「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2018/04/22 (Sun)
今年に入って、
ジェフ・ベック師匠の半生を描いたDVDや、
ジミヘンの新譜(『Both sides of the sky』)などが、
たて続けにリリースされたこともあり、
いつになくギターと向き合う時間が多くなっています。
この5年ほどは、
40年近くの相棒であった、
ストラトキャスター以外のギターに
手を出すことが多くなっていましたが、
これはひとえに、
ライヴにおけるパワー不足の悩みからでした。
ストラトキャスターで、
クリアなトーンをメインにすると、
「ここ一発!」というタイミングで、
フィードバックしてくれなかったり、
ギターソロで、
音が思うように伸びなかったりすることが多く、
これが徐々にフラストレーションになっていったのです。
THE WHOのピート・タウンジェントも、
同じような悩みを持っていたようで、
私もおおいに参考にさせていただきましたが、
彼の場合、
1967年頃まで(モンタレーあたりまでかな)は、
ストラトキャスターをメインにしていましたが、
その後、
一時期ジャズマスターを使い、
ギブソンSGスペシャルに落ち着きます。
ジャズマスターもSGも、
似たようなピックアップを搭載しており…
いわゆるシングルコイルですが、
ストラトキャスターのそれよりはパワーがあります。
私も数年前に、
SGジュニアを手に入れましたが、
これもスペシャルと同じ、
P-90が一基搭載されたモデルです。
これをライヴで使ってみたら…
基本はシングルコイルなので、
ヴォリュームを下げるとクリアなトーンになりますが、
フルに上げるとそれなりにパワフルで、
何しろ、
「ここ一発!」でフィードバックしてくれることが、
ありがたかったのです。
ただ、
揺れ系のエフェクターと相性が悪く、
イイ音のゾーンも狭いため、
汎用性のあるギターとは言い難いのですが、
これはこれで大発見でした。
ピートもそのあたりで行き詰まったのか、
SGに続き、
1970年代の中盤になると、
今度はスモール・ハムバッカーの搭載された、
ギブソン・レスポール・デラックスを使用するようになりますが、
1980年代になると再び、
ストラトキャスターに戻ります。
当時、
彼が手にしたストラトキャスターは、
いわゆる「エリック・クラプトン・モデル」で、
ブレンダーと呼ばれる、
独特の回路をもち、
通常のストラトキャスターよりもパワフルな音が出るタイプでした。
ピート・タウンジェントはその後、
ストラトキャスターをメインとし、
今に至るわけです。
私もスモール・ハムバッカーに興味を持ち、
一時期、
ギブソン・ファイヤーバードを所有していたのですが、
ギブソンの標準仕様である、
チューンOマチック・ブリッジと、
ストップ・テイルピースの組み合わせによるテンションが、
どうもダメで…
(SGジュニアはコンビネーション・テイルピース&ブリッジ)
そちらには手が出ませんでした。
「エリック・クラプトン・モデル」は、
1994年に、
今も所有している、
かつてメインだった、
黒いストラトキャスター(メイプル指板)を入手する際に、
どちらにしようか迷った経緯があり、
結局ノーマルタイプを選び、
そのおかげで、
ずっとパワー問題を抱えてしまうことになったのです。
その後、
このような仕様になっている
ストラトキャスターは少数派になってしまい、
手にする機会がなくなってしまいました。
さて、
ジミヘンもやはり、
同じような悩みを抱えていたらしく、
ライヴでパワー不足を感じると、
ファズを踏んで対応していたようですが、
ファズを通した音で、
イイ音を作るのはなかなか難しく、
私が知る範囲で、
これに成功しているのは、
スコーピオンズのウルリッヒ・ロスぐらいです。
(これは相当に研究したマニアックなセットですね)
そのため、
私もそうですが、
ファズをオンにしたジミヘンのプレイは、
どうも荒っぽさが目立ち、
イマイチと感じる人が多いようです。
ところが、
最近気がついたことですが、
ジェフ・ベック師匠は、
そんな人々の苦労をよそに、
特別なことをせずに、
これを克服しているようなのです。
師匠はノーマルなストラトキャスターを使い、
ファズ系の必要以上に歪むエフェクトは使用しておりません。
しかし…
絶妙なポイントでフィードバックをさせることができます。
どうやら師匠は、
ギターから手を離したら、
すぐにフィードバックするようなレベルまで、
アンプのヴォリュームを上げ、
それ以外の部分では、
ギター側のヴォリュームを下げて調整する、
というワザを使っているようなのです。
これは、
誰にでも真似のできることではなく、
軽やかに、
爪弾くようにギターを奏でる、
師匠ならではのワザと言えます。
このやり方でイイ音を出すのは、
弾き方が重要なポイントになるのです。
そして、
ジミヘンの新譜でも、
同じようなアプローチが感じられる部分があり、
最近の大発見と言えます。
どうやら、
パワー不足に対して、
何かを足す(エフェクトをオンにする)のではなく、
ヴォリューム調整で対応する、
いわゆる引き算のテクニック…
これを習得できれば、
ストラトキャスターのパワー問題は解決するようです。
確信までは至ったのですが、
実践は…
どうですかねぇ?(笑)
↓私のストラトキャスターたち
ジェフ・ベック師匠の半生を描いたDVDや、
ジミヘンの新譜(『Both sides of the sky』)などが、
たて続けにリリースされたこともあり、
いつになくギターと向き合う時間が多くなっています。
