「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2008/08/17 (Sun)
5回にわたってお届けした、
『WHAT'S プログレ(プログレってなんだ?)』ですが、
今回で最終回を迎えます。
最後に登場するのは、ジェネシス(GENESIS)です。
ジェネシスのデビューは意外に早く、
1969年に、
アルバム『創世記/FROM GENESIS TO REVOLUTION』でデビューしました。
デビュー当時からすでに、
寓話的かつ幻想的な世界を展開していたのですが、
あまり世間の注目を集めることもなく、
しばらくは不遇の時代が続きます。
その後、
ギターとドラムスが、
スティーブ・ハケットとフィル・コリンズになり、
4枚目のアルバム『フォックストロット/FOXTROT』(1972年発表)
を発表したあたりから、
徐々に話題になるようになってきました。
それは、
『フォックストロット』の1曲目
「ウォッチャー・オブ・ザ・スカイズ/WATCHER OF THE SKYS」に代表される、
メロトロンの響きを生かした、
クラシック・ミュージックからの影響が強いサウンド、
(ジェネシスの最初のメロトロンは、
キング・クリムゾンから中古で買ったという噂があります。)
そして、
ヴォーカリストである、
ピーター・ガブリエルの
圧倒的なライブ・パフォーマンスによってでした。
「ウォッチャー・オブ・ザ・スカイズ」のライブ映像で確認できるように、
真っ暗なステージに、
忍び寄るようなメロトロンの音、
そして、
蛍光塗料を塗った目の周りと手袋だけが光る、
黒いマントに身をつつんだ、
ピーターがステージに登場する、
まるで儀式のような雰囲気のライブ・パフォーマンスです。
ピーターは毎回、
凝った扮装と奇抜なメーキャップで現れ、
演劇的なステージを演出し、
ロック・ファンの話題になりました。
余談ではありますが、
1970年代後半、
イギリスにおける高い評価と比較して、
圧倒的に日本で過小評価されているバンドとして、
ザ・フーとジェネシスの名前がよく挙がりましたが、
両者に共通していたのは、
それまでに一度も来日していなかったこと。
つまり両者とも、
そのセールスポイントであった、
ライブ・パフォーマンスを日本のファンの前で披露していなかった
ということだったのです。
ジェネシスはその後、
『月影の騎士/SELLING ENGLAND BY THE POUND』(1973年)
『ジェネシス・ライブ/GENESIS LIVE』(1973年)
『幻惑のブロードウェイ/THE LAMB LIES DOWN ON BROADWAY』(1974年)
とアルバムを発表するたびに、
人気と評価を上げていきましたが、
1975年にピーター・ガブリエルが脱退、
バンドは存続の危機に直面しました。
結局、
ドラマーのフィル・コリンズが、
ヴォーカルを兼任することになり、
『トリック・オフ・ザ・テイル/A TRICK OF THE TAIL』(1976年)を発表し、
健在ぶりをアピールしました。
フィルの声質はピーターにそっくりであったため、
ジェネシスは何の違和感もなく、
バンドを継続させていくことに成功したのです。
その後のジェネシスは、
ピーター在籍時のアングラ的な暗さを払拭し、
世界中で評価されるようになり、
“売れる”ロックバンドとして認知されるようになったのです。
注目すべきは、
ピーター脱退後の『トリック・オフ・ザ・テイル』と、
その次のアルバム『静寂の嵐/WIND AND WUTHERING』(1976年)
です。
この両者は、
ジェネシス・サウンドを決定づけたアルバムとして有名ですが、
この音こそ、
いわゆる“プログレ”サウンド…。
“クラシックなどのフレーズを多用する、
キーボード主体の、
ちょっと大げさだが耳ざわりのよい音”、そのものです。
そうです。
“プログレ”サウンドは、
ジェネシスがバンドサウンドとして昇華し、
“売れる”ことによって、
全世界にバラまいたものなのです。
1970年代後半にデビューするプログレ・バンド、
そして1980年代のヘヴィメタル・バンド(とくにアメリカ系)
に見られるプログレ的なアレンジには、
ジェネシス・サウンドがDNAとして刷り込まれています。
それは、
『トリック・オフ・ザ・テイル』と『静寂の嵐』の2枚に
すべて封じ込められていると言っても過言ではありません。
こうして、
“進歩的/前衛的なロック”を指す単語であった、
“プログレッシブ・ロック(PROGRESSIVE ROCK)”は様式化され、
“プログレ”サウンドとしてロックの血肉となったのでした。
「ぷろぐれを まとめあげたは だれなのか
