「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2011/08/07 (Sun)
前回、
PILを通じて、
1980年代初頭に始まった、
パンクロック以降のリズム革新について
語りましたが、
ここで忘れられないバンドが、
もうひとつ…、
それはFRICTIONです。
これがなんと、
日本のバンドなんですよね。
私が初めて彼らの音に接したのは、
当時の東京のアンダーグラウンドシーンに
スポットライトをあてたオムニバスアルバム、
『東京ロッカーズ』の演奏でした。
冒頭いきなり、
「Hello, TOKYO Junkies!」
とレックが叫び、
「せなかのコード」のフリーキーな演奏が始まります。
和音もメロディもない、
ただ、
リズム、
そう、
並大抵でない、
強靭なリズムをバックに、
スライドバーを上下させるだけのギター…。
呆気にとられていると、
切り込み鋭く「Cool Fool」が続きます。
こちらは、
カミソリのようなリズムギターが、
空間をザクザクと切り裂き、
ひたすら疾走します。
これっ、日本人のバンドなのかな?
当時、
ここまでシャープな…、
いや言葉にするとなんだか平凡な表現ですが、
ここまで切れ味の鋭い日本人のリズムは、
他に存在しておりませんでした。
正確に表現すると、
1970年代の日本のROCKとは、
まったく違う感触を持ったリズムだった、
ということでしょうか。
しかし、
彼らは正真正銘の日本人でした。
『東京ロッカーズ』は、
冒頭のFRICTIONのおかげで、
当時話題だった、
紅蜥蜴あらためLIZARDや、
MIRRORSなどがかすんでしまい。
もうそれからは、
毎日、
「FRICTION、FRICTION」と騒いでいたものです。
そして、
待望のファーストアルバム『軋轢』が
発表されることになるのですが…、
ああ…やはり、
このアルバムも1979年の発表でした。
『軋轢』はプロデューサーが坂本龍一で、
FRICTION特有のそっけない、
ストイックな音を活かしながら、
さりげない演出が隠されています。
たとえば、
「I Can Tell」ではスネアドラムの音にあわせて、
「スッコン、スッコン」と
バケツを叩いたようなシンセサウンドを重ねて、
より一層、
ストイックなリズムを強調していますが、
じつはこういう処理が、
一聴してもわからないように、
さりげなく随所に施されているのです。
今聴いても、
新鮮ですなぁ…。
FRICTIONについて、
残念だったのは、
この衝撃のデビューを果たした、
鉄壁のトリオが長く続かず、
セカンドアルバムを発表する前に、
ギターのツネマツが脱退してしまったこと。
ツネマツ不在で録音されたセカンドアルバム
『SKIN DEEP』はそれなりにおもしろい作品でしたが、
それよりも、
ツネマツが結成したE.D.P.Sの方がかっこよく、
(こちらも衝撃的でした)
そちらを追っかけているうちに、
ドラマーのヒゲも脱退してしまい、
しだいに興味をなくしてしまいました。
しかし…、
ずっと活動していたんですよね。
だいぶ後になって、
『ZONE TRIPPER』(1996年発表)というのがかっこよくて、
「まだ、やっていたのか」と感心したことがありましたが、
最強期があまりにも短かったため、
現役ではなく、
伝説の存在となってしまったようです。
FRICTIONの登場は、
この日本でも、
ROCKが変わりつつあることを実感できた、
衝撃的な事件だったのですが、
スターリンがパンクを変な方向へ持っていったおかげで、
本質的な変化には至らず、
その後の、
ニューミュージックだの、
J-POPだのの動きを見るにつけ、
少々複雑な思いになります。
あのとき、
変革のチャンスはあったのに…。
そういうわけで、
ほんの一瞬であるにせよ、
日本のROCKに変革をもたらせた、
FRICTION。
今聴いてもマジかっこいいっす。
ぜんっぜん、
古くさく感じないのは、
リズムのおかげですね。
音楽に時代を感じさせるのは、
リズムによる部分が大きいんですよ。
PILを通じて、
1980年代初頭に始まった、
パンクロック以降のリズム革新について
語りましたが、
ここで忘れられないバンドが、
もうひとつ…、
それはFRICTIONです。
これがなんと、
日本のバンドなんですよね。
私が初めて彼らの音に接したのは、
当時の東京のアンダーグラウンドシーンに
スポットライトをあてたオムニバスアルバム、
『東京ロッカーズ』の演奏でした。
冒頭いきなり、
「Hello, TOKYO Junkies!」
とレックが叫び、
「せなかのコード」のフリーキーな演奏が始まります。
和音もメロディもない、
ただ、
リズム、
そう、
並大抵でない、
強靭なリズムをバックに、
スライドバーを上下させるだけのギター…。
呆気にとられていると、
切り込み鋭く「Cool Fool」が続きます。
こちらは、
カミソリのようなリズムギターが、
空間をザクザクと切り裂き、
ひたすら疾走します。
これっ、日本人のバンドなのかな?
