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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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  ★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2017/02/05 (Sun)
2017年1月31日ジョン・ウェットン逝去、享年67歳。

後期キング・クリムゾンの
『Lark's Tongues in Aspic』と『Starless and Bible Black』
を初めて聴いたときの衝撃を思い出します。

ロバート・フリップは当時、
彼のことを“英国No1ベーシスト”と絶賛していました。

ドイツの音楽番組「ビートクラブ」の映像で、
1973年『Lark's Tongues in Aspic』発売当時の、
貴重な演奏シーンを見ることができます。
(曲はなんと「Lark's Tongues in Aspic part1」…)

そこでは、
ビル・ブラッフォードとジェイミー・ミューアという、
二人の打楽器奏者の中央に位置し、
バンドの演奏をリードしている、
ジョンの姿を確認することができます。

この映像を見た私は、
変幻自在なリズムセクションと、
その外側で演奏に色彩を添える、、
デヴィッド・クロスのヴァイオリンとロバート・フリップ…
これこそが、
後期キング・クリムゾンの正体だと悟ったものでした。

これは、
1990年代の後半になって発売された、
未発表ライヴの中の一枚『The Nightwatch』
(1973年11月23日アムステルダムのライヴ)
なども同様で、
ライヴ音源を確認するたびに、
ジョン・ウェットンのベースが、
このバンドの中心であったことがよくわかります。

細身の長身で、
ごっつい、
フェンダー・プレジションベースを操る姿は、
まさに凄腕ベーシストそのものでした。

そんなジョンは、
キング・クリムゾン解散後、
次から次へと、
英国の名門バンドを渡り歩くことになります。

ユーライア・ヒープ、
ロキシー・ミュージック、
UK、
ウィッシュボーン・アッシュ、
そしてエイジア…

ちょっと節操がないんじゃないかい?
と戸惑っていたファンは、
エイジアを見て、
ついに「裏切り者」と呼ぶようになりました(笑)

いや、
そもそも彼は、
キング・クリムゾン時代でも、
「Exile」や「Starless」で見事なノドを披露していたし、
ロキシー・ミュージックに参加した事から、
ポップな音に興味があったことも窺えるし、
札束に魂を売り渡してエイジアに参加したわけではないのですが、
コアなファンはそれを許さなかったのでした。

以降、
あまり前衛的でコアな作品には参加しなかった、
ジョン・ウェットン。
訃報に接して、
ひさしぶりで聴いた後期キング・クリムゾンの演奏は、
あまりに凄まじく、
そして圧倒的でした。

ここでの数年間で、
やるべきことをやり尽くしてしまったのかな?

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★ ILLUSTRATION BY nyao