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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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  ★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2018/08/12 (Sun)
酷暑だ台風だと大騒ぎだった先週末、
私の元へ新しい姫が輿入れしてきました。

その姫はこのような姿でございます。



姫は世界に一本しかない、
エレクトリック12弦なのです。

製作してくれたのは、
福岡は博多近郊にある、
SPOONという、
創業してまだ4年という、
新進気鋭のカスタムショップ。

ここは、
フェンダー社の、
公式リプレイスメントパーツを販売している、
WARMOTHのネックやボディを扱っていて、
これに、
他で取り扱いのない、
高品位のピックアップを組み合わせて、
オリジナルモデルを製作してくれるのです。

姫には、
Jazzy Catというピックアップを選びましたが、
ブレンダーがセットされているので、
ここ一発!という時に、
ギター側でパワーアップすることができます。

エリック・クラプトンの
ストラトに搭載されているようなヤツと言えば、
だいたい合っているでしょう。

また、
ボディはストラトシェイプでありながら、
シンライン(セミアコ)なので、
とても豊かな響きが得られます。

SPOONさんとは、
昨年末あたりから、
何となく話が始まり、
今年の5月の初めに、
12弦仕様にすることを決め、
オーダーするに至りました。

ちなみに、
この姫の名前は「12(FREEDOM)」と言います。

12、
じゅうに、
じゆうに、
自由に、
FREEDOM…(笑)

ネーミングについて問われた際は、

既成概念から解き放たれたいという願望と、
私が持つエレクトリック12弦のイメージ…
サイケデリックの基本精神が結びついた、
という屁理屈をコクようにしています。

それで、
ピックガードに、
青いパールを採用してみました。



サイケでしょう?

この姫については、
もう少し抱いてみてから、
感想を書くとして(イヤラシイ?(笑)
まずは報告まで。

美人さんだなぁ…
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★2018/08/05 (Sun)
先週お話しした、
落ち穂拾いのような、
紙ジャケ収集の中に、
ディープ・パープルの『ファイアボール』がありました。

『ファイアボール』は、
『インロック』と『マシンヘッド』という、
代表作の間に発表され、
話題になることが少ない作品ですが、
私はLP時代によく聴いていました。

なぜか、
CDではここまで入手していなかったのです…

重くて暴力的な音像は、
『インロック』に近いのですが、
『マシンヘッド』以上にバラエティに富んでいて、
ディープ・パープルというバンドを理解する上で、
大変重要な作品だと思います。

アルバムは、
けたたましいバスドラの連打による、
タイトル曲で幕を開けます。
(ちなみに、
第2期までの作品で、
曲名をアルバム名にしているのは、
この『ファイアボール』だけです)

ライブ映像(『コペンハーゲン1972』)でこの曲は、
アンコールの1曲目に登場しますが、
イアン・ペイスのドラムキットが、
コージー・パウエルのような、
ツインバスになっていることに驚かされたものです。

口径のデカイ、
ラディックのバスドラが2つになっていると、
迫力満点ですが、
これがこの曲の疾走感を演出しています。

というか、
これワンバスではツライよね…

また、
中間部分で、
ギターにしては低音なんだけど…
と思われたソロは、
なんとロジャー・グローバーによる、
ベース・ソロであったことがわかり、
これまた驚いたものです。

百聞は一見に如かずとは、
よく言ったものですが、
やはりレコードだけでなく、
ライヴを見ないと、
プレイを把握できません。

収録時間も短い、
嵐のようなオープニングに続き、
テンポを落とした「ノー・ノー・ノー」が始まります。

じつは私、
この曲が大好きで、
少年の頃から、
ディープ・パープルの、
隠れたベストチューンに上げております。

この曲の映像を、
ドイツのテレビ番組『ビート・クラブ』で見ましたが、
なかなかカッコイイので、
未体験の方にはおススメしておきます。

この曲は、
じっくり作り込んだ感があって、
メンバーの個性がうまく収められています。

ちょっとルーズなリフ、
エコーを使ったスライド、
その後、
ここ一発のタイミングで畳み掛ける、
リッチーのギターはもちろんのこと、

クラシックをベースに、
ジャズっぽいアプローチも見せる、
ジョンのオルガン。

目立たないけれど、
かなりアクレッシヴなベース・ラインで自己主張する、
ロジャー。

終盤で一気に叩きまくる、
リトル・イアン(ペイス)と、
終始抑え気味であったものの、
やはりエンディング間際で、
十八番のシャウトをかませる、
ビッグ・イアン(ギラン)。