この5年ほどは、
40年近くの相棒であった、
ストラトキャスター以外のギターに
手を出すことが多くなっていましたが、
これはひとえに、
ライヴにおけるパワー不足の悩みからでした。
ストラトキャスターで、
クリアなトーンをメインにすると、
「ここ一発!」というタイミングで、
フィードバックしてくれなかったり、
ギターソロで、
音が思うように伸びなかったりすることが多く、
これが徐々にフラストレーションになっていったのです。
THE WHOのピート・タウンジェントも、
同じような悩みを持っていたようで、
私もおおいに参考にさせていただきましたが、
彼の場合、
1967年頃まで(モンタレーあたりまでかな)は、
ストラトキャスターをメインにしていましたが、
その後、
一時期ジャズマスターを使い、
ギブソンSGスペシャルに落ち着きます。
ジャズマスターもSGも、
似たようなピックアップを搭載しており…
いわゆるシングルコイルですが、
ストラトキャスターのそれよりはパワーがあります。
私も数年前に、
SGジュニアを手に入れましたが、
これもスペシャルと同じ、
P-90が一基搭載されたモデルです。
これをライヴで使ってみたら…
基本はシングルコイルなので、
ヴォリュームを下げるとクリアなトーンになりますが、
フルに上げるとそれなりにパワフルで、
何しろ、
「ここ一発!」でフィードバックしてくれることが、
ありがたかったのです。
ただ、
揺れ系のエフェクターと相性が悪く、
イイ音のゾーンも狭いため、
汎用性のあるギターとは言い難いのですが、
これはこれで大発見でした。
ピートもそのあたりで行き詰まったのか、
SGに続き、
1970年代の中盤になると、
今度はスモール・ハムバッカーの搭載された、
ギブソン・レスポール・デラックスを使用するようになりますが、
1980年代になると再び、
ストラトキャスターに戻ります。
当時、
彼が手にしたストラトキャスターは、
いわゆる「エリック・クラプトン・モデル」で、
ブレンダーと呼ばれる、
独特の回路をもち、
通常のストラトキャスターよりもパワフルな音が出るタイプでした。
ピート・タウンジェントはその後、
ストラトキャスターをメインとし、
今に至るわけです。
私もスモール・ハムバッカーに興味を持ち、
一時期、
ギブソン・ファイヤーバードを所有していたのですが、
ギブソンの標準仕様である、
チューンOマチック・ブリッジと、
ストップ・テイルピースの組み合わせによるテンションが、
どうもダメで…
(SGジュニアはコンビネーション・テイルピース&ブリッジ)
そちらには手が出ませんでした。
「エリック・クラプトン・モデル」は、
1994年に、
今も所有している、
かつてメインだった、
黒いストラトキャスター(メイプル指板)を入手する際に、
どちらにしようか迷った経緯があり、
結局ノーマルタイプを選び、
そのおかげで、
ずっとパワー問題を抱えてしまうことになったのです。
その後、
このような仕様になっている
ストラトキャスターは少数派になってしまい、
手にする機会がなくなってしまいました。
さて、
ジミヘンもやはり、
同じような悩みを抱えていたらしく、
ライヴでパワー不足を感じると、
ファズを踏んで対応していたようですが、
ファズを通した音で、
イイ音を作るのはなかなか難しく、
私が知る範囲で、
これに成功しているのは、
スコーピオンズのウルリッヒ・ロスぐらいです。
(これは相当に研究したマニアックなセットですね)
そのため、
私もそうですが、
ファズをオンにしたジミヘンのプレイは、
どうも荒っぽさが目立ち、
イマイチと感じる人が多いようです。
ところが、
最近気がついたことですが、
ジェフ・ベック師匠は、
そんな人々の苦労をよそに、
特別なことをせずに、
これを克服しているようなのです。
師匠はノーマルなストラトキャスターを使い、
ファズ系の必要以上に歪むエフェクトは使用しておりません。
しかし…
絶妙なポイントでフィードバックをさせることができます。
どうやら師匠は、
ギターから手を離したら、
すぐにフィードバックするようなレベルまで、
アンプのヴォリュームを上げ、
それ以外の部分では、
ギター側のヴォリュームを下げて調整する、
というワザを使っているようなのです。
これは、
誰にでも真似のできることではなく、
軽やかに、
爪弾くようにギターを奏でる、
師匠ならではのワザと言えます。
このやり方でイイ音を出すのは、
弾き方が重要なポイントになるのです。
そして、
ジミヘンの新譜でも、
同じようなアプローチが感じられる部分があり、
最近の大発見と言えます。
どうやら、
パワー不足に対して、
何かを足す(エフェクトをオンにする)のではなく、
ヴォリューム調整で対応する、
いわゆる引き算のテクニック…
これを習得できれば、
ストラトキャスターのパワー問題は解決するようです。
確信までは至ったのですが、
実践は…
どうですかねぇ?(笑)
↓私のストラトキャスターたち
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★2018/04/15 (Sun)
あらためて確認しておきますが、
ジミ・ヘンドリックスが
メジャーデビューしたのは1966年12月、
逝去したのが1970年9月18日、
活動期間は4年にも満たない短さです。
その間に発表した作品は、
ベストアルバムを除き、アルバムが4枚、
シングルが5枚…
そして、映像に記録された、
いくつかのライヴ・パフォーマンス…
これが公式には、
ジミヘンのすべてということになります。
しかし、
この間に彼は、
