「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2008/12/28 (Sun)
今回は、
16ビート系の話題が続いているので、
少しばかり、
マニアックな内容になるかもしれませんが、
私の記憶に残る、
カッコよくカッティングをキメる、
リズムギターの達人たちについて、
語ってみたいと思います。
〓レイ・パーカー・JR
1980年代に入って、
「ゴーストバスターズ」などがヒットしたおかげで、
レイ・パーカー・JRのことを
「ゴーストバスターズ」のオッサンと
記憶している人が多いようですが、
とんでもないっ。
元々この人はモータウンのスタジオミュージシャンで、
数々の名作に参加している歴戦の強者です。
(ナラダ・マイケル・ウォルデンといい、
この人といい、
やはり自分で歌わないと商売にならないのでしょうか?)
この人のプレイは、
テレキャスのカタい音で、
ジャキジャキと弾くのが特徴で、
合いの手のように入る
「シャカポーンッ」が必殺技です。
参加作品としては、
スティービー・ワンダーの
『トーキング・ブック』が有名ですが、
ギタリストとして、
より本領を発揮しているのは、
ハービー・ハンコックの
『シークレッツ』(1976年)でしょう。
(インストですから…。)
オープニングの「ドゥイン・イット」では、
これまたモータウンの名ギタリスト、
ワー・ワー・ワトスンの
トーキング・モジュレーターを相手に、
「ジャキジャキ、シャカポーンッ」で応戦し、
手に汗握る緊迫感を演出することに成功しています。
〓アル・マッケイ(アース・ウィンド&ファイヤー)
じつは私、
ヒット曲を連発する前のアースが大好きなのですが、
(『暗黒への挑戦(THAT'S THE WAY OF THE WORLD)』まで)
その中でもとくに、
『ヘッド・トゥ・ザ・スカイ』(1973年)がイチオシです。
アル・マッケイも基本的には、
レイ・パーカー・JRと同じで、
かなりエッジのはっきりした、
おかしな表現ですが“ロックっぽい”
カッティングが特徴です。
おもしろいのは、
合いの手が「シャカポーンッ」ではなく、
「ワッキョ〜ンッ」という感じになることです。
同じような奏法でも、
弾き手によって微妙に音の印象が変わる、
リズムギターにおける個性の表わし方を
感じ取ることができます。
お気に入りはやはり、
『ヘッド・トゥ・ザ・スカイ』収録の
「イーヴル」ですね。
ちょっと翳りがある、
暴力的なイメージを、
リズムギターで演出している、
素晴らしい作品です。
〓ロン・スミス(メイズ)
1970年代後半〜1980年代に活躍したメイズは、
ブラスはなく鍵盤はシンセ主体のせいか、
都会的で洗練されたクールな音が特徴でした。
ロン・スミスのギターは、
アル・マッケイによく似た、
“ロックっぽい”カッティングが特徴ですが、
バンドの楽器数が少ないせいか、
ギターの音がよく聴こえるので、
教材として最適です。
『ライブ・イン・ニューオーリンズ』(1981年)収録の
「フィール・ザット・ユア・フィーリン」
のイントロで聴けるカッティングは、
ロン・スミスらしさがよく出たプレイです。
(スタジオ盤では別の人が弾いています。)
ちなみに、
この曲のm7からm6への
コードの落とし方は、
ジョニー・ルイス&チャーの
「Head Song」のリフそのものなのですが、
竹中先輩、
そのへんのところはいかがでしょうか?
〓キャットフィッシュ・コリンズ
ジェイムズ・ブラウンのバックといえば、
ジミー・ノーランが有名ですが、
「セックス・マシーン」(1970年)の時期、
ブーツィ・コリンズ(B)と共に
JB流ファンクの確立に貢献した相棒となると、
やはり、
キャットフィッシュ・コリンズということになります。
この人は、
柔かい音で、
ソフトにカッティングをするのですが、
抜群のリズム感に支えられた切れ味はシャープで、
単調な繰り返しから、
ジワジワと盛り上げるあたりに、
非凡な才能を感じます。
ベストプレイは、
やはり「セックス・マシーン」ですが、
「ソウル・パワー」も捨てがたいですね。
〓ジョニー・ギター・ワトスン
元々はブルースギタリストですが、
1970年代中盤になると、
ソウルやファンクなども視野に入れた、
ブラックミュージックの再構築に貢献しました。
マルチプレイヤーでもあるので、
ほとんどの楽器を一人で録音するなど、
のちのプリンスに重なるイメージがあります。
この人は、
ブルース出身であることが信じられないほど、
音数が少なく、
また、
独特のペケペケした、
サスティンの効かない音で
プレイする点に特徴があります。
当然フェンダー派なのだろうと思っていたら、
そうではなく、
セミアコ、エクスプローラ、SGなどを使う、
ギブソン派だったので驚きました。
ギブソン系のギターで、
トグルスイッチを真ん中にして、
ヴォリュームを下げると、
ああいう音が出ますが、
この音でさりげなく
シャープなカッティングをキメてしまうという、
なかなかの洒落者であります。
(ちなみに、ムスタングでもこういう音が出ます。)
『エイント・ザット・ア・ビッチ』(1976年)収録の
「スーパーマン・ラヴァー」などで
真髄を聴かせてくれますが、
ギャングっぽいルックスと、
吐き捨てるようなヴォーカルもイカしています。
〓スティーヴ・クロッパー
ベタですが、
やはりスティーヴ・クロッパーは好きです。
ただ私は、
オーティス・レディングより、
ウィルソン・ピケットの方が好きなので、
この人のベストプレイとしては、
『エキサイティング・ウィルソン・ピケット』(1966年)から、
いかにもテレキャスといった感じの、
カラッとした音が印象的な
「サムシング・ユー・ガット」と、
ボンゾが叩いたらZEPじゃないか?