当時、
ここまでシャープな…、
いや言葉にするとなんだか平凡な表現ですが、
ここまで切れ味の鋭い日本人のリズムは、
他に存在しておりませんでした。
正確に表現すると、
1970年代の日本のROCKとは、
まったく違う感触を持ったリズムだった、
ということでしょうか。
しかし、
彼らは正真正銘の日本人でした。
『東京ロッカーズ』は、
冒頭のFRICTIONのおかげで、
当時話題だった、
紅蜥蜴あらためLIZARDや、
MIRRORSなどがかすんでしまい。
もうそれからは、
毎日、
「FRICTION、FRICTION」と騒いでいたものです。
そして、
待望のファーストアルバム『軋轢』が
発表されることになるのですが…、
ああ…やはり、
このアルバムも1979年の発表でした。
『軋轢』はプロデューサーが坂本龍一で、
FRICTION特有のそっけない、
ストイックな音を活かしながら、
さりげない演出が隠されています。
たとえば、
「I Can Tell」ではスネアドラムの音にあわせて、
「スッコン、スッコン」と
バケツを叩いたようなシンセサウンドを重ねて、
より一層、
ストイックなリズムを強調していますが、
じつはこういう処理が、
一聴してもわからないように、
さりげなく随所に施されているのです。
今聴いても、
新鮮ですなぁ…。
FRICTIONについて、
残念だったのは、
この衝撃のデビューを果たした、
鉄壁のトリオが長く続かず、
セカンドアルバムを発表する前に、
ギターのツネマツが脱退してしまったこと。
ツネマツ不在で録音されたセカンドアルバム
『SKIN DEEP』はそれなりにおもしろい作品でしたが、
それよりも、
ツネマツが結成したE.D.P.Sの方がかっこよく、
(こちらも衝撃的でした)
そちらを追っかけているうちに、
ドラマーのヒゲも脱退してしまい、
しだいに興味をなくしてしまいました。
しかし…、
ずっと活動していたんですよね。
だいぶ後になって、
『ZONE TRIPPER』(1996年発表)というのがかっこよくて、
「まだ、やっていたのか」と感心したことがありましたが、
最強期があまりにも短かったため、
現役ではなく、
伝説の存在となってしまったようです。
FRICTIONの登場は、
この日本でも、
ROCKが変わりつつあることを実感できた、
衝撃的な事件だったのですが、
スターリンがパンクを変な方向へ持っていったおかげで、
本質的な変化には至らず、
その後の、
ニューミュージックだの、
J-POPだのの動きを見るにつけ、
少々複雑な思いになります。
あのとき、
変革のチャンスはあったのに…。
そういうわけで、
ほんの一瞬であるにせよ、
日本のROCKに変革をもたらせた、
FRICTION。
今聴いてもマジかっこいいっす。
ぜんっぜん、
古くさく感じないのは、
リズムのおかげですね。
音楽に時代を感じさせるのは、
リズムによる部分が大きいんですよ。
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