その後のエレクトリック・ギターのあり方を提示し、
死後およそ半世紀が過ぎようとしている現在でも、
人々に影響を与え続けています。
そして、
限られた記録からだけでは、
彼の真意を読み解くことができず、
未発表の音源や映像が発掘されるたびに、
新たな検証が加えられ、
ようやく、
少しずつ実像が見えるようになってきた、
というところでしょうか。
歴史上、
このようなミュージシャンは他に例がなく、
月並みな表現ですが、
孤高の天才とでも呼ぶしかありません。
そんなジミヘンですが…
じつは、
スタジオ・ワークが好きだった、
ということがわかっていて、
自身でスタジオを所有しただけでなく、
(エレクトリック・レディ・ランド)
ヒラメクものがあるとすぐに録音し、
そこで最新の機材(エフェクター)を試しながら、
曲のイメージを創り上げていったようです。
彼にとって、
エフェクターとスタジオ・ワークに長けたエンジニアは、
とても重要だったといえます。
3月中旬に発売されたジミヘンの最新作、
『BOTH SIDES OF THE SKY』は、
そんな彼が信頼したエンジニア、
エディ・クレイマーが制作に携わった、
未発表音源集です。
ジミヘンの未発表音源集といえば、
1970年代には多数発売されていて、
それこそ玉石混交の状況でした。
その多くは、
おそらく本人が生きていたら、
100%世にでることはなかったであろう、
と思われる作品ばかりでしたが、
何枚か素晴らしい内容のものがあったことも事実です。
例えば、
逝去していなかったら、
次のスタジオ・アルバムになる可能性が高かった、
とまで言われた『CRY OF LOVE』は、
まさにその話が真実であったと思わせる内容であったし、
ライヴ音源集の『THE JIMI HENDRIX CONCERTS』などは、
邦題そのままの(邦題は『炎のライヴ!! 68〜70』)
火を噴くようなパフォーマンスの連続に圧倒されたものです。
その後、
1990年代に入り、
ジミの遺族が版権を管理するようになってからは、
未発表音源も整理され、
以前のような混乱した状況は解消されました。
(一方で、『CRY OF LOVE』はタイトルが変わり、
2枚組になってしまい、
『THE JIMI HENDRIX CONCERTS』は廃盤のままで、
少々残念だったりもします…)
今回発売された、
『BOTH SIDES OF THE SKY』は、
その2枚に匹敵するような素晴らしい内容でした。
まず何が素晴らしいといって、
エディ・クレイマーが関わっているせいか、
圧倒的に音質がよいことが挙げられます。
おかげで、
あちこちで使用ギターやアンプ、
それからエフェクターの種類などが議論されています。
次に、
先ほど述べたように、
スタジオ好きのジミが、
かなりギターを重ねている曲と、
ジャムっぽい、
作曲の原型と思われるものがバランスよく収録されていることです。
ジャムといえば、
バンド以外のミュージシャンが参加している曲もあり、
こちらは違った楽しみ方ができます。
オープニングは、
マディ・ウオーターズでおなじみの、
「Mannish Boy」を、
ストラトとユニ・ヴァイブの組合せで、
派手にアレンジしています。
(ヤードバーズのカヴァーより派手です)
続く「Lover Man」は、
BBの「Rock Me Baby」を倍速でアレンジしており、
(映画『天才ジミ・ヘンドリックスの生涯』のオープニングで有名)
こちらはハムバッキングPUのギター(おそらくSG)
を使ってシンプルなオーヴァードライヴだけで弾いています。
どちらもピッキングの音が聴こえるほど、
クリアな音質で、
まずは、
この2曲に圧倒されてしまいます。
そして、
ジミがスタジオで作り込んだ音として、
「Stepping Stone」と「Power Of Soul」は、
ポップスの主流が16ビートになった、
現代でも十分に新鮮に聴こえるナンバーです。
どちらもジミの最後期の録音であり、
「もし、あそこで逝去しなかったら…」
と想いを馳せてしまいます。
「Send My Love To Linda」と「Cherokee Mist」は、
まだ曲として成立していない段階ではあるものの、
ジミのギターだけ聴いてみれば、
もう完成の領域に入ったことを伺わせる、
貴重な音源。
ヴィブラフォンが入った、
歌なしの「Angel」である「Sweet Angel」と合わせて聴くと、
たいへん興味深いものが感じられます。
やはり、抜群にギターうまいですね。
バンド以外のメンバーとのセッションでは、
ステファン・スティルスと2曲、
(1曲でジミはベースを弾き、ギターを弾いていない)
ジョニー・ウィンターと1曲、
そしてサックス奏者のロニー・ヤングブラッドと1曲、
となっていて、
ジミがゲストを引き立てる側に回り、
控えめなプレイに徹しているおかげで、
それぞれの持ち味を楽しむことができます。
ということで、
予想以上によい出来であった
『BOTH SIDES OF THE SKY』は、
うれしい誤算でしたが、
あらためてジミ・ヘンドリックスの偉大さに触れ、
研究意欲が旺盛になってしまった、
今日この頃ではあります。
この方はもう、
バッハやベートーベンのレベルですよ。
ジミ・ヘンドリックスが
メジャーデビューしたのは1966年12月、
逝去したのが1970年9月18日、
活動期間は4年にも満たない短さです。
その間に発表した作品は、
ベストアルバムを除き、アルバムが4枚、
シングルが5枚…
そして、映像に記録された、
いくつかのライヴ・パフォーマンス…
これが公式には、
ジミヘンのすべてということになります。