というハードドライビングな
「ベアフッティン」をおススメしたいところです。
けっこう、
ハードな曲でのプレイもイケていますよ。
〓アーニー・アイズレー(アイズレー・ブラザーズ)
まず、
ルックスがジミヘンです。
そのせいか、
ギターソロになると、
ファズなどを踏んでしまい、
向こうへ行ったきりなかなか戻って来てくれないので、
困り者ですが、
バッキングにまわったときのプレイは、
たいへんシャープで、
「さすが」と唸らせるものがあります。
ストラト愛好者で、
少し歪んだ音でハードにリズムを刻みます。
「ラヴ・ザ・ワン・ユアー・ウィズ」(1972年)や
「クーリン・ミー・アウト」(1978年)で、
その真髄を聴かせてくれます。
〓サイモン・バーソロミュー(ブランニュー・ヘヴィーズ)
ブランニュー・ヘヴィーズは1990年代の、
いわゆる“アシッド・ジャズ”ムーブメントの立役者。
サイモン・バーソロミューは、
1970年代のブラックミュージックを
研究し尽くしたような、
洗練されたプレイを聴かせてくれます。
たいへん刺激的だったのは、
9人のラッパーとセッションを繰り広げた、
『HEAVY RHYME EXPERIENCE: VOL.1』(1992年)で、
ラッパーが、
マシンガンのように言葉を吐き散らすのを、
しなやかなリズムギターであおり立てます。
これなどはまさに、
時代を反映させた、
ブラックミュージックの進化型、
といえるのではないでしょうか。
〓ピエール・ヴァルヴローゼム(Xレッグド・サリー)
Xレッグド・サリーはベルギー出身で、
1990年代前半にニューヨークで活動していた、
前衛派のバンドです。
ミクスチャーというのか、
ジャズとファンクとテクノをいっしょくたにして、
ヘヴィメタルっぽく仕上げましたという感じの音で、
短めの曲を次々と演奏するスタイルが斬新でした。
メンバーはいずれ劣らぬテクニシャン揃い。
ピエール・ヴァルヴローゼムは、
歪みまくった音で、
ハードなソロプレイをするのを得意としていますが、
時折見せる、
コンピューターの打ち込みに負けない速度での、
16ビートのカッティングは、
“達人”というより、
“超人”と表現した方が正しいようなプレイです。
ビル・ラズウェルがプロデュースした、
『KILLED BY CHARITY』(1993年)は、
後世に残る傑作といえるでしょう。
そういえばこの人は
ソロアルバムも出しているのですが、
オソロシくて近づくことができませんでした。
〓キザイア・ジョーンズ
BSでやっていた、
何かのライブで見たのですが、
とにかく、
おそろしくパワフルな、
16ビートのカッティングをする人で、
あまりに激しくピッキングをするためか、
ストラトのメイプル指板の、
最後のフレットあたりの塗装が
ハゲハゲになっていたのが印象的でした。
アフリカはナイジェリアの出身で、
いわゆるアフリカン・ファンクの最先端。
『リキッド・サンシャイン』(1999年)では、
1960〜70年代の
アメリカン・ブラックミュージックとは、
まったく違う文脈から出てきた、
ブラックミュージックにお目にかかることができます。
これこそ、
時代を反映させた、
ブラックミュージックの最新型、
といえるのではないでしょうか。
余談ですが、
『リキッド・サンシャイン』に収録されている、
「ファンクショナル」では、
ベースによる弾き語り、
(文字通り、ベースをジャラジャラ弾くのです。)
なども披露しているのですが、
津軽じょんがら節の三味線のような、
取り憑かれたようなプレイで、
軽くヴードゥーの匂いがします。
おそろしやおそろしや…。
ということで、
10人の達人を紹介いたしました。
おそらくこれが、
本年最後の投稿になると思います。
本年もお世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。
16ビート系の話題が続いているので、
少しばかり、
マニアックな内容になるかもしれませんが、
私の記憶に残る、
カッコよくカッティングをキメる、
リズムギターの達人たちについて、
語ってみたいと思います。
〓レイ・パーカー・JR
1980年代に入って、
「ゴーストバスターズ」などがヒットしたおかげで、
レイ・パーカー・JRのことを
「ゴーストバスターズ」のオッサンと
記憶している人が多いようですが、
とんでもないっ。
元々この人はモータウンのスタジオミュージシャンで、
数々の名作に参加している歴戦の強者です。
(ナラダ・マイケル・ウォルデンといい、
この人といい、
やはり自分で歌わないと商売にならないのでしょうか?)