聴けば聴くほどに味わいのあるナンバーです。

そして、
ライヴでおなじみの「ストレンジ・ウーマン」

これは、
ギランの魅力が詰まっている、
と言えるナンバーです。

オチのある歌詞を、
丁寧に歌い上げるギランは、
ここでもシャウトをしていません。

リッチーはギランに、
シャウトをやめるように言ったが、
それを聞いてくれなかったので、
ヴォーカリストの交代を決めた、
とインタビューで答えていましたが、
この曲を聴くと信じられない思いになります。

ギランはシャウトしなくてもイケるし、
とにかく歌が上手い。
プレイを聴く限りでは、
何も問題はないと思いますが…
(人間性はわかりません…)

で、
その感じは、
次の「誰かの娘」でも同様です。

歌詞がおもしろいし、
ナイーヴな歌い方がよい。

リッチーのギターが、
3フィンガーと、
スチールギターのようなスライド…
かつての私は、
かぐや姫の「神田川」を連想したほど(笑)、
彼らにとっては異色作です。

こういうアプローチが、
ファンから無視されてしまったのが、
ディープ・パープルの不幸といえます。

ちなみに、
ギランはこの曲を気に入っていたようで、
最近のライヴで歌っているのです。

ここまで、
LP時代のA面は、
ポップな印象ですが、
B面はちょっと違っていて、
プログレッシヴな雰囲気でした。

その一曲目、
ライヴの定番で、
ドラム・ソロになる「ミュール」は、
これまた私のお気に入りです。

多分に神秘的な雰囲気と、
エスニックなメロディライン、
ギターソロ後半のブレイクで、
畳み掛けるようなリッチーのフレーズが、
たまらなくカッコイイのです。

うーっ
やっぱりリッチーはええなぁ…(笑)

続く「フールズ」もその雰囲気を受け継ぎ、
こちらの中間部分では、
リッチーのヴァイオリン奏法が堪能できます。

これはライヴでは、
「スペース・トラッキン」の長尺演奏で、
ジョンのオルガンによるアドリブの後、
一息入れるタイミングで出てくる部分です。

ライヴではこの後、
もう一度激しい演奏になって、
リッチーがギターをアンプにこすりつけたり、
投げたり…狂乱のパフォーマンスに突入するのでした。

最後の「誰も来ない」は、
当時はZEPっぽいと感じた曲ですが、
ライヴ向きと思えるハードチューンです。

この曲を演奏している秘蔵映像などは、
どこにもないのだろうか…

最近、
ディープ・パープルを聴くにつけ、
つくづく感じるのは、
やはり、
このバンドは「第2期」が素晴らしい、
ということです。

私は高校生当時、
「第3期」の方が、
オシャレというか、
洗練されている感じがして、
そちらを好んでいたのですが、

その後、
発掘されたライヴ音源や映像をみると、
ヴォーカリストとしてのギランの素晴らしさや、
変幻自在にボトムを支える、
ロジャーの腕前に感心することが多く、
あらためて、
この時期のメンバーの強力さを思い知ったのでした。

『ファイヤボール』は、
そんな絶頂期に、
意欲的に作られた作品なのです。

その体制が長続きしなかった事情を、
正確に知りたいですね…
無理かな?(笑)

★2018/07/29 (Sun)
ピンク・フロイドの
紙ジャケ発売に際して、
『ザ・ウォール』までを、
一気に揃えてみたら、

他のミュージシャンの、
歯抜けというか…
数枚足りない程度の、
不完全なコレクションが気になり、
(悪いクセで、途中で飽きる)