しかし、
この間に彼は、
その後のエレクトリック・ギターのあり方を提示し、
死後およそ半世紀が過ぎようとしている現在でも、
人々に影響を与え続けています。
そして、
限られた記録からだけでは、
彼の真意を読み解くことができず、
未発表の音源や映像が発掘されるたびに、
新たな検証が加えられ、
ようやく、
少しずつ実像が見えるようになってきた、
というところでしょうか。
歴史上、
このようなミュージシャンは他に例がなく、
月並みな表現ですが、
孤高の天才とでも呼ぶしかありません。
そんなジミヘンですが…
じつは、
スタジオ・ワークが好きだった、
ということがわかっていて、
自身でスタジオを所有しただけでなく、
(エレクトリック・レディ・ランド)
ヒラメクものがあるとすぐに録音し、
そこで最新の機材(エフェクター)を試しながら、
曲のイメージを創り上げていったようです。
彼にとって、
エフェクターとスタジオ・ワークに長けたエンジニアは、
とても重要だったといえます。
3月中旬に発売されたジミヘンの最新作、
『BOTH SIDES OF THE SKY』は、
そんな彼が信頼したエンジニア、
エディ・クレイマーが制作に携わった、
未発表音源集です。
ジミヘンの未発表音源集といえば、
1970年代には多数発売されていて、
それこそ玉石混交の状況でした。
その多くは、
おそらく本人が生きていたら、
100%世にでることはなかったであろう、
と思われる作品ばかりでしたが、
何枚か素晴らしい内容のものがあったことも事実です。
例えば、
逝去していなかったら、
次のスタジオ・アルバムになる可能性が高かった、
とまで言われた『CRY OF LOVE』は、
まさにその話が真実であったと思わせる内容であったし、
ライヴ音源集の『THE JIMI HENDRIX CONCERTS』などは、
邦題そのままの(邦題は『炎のライヴ!! 68〜70』)
火を噴くようなパフォーマンスの連続に圧倒されたものです。
その後、
1990年代に入り、
ジミの遺族が版権を管理するようになってからは、
未発表音源も整理され、
以前のような混乱した状況は解消されました。
(一方で、『CRY OF LOVE』はタイトルが変わり、
2枚組になってしまい、
『THE JIMI HENDRIX CONCERTS』は廃盤のままで、
少々残念だったりもします…)
今回発売された、
『BOTH SIDES OF THE SKY』は、
その2枚に匹敵するような素晴らしい内容でした。
まず何が素晴らしいといって、
エディ・クレイマーが関わっているせいか、
圧倒的に音質がよいことが挙げられます。
おかげで、
あちこちで使用ギターやアンプ、
それからエフェクターの種類などが議論されています。
次に、
先ほど述べたように、
スタジオ好きのジミが、
かなりギターを重ねている曲と、
ジャムっぽい、
作曲の原型と思われるものがバランスよく収録されていることです。
ジャムといえば、
バンド以外のミュージシャンが参加している曲もあり、
こちらは違った楽しみ方ができます。
オープニングは、
マディ・ウオーターズでおなじみの、
「Mannish Boy」を、
ストラトとユニ・ヴァイブの組合せで、
派手にアレンジしています。
(ヤードバーズのカヴァーより派手です)
続く「Lover Man」は、
BBの「Rock Me Baby」を倍速でアレンジしており、
(映画『天才ジミ・ヘンドリックスの生涯』のオープニングで有名)
こちらはハムバッキングPUのギター(おそらくSG)
を使ってシンプルなオーヴァードライヴだけで弾いています。
どちらもピッキングの音が聴こえるほど、
クリアな音質で、
まずは、
この2曲に圧倒されてしまいます。
そして、
ジミがスタジオで作り込んだ音として、
「Stepping Stone」と「Power Of Soul」は、
ポップスの主流が16ビートになった、
現代でも十分に新鮮に聴こえるナンバーです。
どちらもジミの最後期の録音であり、
「もし、あそこで逝去しなかったら…」
と想いを馳せてしまいます。
「Send My Love To Linda」と「Cherokee Mist」は、
まだ曲として成立していない段階ではあるものの、
ジミのギターだけ聴いてみれば、
もう完成の領域に入ったことを伺わせる、
貴重な音源。
ヴィブラフォンが入った、
歌なしの「Angel」である「Sweet Angel」と合わせて聴くと、
たいへん興味深いものが感じられます。
やはり、抜群にギターうまいですね。
バンド以外のメンバーとのセッションでは、
ステファン・スティルスと2曲、
(1曲でジミはベースを弾き、ギターを弾いていない)
ジョニー・ウィンターと1曲、
そしてサックス奏者のロニー・ヤングブラッドと1曲、
となっていて、
ジミがゲストを引き立てる側に回り、
控えめなプレイに徹しているおかげで、
それぞれの持ち味を楽しむことができます。
ということで、
予想以上によい出来であった
『BOTH SIDES OF THE SKY』は、
うれしい誤算でしたが、
あらためてジミ・ヘンドリックスの偉大さに触れ、
研究意欲が旺盛になってしまった、
今日この頃ではあります。
この方はもう、
バッハやベートーベンのレベルですよ。
★2018/04/08 (Sun)
さて、
前回紹介した、
「Guitar Magazine」3月号の詳細です。
1968年から1972年に発表された、
埋もれた名盤を掘り起こす特集ということで、
大きく3つのカテゴリーに分け、
以下のグループ(ギタリスト)にスポットを当てていました。
ブルース・ロック:
カクタス(ジム・マッカーティ)
ラヴ・スカルプチャー(デイヴ・エドモンズ)
グラウンドホッグス(トニー・マクフィー)
テイスト(ロリー・ギャラガー)
ジェイムズ・ギャング(ドミニク・トロイアーノ)
サイケデリック・ロック:
トゥモロウ(スティーヴ・ハウ)
ナッズ(トッド・ラングレン)
テリー・リード
ブルー・チアー(リー・ステファンズ)
プログレッシヴ/ジャズ・ロック:
フラッシュ(ピーター・バンクス)
KHAN(スティーヴ・ヒレッジ)
コロシアム(デイヴ・クレムソン)
トニー・ウィリアムス・ライフタイム(ジョン・マクラフリン)
さすがにカクタスやジェイムズ・ギャングは、
いくつかの作品を持っていますが、
ジェイムズ・ギャングについては、
初代のジョー・ウオルシュと、
3代目のトミー・ボーリンではなく、
わざわざ2代目のギタリストを取り上げたり、
スティーヴ・ハウはイエス以前、
ピーター・バンクスはイエス脱退後、
スティーヴ・ヒレッジもゴング以前という、
マニアックな選び方で…
まさに「B級」ロックの特集です。
目次を見ただけでワクワクしてしまいました(笑)
そして、
「Apple Music」に用意されたプレイリストには、
ほとんどのミュージシャンの曲が用意されていて、
とくにブルース・ロックは、
特集の追加として用意された15枚のアルバムから選ばれた、
パート2のプレイリストもあり、
ドップリとこの世界に浸ることができました。
そういうわけで、
まずはかなりの曲数を聴いた、
ブルース・ロックですが、
そのほとんどがクリームの影響下にあると思われる、
ギタートリオのスタイルで、
彼らがロック界に与えた衝撃の大きさが伺えます。
(とくに、デイヴ・エドモンズのラヴ・スカルプチャーはクリソツです)
そして、
どのライヴ・テイクでも、
ロリー・ギャラガーのストラトは極上トーンを響かせ、
カクタスはクリームというよりは、
ジェフ・ベック・グループやZEPの初期に近い印象です。
ここで気に入ったのは、
名前も知らなかった、
トニー・マクフィーというギタリストです。
グラウンドホッグスだけでなく、
(この曲の展開部分は「ホワイト・ルーム」にクリソツです)
インド風のアコースティック・ブルースを聴かせる、
ソロアルバムの曲も用意されていて、
繊細なタッチが耳に残りました。
誌面では「落武者」などと言われていましたが(笑)
この方の作品は集めてみようと思っています。
続いて、
サイケデリック・ロックですが、
残念だったのは、
ナッズだけ音源がなかったことで、
これは、
ジミヘンやザッパと並び版権管理が厳しい
トッド・ラングレンゆえのことと思われますが、
すべてが廃盤になり、
なおかつ紙ジャケにプレミアがついている現在、
音源を紹介してくれたら、
表彰モノだったでしょうね。
そして、
ここでは、
これまで聴いたことがなかった、
テリー・リードの「Speak now or forever hold your peace」
という曲が気に入ったのと、
誌面に掲載されていた、
リー・ステファンズ(ブルー・チアー)の写真が
素晴らしかったことを伝えておきましょう。
ミーハー的な興味はさておき、
テリー・リードという方は、
まず声が素晴らしくて、
さすがジミー・ペイジに誘われただけはある、
と納得してしまいました。
この方の作品も集めてみたいなぁ…
最後に、
大好物のプログレッシヴ/ジャズ・ロックですが、
すでにコロシアムやライフタイムは知っていましたが、
スティーヴ・ヒレッジのKHANは未聴でした。
この方は独特のトリップ感を持っていて、
それが心地よく、
ソロやゴングの作品を愛聴した時期があったのですが、
それ以前のキャリア…
これまたマニア受けする
EGGのメンバーと活動していたという、
このグループがこれほどの完成度を誇っていたとは、
少々驚きでした。
また、ヒレッジにハマるかなぁ。
ということで、
「Apple Music」の登録されている、
ブルース特集、
ジャズファンク特集、
ジャマイカ特集など、
以前の特集のプレイリストまでたどり着くには、
まだまだかなりの時間を要するかな?
と思えるようになった今日この頃ですが、
やはり「B級」発掘は楽しいですぜ〜(笑)
前回紹介した、
「Guitar Magazine」3月号の詳細です。
1968年から1972年に発表された、
埋もれた名盤を掘り起こす特集ということで、
大きく3つのカテゴリーに分け、
以下のグループ(ギタリスト)にスポットを当てていました。
ブルース・ロック:
カクタス(ジム・マッカーティ)
ラヴ・スカルプチャー(デイヴ・エドモンズ)
グラウンドホッグス(トニー・マクフィー)
テイスト(ロリー・ギャラガー)
ジェイムズ・ギャング(ドミニク・トロイアーノ)
サイケデリック・ロック:
トゥモロウ(スティーヴ・ハウ)
ナッズ(トッド・ラングレン)
テリー・リード
ブルー・チアー(リー・ステファンズ)
プログレッシヴ/ジャズ・ロック:
フラッシュ(ピーター・バンクス)
KHAN(スティーヴ・ヒレッジ)
コロシアム(デイヴ・クレムソン)
トニー・ウィリアムス・ライフタイム(ジョン・マクラフリン)
さすがにカクタスやジェイムズ・ギャングは、
いくつかの作品を持っていますが、
ジェイムズ・ギャングについては、
初代のジョー・ウオルシュと、
3代目のトミー・ボーリンではなく、
わざわざ2代目のギタリストを取り上げたり、
スティーヴ・ハウはイエス以前、
ピーター・バンクスはイエス脱退後、
スティーヴ・ヒレッジもゴング以前という、
マニアックな選び方で…
まさに「B級」ロックの特集です。
