忍者ブログ
「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
  ★ カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
  ★ フリーエリア
  ★ 最新コメント
[01/25 matsuZACK]
[01/23 shiba]
[01/02 matsuZACK ]
[01/02 ういん]
[12/27 shiba]
  ★ 最新記事
(02/16)
(02/15)
(02/13)
(02/06)
(01/30)
  ★ 最新トラックバック
  ★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
  ★ バーコード
  ★ ブログ内検索
  ★ P R
  ★ カウンター
  ★ お天気情報
[432] [431] [430] [429] [428] [427] [426] [425] [424] [423] [422]
★2024/11/22 (Fri)
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

★2016/04/03 (Sun)
前回、
映画音楽の話題になりましたが、
そんな先週、
BSプレミアムで、
『地獄の黙示録』が放映されました。

すごいタイミング…

それも、
ディレクターズ・カットではなく、
劇場公開版のリマスターだったので、
久しぶりに全編を一気に見てしまいました。

やはり、スゴイ…

後に『プラトーン』が話題になりましたが、
文学的なテーマや、
戦場のリアルさはこちらがはるかに上です。

何度見ても圧巻なのは、
主人公であるウィラードの船を、
河口まで誘導するため、
ベトコンの村を襲撃するシーン…

テンガロンハットをかぶった将校が、
早く片付けてサーフィンをやるんだ、
ここの高波は素晴らしいと、
イカれた発言をし周囲を歪ませます。

早朝に飛び立つ、
戦闘ヘリコプターの群れ…
襲撃間近になると、
心理作戦と称しワグナーを大音量で流します。

ロケット弾を飛ばし、
応戦するベトコンを撃破…
負傷者を乗せたヘリに、
手榴弾を投げ込む女性…

最後は、
ジェット戦闘機がナパーム弾で、
林を焼き払い戦闘は終わります。

迫力ある描写で、
まるで、
戦場へ放り込まれたような感覚になってしまいます。

これはベトナム戦争を象徴しているシーンです。

マトモな感覚では戦争などできないことを痛感されられます。

しかし、
ここはまだ地獄の一丁目。

慰問のプレイメイツを目の前にして、
暴動が起きそうになる補給地を後に、

最前線に到着すると、

そこはもはや軍隊の機能も崩壊し、
ただ気が狂ったように戦闘を繰り広げている状況。

地獄そのものの光景に、
ジミヘンっぽいサイケなブルースがマッチしています。
(サキツミベイビーさんいわく、
この演奏はランディ・ハンセン…
覚えていますか?
白人なのに、
ジミヘンのコスプレをして、
そっくりな演奏をしていた人…)

ここへ至り、
ウィラードは、
暗殺を命じられたカーツが狂っているのか、
この場所においては狂気が正常なのではないだろうか?
と疑問を持つようになり、
ついにカーツと対峙する…

私は、
1979年のロードショーで見たとき、
高校3年…17歳の生意気盛り。
松田優作氏の『野獣死すべし』とこれを見て…

価値観の逆転とか、
神の冒瀆とか、
大騒ぎをした記憶があります(笑)

コッポラは、
この作品の前に、
『ゴッドファーザー』で同じようなテーマを取り上げていましたが、

『地獄の黙示録』のトンガリ方は、
ハンパではありません。
1970年代の最後の年にふさわしい作品といえるでしょう。

論理も倫理も、
夢も幻想も、
最前線(現場)では意味を成さない。
最前線の論理や倫理がある。
そして、
それは日常のモノサシで測れることばかりではない…

それにしても、
音楽のセンスが抜群ですね。
黒澤明監督も音楽には相当コダワったそうですが、
コッポラも同じです。

これも名監督の条件でしょうか。

ロックの入口に、
映画音楽があるのは、
わかる気がします。
PR
忍者ブログ★ [PR]

★ ILLUSTRATION BY nyao