この人のプレイは、
テレキャスのカタい音で、
ジャキジャキと弾くのが特徴で、
合いの手のように入る
「シャカポーンッ」が必殺技です。
参加作品としては、
スティービー・ワンダーの
『トーキング・ブック』が有名ですが、
ギタリストとして、
より本領を発揮しているのは、
ハービー・ハンコックの
『シークレッツ』(1976年)でしょう。
(インストですから…。)
オープニングの「ドゥイン・イット」では、
これまたモータウンの名ギタリスト、
ワー・ワー・ワトスンの
トーキング・モジュレーターを相手に、
「ジャキジャキ、シャカポーンッ」で応戦し、
手に汗握る緊迫感を演出することに成功しています。
〓アル・マッケイ(アース・ウィンド&ファイヤー)
じつは私、
ヒット曲を連発する前のアースが大好きなのですが、
(『暗黒への挑戦(THAT'S THE WAY OF THE WORLD)』まで)
その中でもとくに、
『ヘッド・トゥ・ザ・スカイ』(1973年)がイチオシです。
アル・マッケイも基本的には、
レイ・パーカー・JRと同じで、
かなりエッジのはっきりした、
おかしな表現ですが“ロックっぽい”
カッティングが特徴です。
おもしろいのは、
合いの手が「シャカポーンッ」ではなく、
「ワッキョ〜ンッ」という感じになることです。
同じような奏法でも、
弾き手によって微妙に音の印象が変わる、
リズムギターにおける個性の表わし方を
感じ取ることができます。
お気に入りはやはり、
『ヘッド・トゥ・ザ・スカイ』収録の
「イーヴル」ですね。
ちょっと翳りがある、
暴力的なイメージを、
リズムギターで演出している、
素晴らしい作品です。
〓ロン・スミス(メイズ)
1970年代後半〜1980年代に活躍したメイズは、
ブラスはなく鍵盤はシンセ主体のせいか、
都会的で洗練されたクールな音が特徴でした。
ロン・スミスのギターは、
アル・マッケイによく似た、
“ロックっぽい”カッティングが特徴ですが、
バンドの楽器数が少ないせいか、
ギターの音がよく聴こえるので、
教材として最適です。
『ライブ・イン・ニューオーリンズ』(1981年)収録の
「フィール・ザット・ユア・フィーリン」
のイントロで聴けるカッティングは、
ロン・スミスらしさがよく出たプレイです。
(スタジオ盤では別の人が弾いています。)
ちなみに、
この曲のm7からm6への
コードの落とし方は、
ジョニー・ルイス&チャーの
「Head Song」のリフそのものなのですが、
竹中先輩、
そのへんのところはいかがでしょうか?
〓キャットフィッシュ・コリンズ
ジェイムズ・ブラウンのバックといえば、
ジミー・ノーランが有名ですが、
「セックス・マシーン」(1970年)の時期、
ブーツィ・コリンズ(B)と共に
JB流ファンクの確立に貢献した相棒となると、
やはり、
キャットフィッシュ・コリンズということになります。
この人は、
柔かい音で、
ソフトにカッティングをするのですが、
抜群のリズム感に支えられた切れ味はシャープで、
単調な繰り返しから、
ジワジワと盛り上げるあたりに、
非凡な才能を感じます。
ベストプレイは、
やはり「セックス・マシーン」ですが、
「ソウル・パワー」も捨てがたいですね。
〓ジョニー・ギター・ワトスン
元々はブルースギタリストですが、
1970年代中盤になると、
ソウルやファンクなども視野に入れた、
ブラックミュージックの再構築に貢献しました。
マルチプレイヤーでもあるので、
ほとんどの楽器を一人で録音するなど、
のちのプリンスに重なるイメージがあります。
この人は、
ブルース出身であることが信じられないほど、
音数が少なく、
また、
独特のペケペケした、
サスティンの効かない音で
プレイする点に特徴があります。
当然フェンダー派なのだろうと思っていたら、
そうではなく、
セミアコ、エクスプローラ、SGなどを使う、
ギブソン派だったので驚きました。
ギブソン系のギターで、
トグルスイッチを真ん中にして、
ヴォリュームを下げると、
ああいう音が出ますが、
この音でさりげなく
シャープなカッティングをキメてしまうという、
なかなかの洒落者であります。
(ちなみに、ムスタングでもこういう音が出ます。)
『エイント・ザット・ア・ビッチ』(1976年)収録の
「スーパーマン・ラヴァー」などで
真髄を聴かせてくれますが、
ギャングっぽいルックスと、
吐き捨てるようなヴォーカルもイカしています。
〓スティーヴ・クロッパー
ベタですが、
やはりスティーヴ・クロッパーは好きです。
ただ私は、
オーティス・レディングより、
ウィルソン・ピケットの方が好きなので、
この人のベストプレイとしては、
『エキサイティング・ウィルソン・ピケット』(1966年)から、
いかにもテレキャスといった感じの、
カラッとした音が印象的な
「サムシング・ユー・ガット」と、
ボンゾが叩いたらZEPじゃないか?