目次を見ただけでワクワクしてしまいました(笑)
そして、
「Apple Music」に用意されたプレイリストには、
ほとんどのミュージシャンの曲が用意されていて、
とくにブルース・ロックは、
特集の追加として用意された15枚のアルバムから選ばれた、
パート2のプレイリストもあり、
ドップリとこの世界に浸ることができました。
そういうわけで、
まずはかなりの曲数を聴いた、
ブルース・ロックですが、
そのほとんどがクリームの影響下にあると思われる、
ギタートリオのスタイルで、
彼らがロック界に与えた衝撃の大きさが伺えます。
(とくに、デイヴ・エドモンズのラヴ・スカルプチャーはクリソツです)
そして、
どのライヴ・テイクでも、
ロリー・ギャラガーのストラトは極上トーンを響かせ、
カクタスはクリームというよりは、
ジェフ・ベック・グループやZEPの初期に近い印象です。
ここで気に入ったのは、
名前も知らなかった、
トニー・マクフィーというギタリストです。
グラウンドホッグスだけでなく、
(この曲の展開部分は「ホワイト・ルーム」にクリソツです)
インド風のアコースティック・ブルースを聴かせる、
ソロアルバムの曲も用意されていて、
繊細なタッチが耳に残りました。
誌面では「落武者」などと言われていましたが(笑)
この方の作品は集めてみようと思っています。
続いて、
サイケデリック・ロックですが、
残念だったのは、
ナッズだけ音源がなかったことで、
これは、
ジミヘンやザッパと並び版権管理が厳しい
トッド・ラングレンゆえのことと思われますが、
すべてが廃盤になり、
なおかつ紙ジャケにプレミアがついている現在、
音源を紹介してくれたら、
表彰モノだったでしょうね。
そして、
ここでは、
これまで聴いたことがなかった、
テリー・リードの「Speak now or forever hold your peace」
という曲が気に入ったのと、
誌面に掲載されていた、
リー・ステファンズ(ブルー・チアー)の写真が
素晴らしかったことを伝えておきましょう。
ミーハー的な興味はさておき、
テリー・リードという方は、
まず声が素晴らしくて、
さすがジミー・ペイジに誘われただけはある、
と納得してしまいました。
この方の作品も集めてみたいなぁ…
最後に、
大好物のプログレッシヴ/ジャズ・ロックですが、
すでにコロシアムやライフタイムは知っていましたが、
スティーヴ・ヒレッジのKHANは未聴でした。
この方は独特のトリップ感を持っていて、
それが心地よく、
ソロやゴングの作品を愛聴した時期があったのですが、
それ以前のキャリア…
これまたマニア受けする
EGGのメンバーと活動していたという、
このグループがこれほどの完成度を誇っていたとは、
少々驚きでした。
また、ヒレッジにハマるかなぁ。
ということで、
「Apple Music」の登録されている、
ブルース特集、
ジャズファンク特集、
ジャマイカ特集など、
以前の特集のプレイリストまでたどり着くには、
まだまだかなりの時間を要するかな?
と思えるようになった今日この頃ですが、
やはり「B級」発掘は楽しいですぜ〜(笑)
★2018/04/01 (Sun)
2月中旬に発売された
「Guitar Magazine」3月号は、
「Rock Diggers 1968-1972」と銘打ち、
1968年から1972年に発表された、
埋もれた名盤を掘り起こす特集でした。
いわゆるB級ロックの特集です。
『web-magazine GYAN GYAN』で触れているように、
このような企画は大好物の私ですが、
今回の特集で取り上げられたミュージシャンの中には、
名前を知らなかった人や未聴の作品が多く、
ロックと出会って半世紀になっても、
まだまだ道は究められないことを痛感しました。
そして、
このような特集があるたびに、
コレクター魂を刺激され、
以降数ヶ月は蒐集の鬼と化すのが常ですが…
今回はそうなっておりません。
なぜなら、
「Apple Music」という強い味方がいるからです。
当初このシステムの勧誘を受けた際には、
「こんなにたくさん聴いているヒマないよーっ」とばかり、
無視を決め込んでいたのですが、
最近の「Guitar Magazine」は毎号、
「Apple Music」にプレイリストが用意されていて、
誌面で紹介されている曲を聴くことができるようになっています。
(あくまでも「Apple Music」に登録されている曲のみですが…
かなりマニアックな曲まで揃うのが実態です)
これは加入するしかないじゃん…
とばかりに誌面のバーコードを読み込むと、
あらら…
昨年このブログで話題にしていた、
ブルース特集に始まり、
ジャズファンク特集、
そしてジャマイカ特集まで、
じつにたくさんのプレイリストが
用意されているじゃありませんか…
今回は特集のプレイリストをダウンロードし、
それを聴きながら誌面を読んだので、
まったくストレスなく、
スラスラと内容を理解することができました。
便利な時代になったもんですね。
弱点は、
退会すると、
入会中にダウンロードした曲はすべて
聴くことができなくなってしまうところですが、
まぁ…お気に入りの曲は、
あらためてiTunesで購入するとか、
CDでアルバム単位で購入するとか、
それなりの対応をすればよく、
事前に作品の良し悪しを判断できる分、
無駄な買い物をしなくて済みそうです。
昨年のジャズファンクやジャマイカの特集も、
かなりマニアックだったので、
このシステムは大いに役に立ちそうです。
新たに掘り起こしたミュージシャンについては、
また別の機会に紹介しますが、
現代社会の情報ツールの発達に、