いたんじぬけた うれせんばんど」
『WHAT'S プログレ(プログレってなんだ?)』ですが、
今回で最終回を迎えます。
最後に登場するのは、ジェネシス(GENESIS)です。
ジェネシスのデビューは意外に早く、
1969年に、
アルバム『創世記/FROM GENESIS TO REVOLUTION』でデビューしました。
デビュー当時からすでに、
寓話的かつ幻想的な世界を展開していたのですが、
あまり世間の注目を集めることもなく、
しばらくは不遇の時代が続きます。
その後、
ギターとドラムスが、
スティーブ・ハケットとフィル・コリンズになり、
4枚目のアルバム『フォックストロット/FOXTROT』(1972年発表)
を発表したあたりから、
徐々に話題になるようになってきました。
それは、
『フォックストロット』の1曲目
「ウォッチャー・オブ・ザ・スカイズ/WATCHER OF THE SKYS」に代表される、
メロトロンの響きを生かした、
クラシック・ミュージックからの影響が強いサウンド、
(ジェネシスの最初のメロトロンは、
キング・クリムゾンから中古で買ったという噂があります。)
そして、
ヴォーカリストである、
ピーター・ガブリエルの
圧倒的なライブ・パフォーマンスによってでした。
「ウォッチャー・オブ・ザ・スカイズ」のライブ映像で確認できるように、
真っ暗なステージに、
忍び寄るようなメロトロンの音、
そして、
蛍光塗料を塗った目の周りと手袋だけが光る、
黒いマントに身をつつんだ、
ピーターがステージに登場する、
まるで儀式のような雰囲気のライブ・パフォーマンスです。
ピーターは毎回、
凝った扮装と奇抜なメーキャップで現れ、
演劇的なステージを演出し、
ロック・ファンの話題になりました。
余談ではありますが、
1970年代後半、
イギリスにおける高い評価と比較して、
圧倒的に日本で過小評価されているバンドとして、
ザ・フーとジェネシスの名前がよく挙がりましたが、
両者に共通していたのは、
それまでに一度も来日していなかったこと。
つまり両者とも、
そのセールスポイントであった、
ライブ・パフォーマンスを日本のファンの前で披露していなかった
ということだったのです。
ジェネシスはその後、
『月影の騎士/SELLING ENGLAND BY THE POUND』(1973年)
『ジェネシス・ライブ/GENESIS LIVE』(1973年)
『幻惑のブロードウェイ/THE LAMB LIES DOWN ON BROADWAY』(1974年)
とアルバムを発表するたびに、
人気と評価を上げていきましたが、
1975年にピーター・ガブリエルが脱退、
バンドは存続の危機に直面しました。
結局、
ドラマーのフィル・コリンズが、
ヴォーカルを兼任することになり、
『トリック・オフ・ザ・テイル/A TRICK OF THE TAIL』(1976年)を発表し、
健在ぶりをアピールしました。
フィルの声質はピーターにそっくりであったため、
ジェネシスは何の違和感もなく、
バンドを継続させていくことに成功したのです。
その後のジェネシスは、
ピーター在籍時のアングラ的な暗さを払拭し、
世界中で評価されるようになり、
“売れる”ロックバンドとして認知されるようになったのです。
注目すべきは、
ピーター脱退後の『トリック・オフ・ザ・テイル』と、
その次のアルバム『静寂の嵐/WIND AND WUTHERING』(1976年)
です。
この両者は、
ジェネシス・サウンドを決定づけたアルバムとして有名ですが、
この音こそ、
いわゆる“プログレ”サウンド…。
“クラシックなどのフレーズを多用する、
キーボード主体の、
ちょっと大げさだが耳ざわりのよい音”、そのものです。
そうです。
“プログレ”サウンドは、
ジェネシスがバンドサウンドとして昇華し、
“売れる”ことによって、
全世界にバラまいたものなのです。
1970年代後半にデビューするプログレ・バンド、
そして1980年代のヘヴィメタル・バンド(とくにアメリカ系)
に見られるプログレ的なアレンジには、
ジェネシス・サウンドがDNAとして刷り込まれています。
それは、
『トリック・オフ・ザ・テイル』と『静寂の嵐』の2枚に
すべて封じ込められていると言っても過言ではありません。
こうして、
“進歩的/前衛的なロック”を指す単語であった、
“プログレッシブ・ロック(PROGRESSIVE ROCK)”は様式化され、
“プログレ”サウンドとしてロックの血肉となったのでした。
「ぷろぐれを まとめあげたは だれなのか
いたんじぬけた うれせんばんど」
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