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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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  ★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2008/10/26 (Sun)
2回にわたって、
愛用のフェンダー・ストラトキャスターについて語りましたが、
私がいままで手にしたストラトタイプのギターは、
この2本だけではありません。
初めて手にしたジョーディ以来、
いくつかのメーカーの製品を手にしましたが、
いまでも記憶に残るモデルということになると、
3本のギターが思い浮かんできます。

そのうちの1本、
メタリック・ブルーのトーカイ・シルバースターについては、
フェンダー・ストラトキャスターの話題の中で触れたので、
割愛させていただくこととして、
今回は残りの2本、
シェクターPUが搭載されたESPのストラトタイプと、
ヤマハ・パシフィカ912Jについて語りたいと思います。

〓シェクターPUが搭載されたESPのストラトタイプ

これは1980年頃、
トーカイ・シルバースターを手に入れる
1年前ぐらいの時期に、
高校の同級生(女子)から借りたギターです。

どういうきっかけだったかは思い出せないのですが、
大学に通っていた私と偶然再会したその女子が、
「ギター弾けないんだけど買っちゃったの。一度、見てみる?」
と言い出したので、
さっそく見せてもらうことになりました。
それは、
ESPのストラトに、
当時流行していた、
シェクターピックアップが3基、
搭載されているモデルでした。
(それぞれのピックアップについて、
on-off-phase outの3つのポジションが選べる
ミニスィッチがついている…、
ジェフ・ベックが使っていたアレです。)

色は純白といってもいいホワイトで、
メイプル指板、
ピックガードは白いパールタイプ…。

私はギターを見るなりゾクゾクしてしまい、
「貸してくれ」と彼女を拝み倒し、
それからしばらく使わせてもらうことになりました。

このシェクターのアッセンブリーというヤツは、
たいへんおもしろい音が出る仕組みになっているので、
いろいろと試してみましたが、
その中で、
通常のストラトのハーフトーンをさらに強調したような、
いわゆるシャリシャリした音で、
ものすごくヌケのいいセッティングがあり、
私はすっかりそれにハマってしまいました。
(どういうセッティングであったかは、
思い出すことができないのですが…。)

私がこの音を多用したところ、
どこへ行っても、
周囲のギタリストから「いい音だね」
と言われました。
どうやら、
この音がいいと思ったのは、
私だけではなかったようです。

このギターに関しては、
残念なことに、
1ヶ月ほど経ってからかなり強い口調で、
「返してよ」と言われ、
渋々持ち主の元へ返すことになりました。
それ以来、
二度と手にすることはありませんでしたが、
あのトーンだけはいまだに忘れることができません。

おそらく、
その後の私が得意とした、
16ビート系の細かいカッティングなんかと、
ものすごく相性がいい音だろうなぁ…っと思われます。

機会があれば1本キープしておきたい、
というか…、
自分のストラトの1本に、
この
シェクターのアッセンブリーを搭載してみたいというのは、
私の長年の宿願ではあります。

ただ、
シェクターのアッセンブリーは、
その後急速に姿を見せなくなり、
今では誰も語ることがなくなってしまいました。
唯一、
ブライアン・メイ・モデルには、
それとよく似たシステムが搭載されているのですが、
そのものズバリではありません。

ブライアン・メイ・モデルを入手して、
バラして配線だけ流用しますか…?
いや、もったいない、もったいない。

〓ヤマハ・パシフィカ912J

これは1992年頃、
黒い2代目のフェンダーを入手する以前に、
手に入れたギターです。

パシフィカは、
ヤマハUSAがセミオーダー・システムを取り入れ、
完成度の高いギターを提供しようとした、
メーカー入魂のモデルでした。

私が手に入れたのは、
この市販タイプで、
SSHのピックアップ配置で、
ピックアップはすべてディマジオ。
フロイドローズ・トレモロユニットを搭載し、
指板はローズ、
メタリック・レッドのボディでした。

これを新品で、
かなり安い価格で手に入れ、
初代フェンダーの後継にしようと、
熱心に弾き込んだものです。

パシフィカは、
薄いU字シェイプのネックでありながら、
フレットがわりと高いタイプであったため、
とにかく運指がしやすい、
左手にストレスのかからないギターでした。

音に関しては、
ブリッジ側のハムバッキングより、
ネック側とセンターのシングルの音が素晴らしく、
私はディマジオの品質の高さを思い知ることになりました。

形も色もカッコよくて、
本当に気に入っていたのですが、
一点…、
どうしてもフロイドローズが使いこなせず、
チューニングが安定しないため、
結局2代目フェンダーの資金の足しになってしまいました。

フロイドローズなしで、
メイプル指板の仕様があれば、
これまた1本キープしておきたいところですが、
これも現在は販売されていないモデルのようで、
非常に残念で仕方ありません。

2本のギターに共通しているのは、
ピックアップがよかったという点であり、
そうであれば、
自分のギターに搭載すればいいのでは、
ということになりますが、
私の場合、
それはやりません。

ピックアップといえばこの他、
ビルローレンスのピックアップなども気に入ったのですが、
私は、
最初からそれが搭載されているギターを
探すことにしています。

ギター本体とピックアップは、
同じように年を取っていないと、
つまり、
ボディ材の水分のヌケ方と、
ピックアップの磁力の落ち方が合っていないと、
バランスが取れないので、
いい音は出ないはずだというのが、
私の持論です。

つまり、
長年連れ添った組み合わせがいちばん、
ということでしょうか?
人間と同じなんですね。
そう考えると、
今日ご紹介したような、
記憶に残るストラトタイプには、
なかなか再会できないということになり、
たいへん残念で仕方ありません。
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★ ILLUSTRATION BY nyao