あらためて驚いた次第です。
やっぱり、
今は21世紀だ(笑)
そのおかげで、
今月はピンク・フロイドとビートルズの
紙ジャケの未入手分を購入することができ、
コレクションを補強することができました。
なんだかんだ言って、
ピンク・フロイドはほとんど手に入れてしまったんですよ〜(笑)
「Guitar Magazine」3月号は、
「Rock Diggers 1968-1972」と銘打ち、
1968年から1972年に発表された、
埋もれた名盤を掘り起こす特集でした。
いわゆるB級ロックの特集です。
『web-magazine GYAN GYAN』で触れているように、
このような企画は大好物の私ですが、
今回の特集で取り上げられたミュージシャンの中には、
名前を知らなかった人や未聴の作品が多く、
ロックと出会って半世紀になっても、
まだまだ道は究められないことを痛感しました。
そして、
このような特集があるたびに、
コレクター魂を刺激され、
以降数ヶ月は蒐集の鬼と化すのが常ですが…
今回はそうなっておりません。
なぜなら、
「Apple Music」という強い味方がいるからです。
当初このシステムの勧誘を受けた際には、
「こんなにたくさん聴いているヒマないよーっ」とばかり、
無視を決め込んでいたのですが、
最近の「Guitar Magazine」は毎号、
「Apple Music」にプレイリストが用意されていて、
誌面で紹介されている曲を聴くことができるようになっています。
(あくまでも「Apple Music」に登録されている曲のみですが…
かなりマニアックな曲まで揃うのが実態です)
これは加入するしかないじゃん…
とばかりに誌面のバーコードを読み込むと、
あらら…
昨年このブログで話題にしていた、
ブルース特集に始まり、
ジャズファンク特集、
そしてジャマイカ特集まで、
じつにたくさんのプレイリストが
用意されているじゃありませんか…
今回は特集のプレイリストをダウンロードし、
それを聴きながら誌面を読んだので、
まったくストレスなく、
スラスラと内容を理解することができました。
便利な時代になったもんですね。
弱点は、
退会すると、
入会中にダウンロードした曲はすべて
聴くことができなくなってしまうところですが、
まぁ…お気に入りの曲は、
あらためてiTunesで購入するとか、
CDでアルバム単位で購入するとか、
それなりの対応をすればよく、
事前に作品の良し悪しを判断できる分、
無駄な買い物をしなくて済みそうです。
昨年のジャズファンクやジャマイカの特集も、
かなりマニアックだったので、
このシステムは大いに役に立ちそうです。
新たに掘り起こしたミュージシャンについては、
また別の機会に紹介しますが、
現代社会の情報ツールの発達に、
あらためて驚いた次第です。
やっぱり、
今は21世紀だ(笑)
そのおかげで、
今月はピンク・フロイドとビートルズの
紙ジャケの未入手分を購入することができ、
コレクションを補強することができました。
なんだかんだ言って、
ピンク・フロイドはほとんど手に入れてしまったんですよ〜(笑)
★2018/03/25 (Sun)
このテレキャスは何?
戦車と同じサイズなの?
デカっ!
いや…そうではなくて。
これは、
私の1/35スケールのプラモデルを
ディスプレイしてある棚に並べただけのことで…
実物はこの通り、
CDの紙ジャケよりも小さいのです。
これは何かと言えば、
ジェフ・ベック師匠の愛機を、
1/12スケールにした模型です。
金属パーツを金属で再現してあるだけでなく、
弦までちゃんと張ってあるスグレモノ…
いやいやコイツの自慢をするつもりではなく、
コイツはブルーレイディスクの初回限定盤についていた、
オマケなのでありました。
何のディスクかといえば、
それは、
『STILL ON THE RUN THE JEFF BECK STORY』
師匠の半世紀にわたるキャリアを映像化した作品なのでした。
この作品では、
幼馴染だったジミー・ペイジ、
そしてヤードバーズの前任ギタリストだった、
エリック・クラプトン、
(そういえば、
この3人を3大ギタリストと呼んでいた時代がありましたなぁ…)
デイヴ・ギルモア、
ジョー・ペリー、
スラッシュ…
そして、
現在に至るまでの各時代に、
バンドのメンバーとして関わったミュージシャンのインタビューを中心に、
貴重な映像を交えながら、
ジェフ・ベックの活動を振り返るものです。
それも、
キーとなる曲に焦点を当てながら、
それぞれの活動の転換となるきっかけが語られるという、
優れた構成になっています。
映像のツナギに使われるのが、
自宅ガレージで車を組み立てている師匠の姿というのも、
なかなか粋な演出であります。
(車を運転しているシーンも頻繁に登場します)
個人的には、
ジェフ・ベック・グループから、
BB&Aを経て、
『ブロウ・バイ・ブロウ』『ワイアード』に至るあたりに、
ものすごくコーフンしてしまいました。
ロッドがレスポールを抱えた師匠と渡り合う映像は、
まさにレッド・ツェッペリン!
ここは狙っていたんだろうなぁ…
それにしてもロッドって歌うまいなぁ…
この人に逃げられたのは相当ショックだったんだよねーっ
などと感慨深い思いに浸っていると、
コージー・パウエル登場!
「ディフィニットリー・メイビ」にスポットが当たり、
今度はスティーヴィー・ワンダーの「迷信」誕生秘話が語られ、
「この曲はカヴァーが難しいね」というコメントの後に、
カーマイン・アピスの重戦車のようなパワーで、
まるで別の曲のようになった「迷信」が登場、
(しかも貴重なライヴ映像!)
