「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2008/05/11 (Sun)
前回、
キッスの『地獄の軍団』について語ったところ、
今度は、
彼らの初期の作品について語りたくなってしまいました。
そこで今回は、
一度どこかで特集してみたかった、
初期のキッスについて、
「私の人生を変えたアルバム〓特別編」として、
語ってみようと思います。
キッスのアルバムは、
デビューからリアルタイムで日本に紹介されたわけではなく、
まず、
サードアルバム『地獄への接吻(DRESSED TO KILL)』で、
日本デビューを果たし、
それから『地獄の狂獣(KISS ALIVE)』、
『地獄の軍団(DESTROYER)』がリアルタイムで発売され、
その後、
ファースト、セカンドの順に、
後追いの形で発売されたと記憶しています。
『地獄の軍団』から衝撃を受けた私は、
このような形で発売されたキッスのアルバムを、
ファーストから順番に買い揃えたのでした。
それは中学3年当時(1976年)のことです。
それではまず、
ファーストアルバム、
『地獄からの使者/キッス(KISS/KISS)』について、
語ってみましょう。
SDE1
1.ストラッター
(Strutter)
2.ナッシン・トゥ・ルーズ
(Nothin' To Lose)
3.ファイヤーハウス
(Firehouse)
4.コールド・ジン
(Cold Gin)
5.レット・ミー・ノウ
(Let Me Know)
SIDE2
1.キッシン・タイム
(Kissin' Time)
2.デュース
(Deuce)
3.キッスのテーマ
(Love Theme From KISS)
4.10万年の彼方
(100,000 Years)
5.ブラック・ダイヤモンド
(Black Diamond)
『地獄の軍団』よりもオドロオドロしいけれど、
どことなく安っぽく感じられるジャケットに、
一抹の不安を覚えながら、
針を落としてみると果たして…、
「ドコドコドコトンッ、ジャララーンッ」と、
軽やかに、
そう、
それはそれは軽やかに「ストラッター」が始まったのでした。
軽い、
あまりにも軽い、
肩透かしを食らったように軽快なロックンロールに続いて、
ポコポコとカウベルが鳴り、
ピアノが入る、
これまた軽快な「ナッシン・トゥ・ルーズ」が始まります。
これはどことなく「狂気の叫び」を思わせる、
印象的なリフレインの曲ですが、
アメリカンポルノみたいな歌詞が大笑いで、
とてもシリアスにはなれません。
続いて、
巷のウワサでは、
この曲でジーンが火を吹くらしいと言われていた、
「ファイヤーハウス」。
本当はもっとヘヴィなイメージなのでしょうが、
録音のせいか軽やかで薄っぺらいサウンドになっています。
エンディングのサイレンがいかにもショボくて、
なにやら情けない気分になっていると、
「ファイヤーハウス」にそっくりな「コールド・ジン」が始まり…、
(この2曲の並びはよろしくないですね)
全曲を聴き終える頃には、
なんだかどの曲も同じに聴こえ、
退屈の極限に達したところで、
針が上がったのでした。
キッスのサウンドが、
ビジュアルから受けたイメージのように、
暗く禍々しいものではないことは、
『地獄の軍団』でわかっていましたが、
正直ここまで明るく軽やかに、
スコーンと抜けた、
乾いた音を展開されると、
少々複雑な思いにかられたものです。
このアルバムがアメリカで発表されたのは1974年。
そして、
デビュー当時の彼らは、
ニューヨークで活動していました。
後になって、
いろいろ考えてみると、
ニューヨーク・ドールズと、
ほぼ同じ時期に同じ場所で活動していたのです。
そういえば、
『地獄からの使者』で聴ける軽快なロックンロールは、
ニューヨーク・ドールズに通じるものがあります。
グラムロックのブームが終わり、
ニューヨークではパンクロックの動きが始まろうとしていた、
まさにそのタイミングで、
キッスはデビューし、
ファーストアルバムを発表したのです。
あのメーキャップはグラムロックからの流れであり、
あのサウンドはニューヨークパンクへの流れであるとすると、
その誕生の経緯が理解できるというものです。
あの軽さ、安っぽさはそれゆえのものかもしれません。
また、
このファーストアルバムは、
当時のライブの定番曲で固めてあったため、
すでに、
しっかりできあがっていたバンドのコンセプトのおかげで、
全曲が同じように聴こえたのかもしれません。
見方を変えれば、
デビューアルバムの時点で、
全曲が同じ方向性で統一されていた、
完成度の高いサウンドである、
ということになるのではないでしょうか。
それは、
とくにギターのトーンに関して顕著で、
『地獄の軍団』で鳴りわたっていた、
キュンキュンとうなる、
エース特有のリードギターは、
すでにこのアルバムで聴くことができます。
私はといえば、
最初こそ戸惑いはしたものの、
何回か聴くうちに、
すっかりこの軽いロックンロールが気に入ってしまい、
中3の夏頃には、
それこそ毎日のように、
『地獄からの使者』を聴くようになりました。
とくに「ストラッター」はこの後、
私のフェイバリット・ソングとなり、
今だにときどき聴いているほどです。
さて、
このままであったら、
キッスは、
パンクロックムーブメントでブレイクし、
そこそこの成功をおさめる程度で終わったかもしれなかったのですが、
ご存知のように、
そうはなりませんでした。
なぜそうはならなかったのかについては、
