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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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  ★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2010/02/28 (Sun)
最近の私がハマっているのが、
毎月1冊発売される、
「山岸凉子スペシャルセレクション」(潮出版社:定価1,200円)です。

山岸凉子さんは、
「日出処の天子」「アラベスク」「ツタンカーメン」などを代表作とし、
2007年に「舞姫テレプシコーラ」で
第11回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞したことで有名ですが、
じつは、
短編を多く書いており、
そちらに興味深い作品がたくさんあります。

短編の系統は、
一言で表現すると、
コワイ話…。
文字通り背筋がゾクゾクするような怖い話や、
人間の業の恐ろしさを描いた恐い話や、
最後に予想していなかった大ドンデン返しを仕掛けてある手強い話などなど…、
いろいろな種類のコワイ話ばかりですが、
おそろしいほど精緻な画と、
完成度が高いストーリー構成、
また独特の美意識や問題意識が貫かれており、
マンガというより芸術作品と呼んだ方がふさわしい作品ばかりです。

私は「夜叉御前」という短編を読んで、
彼女に魅了されてしまったのですが、
厳選された名作を毎月5〜6本ずつ読むことができるなんて、
なんという至福でありましょうか。

「山岸凉子スペシャルセレクション」は、
昨年12月発売の第1弾
「わたしの人形は良い人形」から始まり、
第2弾「汐の声」
第3弾「神かくし」までがすでに発売されております。
(私は、第3弾だけまだ入手しておりません)

「わたしの人形は良い人形は」は、
読んでいて、
思わず背筋がゾクゾクする瞬間を何度も経験する表題作の他、
人間の業の恐ろしさを鬼に例えた「鬼来迎」、
予想していなかったドンデン返しが仕掛けてある「ハーピー」、
ホラー調ながら胸暖まる「白眼子」などを収録。



「汐の声」は、
やはり背筋ゾクゾクの表題作や「天鳥船」、
これまたホラー調ながら最後は泣かせる「鬼」などを収録。



どちらも甲乙つけがたい名作選になっております。

私が山岸凉子作品の好きなところは、
その独特の淡い味わいの部分です。

これは画の話だけでなく、
これだけのコワイ話をじつに淡々と、
突き放したようにクールに語る口調を言っているのですが、
この淡さがミョーに心地よいのです、

ところが、
淡々と描かれているのに、
読後にズシンと心に残るというか…、
何か考えずにはいられなくなる、
この存在感。
これが山岸凉子ワールドです。

しかし…、
これは女性ゆえに描ける世界でしょうね。
倉橋由美子さんといい、
山岸凉子さんといい、
どうして女性はこんなにもコワイ話を書くことができるのでしょう。

早く第3弾を手に入れなければ…。(笑)
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