」)
『パット・トラヴァース・ファースト』
『メイキン・マジック』
『プッティング・イット・ストレイト』
『ヒート・イン・ザ・ストリート』
『ライヴ』
☆パリス2作品+ボブ・ウェルチ
(参考記事「2014年音初め」)
『パリス・デビュー』
『パリス・セカンド』
『ボブ・ウェルチ/フレンチ・キッス』
☆ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター後期3部作+ライヴ
(参考記事「ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター)
『ゴッドブラフ』
『スティル・ライフ』
『ワールド・レコード』
『ヴァイタル(ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター・ライヴ)』
☆ディープ・パープル初期3作品
(参考記事「初期”ディープ・パープル」)
『紫の世界』
『ディープ・パープルの華麗なる世界』
『素晴らしきアート・ロックの世界』
☆ドクター・フィールグッド初期3作品
『ダウン・バイ・ザ・ジェティー』
『不正療法』
『スニーキン・サスピション』
☆『コーネル・デュプリー/ティージン』
新譜に当たらなかった一方で、
こちらは、
2013年末に発売された紙ジャケシリーズ…
パット・トラヴァース、パリス、ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター
から始まり、
かなりの作品がエントリーされました。
やはり、
紙ジャケで再発されるのが、
購入を後押しして、
大人買いをしつつ、
あらためて、
そのアーティストの魅力を認識する、
というのが最近の定番のようです。
個々のアーティストについては、
それぞれ語り尽くした感がありますが、
最後のコーネル・デュプリーだけは、
紙ジャケではなく、
ジャズ/フュージョン系名盤の1,000円シリーズ、
というヤツで、
このシリーズにもけっこうお世話になったことを、
付け加えておきましょう。
ちなみに本作品は、
今でこそ…
有名なスタッフを結成する以前の、
その原型ともいえるスタイルを提示した、
画期的な作品と言えますが、
当時はまだ…
“フュージョン”という単語も定着せず、
“ジャズファンク”などと呼ばれ、
専門筋からは、
どちらかといえば、
妥協の産物的な見方をされておりました。
その後、
1980年代後半からの、
クラブブームなどで再評価の機運が高まり、
今に至っておりますが…
1,000円は素晴らしいですね(笑)
HMVでは、
2枚以上注文しないと、
送料が計上されてしまうのが難点ですが…(笑)
この作品では、
後のクラブブームでは神様のように崇め奉られていた、
バーナード・パーディがビシビシとキメまくっており、
これが気持ちいいこと、
この上ないのです。
【特別賞】
☆ピンク・フロイド『永遠』
これは、
一度ゆっくり話をしなければ…
と思っていた作品ですが、
いざとなると、
そんなに書くべきことがありませんでした。
25年ぶりの新作にして最終作品…
それだけで十分ではないでしょうか。
それを意識してか、
サウンドの方は1970年代の総集編みたいな…
あっ、ここは○○っぽい、
の連続でしたが、
これはこれで許せてしまう。
そんな、
かつてのミーハー心を取り戻すに十分な作品でした。
この作品を聴いていると、
ロジャー以外のメンバーにとって、
『炎』というアルバムが、
かなりのインパクトであったことがわかります。
それと…『神秘』は、
つねに原点だったんだろうなぁ…
私には、
この2枚の作品の延長に、
『永遠』があるように思えて仕方ありません。
【追悼】
今年も多くの方が神に召されましたが、
最後に…
ジョー・コッカーに追悼の意を表したいと思います。
(参考記事「web-magazine GYAN GYAN」)
お腹が出っ張っていようが…
ヨレヨレの酔っ払いだろうが…
やっぱり、
ウッドストックにおける、
あなたの歌声は永遠不滅です。
こんな声が出れば、
私ももっと歌うんですけどねぇ…
(↑それは贅沢な相談だろう?(笑)
さて、
そんな年末ですが、
「ウィルコ・ジョンソンが末期の膵臓ガンを克服、
奇蹟の復活を遂げる」
という記事に触れ…
やっぱこの人はスゲーなぁ、
とばかりに、
前述のドクター・フィールグッド初期3作を引っ張り出し、
ガリココガリココいうテレキャスの音にシビレていました。
ところがなぜか…
そうしていたら、
ヤング兄弟の、
ギブソンSG&グレッチによる、
両側からザクザクくる、
独特のギターサウンドを思い出し、
今度は初期AC/DCを聴きまくっていました。
やはり、
このバンドは世界的に売れる前の方がよろしいかと…
というわけで、
どうやら来年は、
「エレキギターサウンドさいこー!」
「復活!エレキの中高年」
という1年になりそうな予感がしつつ…(笑)
静かに年越しを迎えたいと思います。
来年もよろしくお願いします。
PS:
すっかり忘れていた…
ストーンズ、ジェフ・ベック師匠、すばらしい来日公演をありがとう!
これも、今年の出来事だったんだよね…