そして、
ステーヴィー・ワンダーつながりで、
「悲しみの恋人たち」が登場し、
ジャズの匂いをまとったインスト路線に突入、
ここではジミー・ペイジから絶賛の言葉をいただきます。
多くのヒストリーものは、
このあたりでピークを迎え、
(1970年代後半から1980年代前半あたりですか)
その後は余生のような印象になるのですが、
師匠のオソロシイのは、
そうはならず、
1990年代以降の演奏が、
さらに高みを目指す一方で、
ぜんぜん衰えないところです。
「ホエア・ワー・ユー」や「ナジャ」などは、
鳥肌モノで、
ディスク2に収録されている、
モントルー・ジャズ・フェスティバルにおける演奏(2007年)も、
それはそれは素晴らしく、
師匠が前人未到の領域に到達しつつあることがわかります。
さらに、
2009年にロックの殿堂入りをした際に、
プレゼンターであるジミー・ペイジとのセッションで、
打ち合わせになかった「移民の歌」を披露し、
(本来は「ベックス・ボレロ」のみの予定)
ロバート・プラントのヴォーカルパートを、
モノノミゴトに再現したりします。
私も師匠が来日するたびに、
そのお姿を拝見していますが、
年々ギターの腕が上がっているように思えて仕方ありません。
そんなギタリストって他にいますか?
「STILL ON THE RUN」という、
タイトルが全てを語っていますが、
まさに言葉通りの師匠の姿には、
ただただ敬服するしかないというところです。
最初は、
冒頭で紹介した模型ほしさに購入した私ですが、
すっかり圧倒されてしまい、
師匠のスゴさにあらためて襟を正した、
という次第です。
亡くなって伝説になるより、
ずっと活動を続けて
道を究めることの方がスゴイことでしょう。
全ギタリストは、
ジェフ・ベックの前にひれ伏すべし、
でっす…
このテレキャスは何?
戦車と同じサイズなの?
デカっ!
いや…そうではなくて。
これは、
私の1/35スケールのプラモデルを
ディスプレイしてある棚に並べただけのことで…
実物はこの通り、
CDの紙ジャケよりも小さいのです。
これは何かと言えば、
ジェフ・ベック師匠の愛機を、
1/12スケールにした模型です。
金属パーツを金属で再現してあるだけでなく、
弦までちゃんと張ってあるスグレモノ…
いやいやコイツの自慢をするつもりではなく、
コイツはブルーレイディスクの初回限定盤についていた、
オマケなのでありました。
何のディスクかといえば、
それは、
『STILL ON THE RUN THE JEFF BECK STORY』
師匠の半世紀にわたるキャリアを映像化した作品なのでした。
この作品では、
幼馴染だったジミー・ペイジ、
そしてヤードバーズの前任ギタリストだった、
エリック・クラプトン、
(そういえば、
この3人を3大ギタリストと呼んでいた時代がありましたなぁ…)
デイヴ・ギルモア、
ジョー・ペリー、
スラッシュ…
そして、
現在に至るまでの各時代に、
バンドのメンバーとして関わったミュージシャンのインタビューを中心に、
貴重な映像を交えながら、
ジェフ・ベックの活動を振り返るものです。
それも、
キーとなる曲に焦点を当てながら、
それぞれの活動の転換となるきっかけが語られるという、
優れた構成になっています。
映像のツナギに使われるのが、
自宅ガレージで車を組み立てている師匠の姿というのも、
なかなか粋な演出であります。
(車を運転しているシーンも頻繁に登場します)
個人的には、
ジェフ・ベック・グループから、
BB&Aを経て、
『ブロウ・バイ・ブロウ』『ワイアード』に至るあたりに、
ものすごくコーフンしてしまいました。
ロッドがレスポールを抱えた師匠と渡り合う映像は、
まさにレッド・ツェッペリン!
ここは狙っていたんだろうなぁ…
それにしてもロッドって歌うまいなぁ…
この人に逃げられたのは相当ショックだったんだよねーっ
などと感慨深い思いに浸っていると、
コージー・パウエル登場!
「ディフィニットリー・メイビ」にスポットが当たり、
今度はスティーヴィー・ワンダーの「迷信」誕生秘話が語られ、
「この曲はカヴァーが難しいね」というコメントの後に、
カーマイン・アピスの重戦車のようなパワーで、
まるで別の曲のようになった「迷信」が登場、
(しかも貴重なライヴ映像!)
そして、
ステーヴィー・ワンダーつながりで、
「悲しみの恋人たち」が登場し、
ジャズの匂いをまとったインスト路線に突入、
ここではジミー・ペイジから絶賛の言葉をいただきます。
多くのヒストリーものは、
このあたりでピークを迎え、
(1970年代後半から1980年代前半あたりですか)
その後は余生のような印象になるのですが、
師匠のオソロシイのは、
そうはならず、
1990年代以降の演奏が、
さらに高みを目指す一方で、
ぜんぜん衰えないところです。
「ホエア・ワー・ユー」や「ナジャ」などは、
鳥肌モノで、
ディスク2に収録されている、
モントルー・ジャズ・フェスティバルにおける演奏(2007年)も、
それはそれは素晴らしく、
師匠が前人未到の領域に到達しつつあることがわかります。
さらに、
2009年にロックの殿堂入りをした際に、
プレゼンターであるジミー・ペイジとのセッションで、
打ち合わせになかった「移民の歌」を披露し、
(本来は「ベックス・ボレロ」のみの予定)
ロバート・プラントのヴォーカルパートを、
モノノミゴトに再現したりします。
私も師匠が来日するたびに、
そのお姿を拝見していますが、
年々ギターの腕が上がっているように思えて仕方ありません。
そんなギタリストって他にいますか?
「STILL ON THE RUN」という、
タイトルが全てを語っていますが、
まさに言葉通りの師匠の姿には、
ただただ敬服するしかないというところです。
最初は、
冒頭で紹介した模型ほしさに購入した私ですが、
すっかり圧倒されてしまい、
師匠のスゴさにあらためて襟を正した、
という次第です。
亡くなって伝説になるより、
ずっと活動を続けて
道を究めることの方がスゴイことでしょう。
全ギタリストは、
ジェフ・ベックの前にひれ伏すべし、
でっす…