地道に、
それらの補填に励む、
今日この頃であります。

とくに、

少年期というか、
ロックに出会ったばかりの、
ローティーンの頃に熱狂した
ミュージシャンぐらいは、
ここで揃えておこうと思い、

amazonの中古盤情報を、
こまめにチェックしているのです。

とはいえ、
法外な投資をするつもりはないので、

販売時の価格を大幅に上回る、
高値がついている場合は、
しばらく様子を見て、

許容範囲の価格が出ると、
すかさず購入することにしています。

(ちなみに、
評価は「非常に良い」に限定…)

こうして、
揃い始めたのが、
『ラヴ・ガン』までのKISS、
『ライヴ・ブートレグ』までのエアロスミス、
第4期までのディープ・パープル…

この辺りが揃えば次に、
ユーライア・ヒープ、トッド・ラングレン
などに手を出そうかと考えております。
(さすがにジェフ・ベック辺りは揃っています…)

そんな中、

エアロスミスの紙ジャケは、
やけに安価で市場に出回っているので
気になったのですが、
入手してナットク…

販売時の価格が、
CBS得意の、
いわゆる廉価盤扱いだったため、
元値が安いのです。

『ライヴ・ブートレグ』は
LP時代によく聴いた作品でしたが、
この紙ジャケは、
それをそのままCDサイズに縮小しただけ、
という感じで、
どことなく粗雑…というか、
作品に対する愛情が感じられません。

とはいえ、
元々、
このアルバムはブートレグを意識した、
粗雑な作りがコンセプトだったので、
これはこれで仕方ないかと思い、
ディスクを再生したところ…

明らかにLPよりも、
輪郭のはっきりした音になっていて、
ジョーとブラッドのギターを楽しむことができました。

このライヴは、
スティーヴン・タイラーのヴォーカルを中心に…
スタジオよりもキレの良いジョーイのドラムと、
スタジオ以上に豪腕ぶりが際立つトムのベースをボトムに、
両側から2本のギターがせめぎ合う構成になっています。

ウォームな歪みで、
正統派のブリティッシュ・ロックという感じの、
ブラッドと、
硬めで少しぎこちない音のジョーは、
ギターソロだけでなく、
バッキングのパターンも違うので、
すぐに聴き分けられるようになります。

この真逆といってもいい個性の2人が、
決してぶつかることなく、
綺麗にバンドのアンサンブルに溶け込んでいるのが、
エアロスミスの特徴だと思います。

この2人は、
仲が良いだけでなく、
お互いのプレイを尊敬しているようなので、
これができるのです。

とくにジョーは、
ブラッドのギターなしには成立しない個性なので、
ここはよくわきまえているようです。
(ソロで失敗してからさらにそうなったみたい…)

そんなブラッドのギターは、
ミュージシャンの間で高く評価されているようで、
ロリー・ギャラガーも、
「エアロスミスにはいいギタリストがいるね」
とインタビューで話していましたが、
それはどうやらブラッドのことだったそうです。

いいコンビネーションだなぁ…
あらためてそう思いました。

それにしても…

少年期に聴きこんだ作品は違いますね。

歌詞だけでなく、
ギターのフレーズまで口ずさめる上に、
どちらのギタリストが弾いているのか、
見当がつくのですから…

冒頭に挙げたミュージシャンたちの紙ジャケ収集は、
かなり意味のあることと思えて仕方ないのです。

★2018/07/22 (Sun)
震災、
そして記録的な豪雨の後は、
酷暑がやってきました。

これでもかというほど、
天災に見舞われて、
我が国はどうなってしまうのだろうか?

どこに住んでいようと、
平常時から、
急な災害に対する備えをしておく必要がある、
と考えているのは、
私だけではないでしょう。

それよりも、

地球温暖化と言われてから、
久しくなりますが、
あと数十年もすると、
夏場は防護服なしでは、
外出できなくなってしまうのではないでしょうか?