次回でお話しすることにしましょう。
キッスの『地獄の軍団』について語ったところ、
今度は、
彼らの初期の作品について語りたくなってしまいました。
そこで今回は、
一度どこかで特集してみたかった、
初期のキッスについて、
「私の人生を変えたアルバム〓特別編」として、
語ってみようと思います。
キッスのアルバムは、
デビューからリアルタイムで日本に紹介されたわけではなく、
まず、
サードアルバム『地獄への接吻(DRESSED TO KILL)』で、
日本デビューを果たし、
それから『地獄の狂獣(KISS ALIVE)』、
『地獄の軍団(DESTROYER)』がリアルタイムで発売され、
その後、
ファースト、セカンドの順に、
後追いの形で発売されたと記憶しています。
『地獄の軍団』から衝撃を受けた私は、
このような形で発売されたキッスのアルバムを、
ファーストから順番に買い揃えたのでした。
それは中学3年当時(1976年)のことです。
それではまず、
ファーストアルバム、
『地獄からの使者/キッス(KISS/KISS)』について、
語ってみましょう。
SDE1
1.ストラッター
(Strutter)
2.ナッシン・トゥ・ルーズ
(Nothin' To Lose)
3.ファイヤーハウス
(Firehouse)
4.コールド・ジン
(Cold Gin)
5.レット・ミー・ノウ
(Let Me Know)
SIDE2
1.キッシン・タイム
(Kissin' Time)
2.デュース
(Deuce)
3.キッスのテーマ
(Love Theme From KISS)
4.10万年の彼方
(100,000 Years)
5.ブラック・ダイヤモンド
(Black Diamond)
『地獄の軍団』よりもオドロオドロしいけれど、
どことなく安っぽく感じられるジャケットに、
一抹の不安を覚えながら、
針を落としてみると果たして…、
「ドコドコドコトンッ、ジャララーンッ」と、
軽やかに、
そう、
それはそれは軽やかに「ストラッター」が始まったのでした。
軽い、
あまりにも軽い、
肩透かしを食らったように軽快なロックンロールに続いて、
ポコポコとカウベルが鳴り、
ピアノが入る、
これまた軽快な「ナッシン・トゥ・ルーズ」が始まります。
これはどことなく「狂気の叫び」を思わせる、
印象的なリフレインの曲ですが、
アメリカンポルノみたいな歌詞が大笑いで、
とてもシリアスにはなれません。
続いて、
巷のウワサでは、
この曲でジーンが火を吹くらしいと言われていた、
「ファイヤーハウス」。
本当はもっとヘヴィなイメージなのでしょうが、
録音のせいか軽やかで薄っぺらいサウンドになっています。
エンディングのサイレンがいかにもショボくて、
なにやら情けない気分になっていると、
「ファイヤーハウス」にそっくりな「コールド・ジン」が始まり…、
(この2曲の並びはよろしくないですね)
全曲を聴き終える頃には、
なんだかどの曲も同じに聴こえ、
退屈の極限に達したところで、
針が上がったのでした。
キッスのサウンドが、
ビジュアルから受けたイメージのように、
暗く禍々しいものではないことは、
『地獄の軍団』でわかっていましたが、
正直ここまで明るく軽やかに、
スコーンと抜けた、
乾いた音を展開されると、
少々複雑な思いにかられたものです。
このアルバムがアメリカで発表されたのは1974年。
そして、
デビュー当時の彼らは、
ニューヨークで活動していました。
後になって、
いろいろ考えてみると、
ニューヨーク・ドールズと、
ほぼ同じ時期に同じ場所で活動していたのです。
そういえば、
『地獄からの使者』で聴ける軽快なロックンロールは、
ニューヨーク・ドールズに通じるものがあります。
グラムロックのブームが終わり、
ニューヨークではパンクロックの動きが始まろうとしていた、
まさにそのタイミングで、
キッスはデビューし、
ファーストアルバムを発表したのです。
あのメーキャップはグラムロックからの流れであり、
あのサウンドはニューヨークパンクへの流れであるとすると、
その誕生の経緯が理解できるというものです。
あの軽さ、安っぽさはそれゆえのものかもしれません。
また、
このファーストアルバムは、
当時のライブの定番曲で固めてあったため、
すでに、
しっかりできあがっていたバンドのコンセプトのおかげで、
全曲が同じように聴こえたのかもしれません。
見方を変えれば、
デビューアルバムの時点で、
全曲が同じ方向性で統一されていた、
完成度の高いサウンドである、
ということになるのではないでしょうか。
それは、
とくにギターのトーンに関して顕著で、
『地獄の軍団』で鳴りわたっていた、
キュンキュンとうなる、
エース特有のリードギターは、
すでにこのアルバムで聴くことができます。
私はといえば、
最初こそ戸惑いはしたものの、
何回か聴くうちに、
すっかりこの軽いロックンロールが気に入ってしまい、
中3の夏頃には、
それこそ毎日のように、
『地獄からの使者』を聴くようになりました。
とくに「ストラッター」はこの後、
私のフェイバリット・ソングとなり、
今だにときどき聴いているほどです。
さて、
このままであったら、
キッスは、
パンクロックムーブメントでブレイクし、
そこそこの成功をおさめる程度で終わったかもしれなかったのですが、
ご存知のように、
そうはなりませんでした。
なぜそうはならなかったのかについては、
次回でお話しすることにしましょう。
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