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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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  ★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2014/04/27 (Sun)
GWに突入ですが、
みなさんはいかがお過ごしでしょう?

私はなぜか、
ベースギターの重低音に酔いしれております。

というのも…

ジェフ・ベック師匠の来日公演の際、
その素晴らしい音色と、
卓越したプレイに舌を巻いたベーシスト、
ロンダ・スミスのソロ・アルバム『RS2』を入手したからです。



ロンダ・スミスはカナダの生まれで、
大学在学中にシーラEにスカウトされ、
プリンス王子のバックミュージシャンとしてデビュー。
10枚以上のアルバムに参加した後、
多くのミュージシャンと共演。
女性サックス奏者、
キャンディ・ダルファーの
ツアーメンバーとして来日したこともあるという、
現代を代表するベーシストの一人です。

ソロ・アルバムは2枚ほど発表しており、
『RS2』は2006年に発表された2枚目の作品で、
今のところ最新作になります。

冒頭、
ベースを多重録音した短い曲で幕を開けるこの作品、
およそ考えられる、
あらゆる種類のベースギターの音色を聴くことができます。

フレットありのエレクトリック、(資料によると4〜6弦まで使っているらしい)
フレットレスのエレクトリック、
アップライト、
ピッコロ…(たぶん、これだろうと思えるミョーな音があり)

などというと、
ゴリゴリのマニアックなサウンドを想像するかもしれませんが、
ベーシストのソロ・アルバムは数あれど、
ここまでベース中心に考えられていながら、
バラエティに富んだ楽曲で飽きさせない作品というのは、
いままで聴いたことがありません。
そのくらい聴きやすいサウンドに仕上がっているのです。

曲調としては、
いわゆる現代のソウルミュージックという感じで、
ヒップホップ的なアレンジや、
ジャズっぽいアレンジがうまくブレンドされています。
特徴的なのは、
ほとんどの曲が自身によるヴォーカル入りであること
このおかげで、
全体がポップなイメージになるのかもしれません。
(曲のコンセプトや構成はかなりマニアックであるが…)

楽器類は意識的に少なくしているのか、
音を敷きつめる感じではなく、
スカスカして隙間だらけなので、
どの曲でもベースギターの音がよく聴こえますが、
これが、
ホントにいい音なんですね。
ライブで聴いた音がそのままここにある感じ。
私は個人的に、
「もっとも美しいベースギターの音色賞」をあげたいくらいです。

プレイの方は、
ビートを叩き出すようなシンプルなプレイを中心に、
間合いを測るように、
んーっジャズを通っているなーっと感じる、
ちょっとイレギュラーで手数の多いフレーズをねじ込むという…
かなりメリハリを効かせた感じになっています。

一時期ハマっていた、
女性ベーシスト…
アップライトを弾きながら歌う姿が象徴的な
エスペランサ・スポルティングは、
もう少しジャズ色が強く、
さらにアフリカなどのエスニックな雰囲気が加味されていましたが、
ロンダ・スミスは、
ソウル色が強く、
ポップで都会的な雰囲気です。
好対照かな?

ただ、
2人に共通しているのは、
非常にバランス感覚がよく、
いろいろな部分で、
程よい感じに仕上げられていること…
これは、
女性だからなのか、
ベースというポジションだからなのか、
よくわかりませんが、
なかなか興味深いポイントです。

こんな素晴らしい作品を聴いてしまうと、
思わずベースを弾きたくなってしまいますが、
さて、
数ヶ月後に、
私がベーシストに転向していたら、
大笑いですね。

そんな妄想をしてしまうほど、
すばらしいベース・サウンドなのでした。

↓こんなに小柄で華奢なのにな…握力スゴいのかな?






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★ ILLUSTRATION BY nyao