凶器のような太陽と紫外線…
世も末です。

こんな日は、
冷房の効いた部屋で、
音楽を聴いたり、
ギターを弾いたりしようと思っても、
陽気のせいか、
なかなかヤル気にならず、
終日グタグタと過ごしてしまいます。

そして主食が、
アイスクリームと枝豆とビールでは、
もはや生き延びることは難しいかもしれません(笑)

何か目標を定めて、
せめて気持ちだけでもシャキッとしないと、
脳も温暖化してしまいそうな、
今日この頃です。

つまり…
ブログに書くことも思いつかないのでした(笑)
★2018/07/16 (Mon)
東海道・山陽新幹線のホームで、
列車の発着時に、
「銀河鉄道999」(ゴダイゴ)の
メロディが流れるのですが、

ピアノで演奏されると、
コードの美しさが強調されて、
とてもイイ感じです…

が…

今回のテーマはそちらではなく、
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」にちなんだもので、
耳の調子が悪かった時期に、
読んだ本のタイトルです。

門井慶喜氏による、
第158回直木賞受賞作であります。

宮沢賢治の作品には、
何度となく触れており、
一時期ハマっていた、
夢枕獏氏によるSF小説
(「上限の月を喰べる獅子」)
のテーマにもなっていたことから、
その生涯についても、
それなりに知っていたつもりでしたが、

これほど精緻に、
彼の生涯を記した作品に出会ったことがなかったので、
スラスラと読むことができました。

鉱石に興味を持った少年時代や、
農学校を志望するに至る経緯…
そもそも私は宮沢賢治を、
農業を営む人と思っていたので、
質屋の長男だったというのが驚きでした。

とにかく、
生活能力というか、
社会に適応するのが難しかった、
彼の人格形成に関する記述には、
興味深いものがありました。

とはいえ…

この作品の主人公は、
賢治ではなく、
彼の父なのです。

父親という存在が、
家庭においてどういう立場で、
子供たちにどう接するべきなのか、
自問自答を繰り返す賢治の父が主人公です。

この父親の自問自答がおもしろいというか…
「そうだよなぁ」と共感するところが多いのが、
じつはこの作品の最大のポイントなのでした。

先代から受け継いだ家業を守り、
次の代へ譲る…
生計だけでなく家系を守る存在であり、
妻や子供たちに対しては、
優しいだけでなく、
いつも威厳を持って接しなければならず…

父親というのは、
なかなかたいへんなのであります。

とくに、
賢治という、
既成概念が当てはまらない、
言ってしまえば規格外の息子に対しては、
接し方がわからず、
いつも戸惑っているばかり…

溢れるほどの愛情を持ちながら、
いつも空回りしているのです。

ところが、

そんな賢治に文学という表現手段を勧め、
文学作品を通じて、
その本質を理解できるようになることで、
規格外の息子と、
うまく接することができるようになります。

そればかりか、
若くして、
しかもほぼ無名の状態で、
この世を去った息子の作品を出版するのです。

これにより、
賢治の作品は文壇から評価され、
後世のその名を残すことになります。

つまり結果として、
賢治の父は、
彼の人生を導き、
最大の理解者であり、
そして息子の名前を後世に残した、
偉大なる父親であったわけです。

この父がいなければ、
宮沢賢治の名前は、
一部の人の記憶にしか残らなかったかもしれない、
そう考えると、
これはスゴイことであります。

「銀河鉄道の父」は、
父親という存在を通じて、
宮沢賢治という存在が描かれている、
一粒で二度美味しい的な(笑)作品でした。

そのどちらをメインテーマととるかは、
読者次第だと思いますが、
今の私には、
父親という存在を語る部分がメイン、
と思えて仕方ないのです。

酷暑の折、
「銀河鉄道」というタイトルから、
ささやかな涼感を得ていただければ幸いです。

暑いですなぁ…
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★ ILLUSTRATION BY nyao