というハードドライビングな
「ベアフッティン」をおススメしたいところです。
けっこう、
ハードな曲でのプレイもイケていますよ。
〓アーニー・アイズレー(アイズレー・ブラザーズ)
まず、
ルックスがジミヘンです。
そのせいか、
ギターソロになると、
ファズなどを踏んでしまい、
向こうへ行ったきりなかなか戻って来てくれないので、
困り者ですが、
バッキングにまわったときのプレイは、
たいへんシャープで、
「さすが」と唸らせるものがあります。
ストラト愛好者で、
少し歪んだ音でハードにリズムを刻みます。
「ラヴ・ザ・ワン・ユアー・ウィズ」(1972年)や
「クーリン・ミー・アウト」(1978年)で、
その真髄を聴かせてくれます。
〓サイモン・バーソロミュー(ブランニュー・ヘヴィーズ)
ブランニュー・ヘヴィーズは1990年代の、
いわゆる“アシッド・ジャズ”ムーブメントの立役者。
サイモン・バーソロミューは、
1970年代のブラックミュージックを
研究し尽くしたような、
洗練されたプレイを聴かせてくれます。
たいへん刺激的だったのは、
9人のラッパーとセッションを繰り広げた、
『HEAVY RHYME EXPERIENCE: VOL.1』(1992年)で、
ラッパーが、
マシンガンのように言葉を吐き散らすのを、
しなやかなリズムギターであおり立てます。
これなどはまさに、
時代を反映させた、
ブラックミュージックの進化型、
といえるのではないでしょうか。
〓ピエール・ヴァルヴローゼム(Xレッグド・サリー)
Xレッグド・サリーはベルギー出身で、
1990年代前半にニューヨークで活動していた、
前衛派のバンドです。
ミクスチャーというのか、
ジャズとファンクとテクノをいっしょくたにして、
ヘヴィメタルっぽく仕上げましたという感じの音で、
短めの曲を次々と演奏するスタイルが斬新でした。
メンバーはいずれ劣らぬテクニシャン揃い。
ピエール・ヴァルヴローゼムは、
歪みまくった音で、
ハードなソロプレイをするのを得意としていますが、
時折見せる、
コンピューターの打ち込みに負けない速度での、
16ビートのカッティングは、
“達人”というより、
“超人”と表現した方が正しいようなプレイです。
ビル・ラズウェルがプロデュースした、
『KILLED BY CHARITY』(1993年)は、
後世に残る傑作といえるでしょう。
そういえばこの人は
ソロアルバムも出しているのですが、
オソロシくて近づくことができませんでした。
〓キザイア・ジョーンズ
BSでやっていた、
何かのライブで見たのですが、
とにかく、
おそろしくパワフルな、
16ビートのカッティングをする人で、
あまりに激しくピッキングをするためか、
ストラトのメイプル指板の、
最後のフレットあたりの塗装が
ハゲハゲになっていたのが印象的でした。
アフリカはナイジェリアの出身で、
いわゆるアフリカン・ファンクの最先端。
『リキッド・サンシャイン』(1999年)では、
1960〜70年代の
アメリカン・ブラックミュージックとは、
まったく違う文脈から出てきた、
ブラックミュージックにお目にかかることができます。
これこそ、
時代を反映させた、
ブラックミュージックの最新型、
といえるのではないでしょうか。
余談ですが、
『リキッド・サンシャイン』に収録されている、
「ファンクショナル」では、
ベースによる弾き語り、
(文字通り、ベースをジャラジャラ弾くのです。)
なども披露しているのですが、
津軽じょんがら節の三味線のような、
取り憑かれたようなプレイで、
軽くヴードゥーの匂いがします。
おそろしやおそろしや…。
ということで、
10人の達人を紹介いたしました。
おそらくこれが、
本年最後の投稿になると思います。
本年もお世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。
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