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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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  ★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
63
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2015/01/12 (Mon)
ブルーフォード?
ブラッフォードではなくて?

なんでも本人が、
日本ではブラッフォードと呼ばれていると知り、
それは正確な発音ではないとして、
このような表記を求めたとか…。

なんだか、
ブルドッグみたいで、
イカさないのですが…
ブラッフォードでいいじゃん(笑)

ということで今回は、
昨年末に紙ジャケで再発された、
ブルーフォードの最初の2枚のソロ・アルバムについて、
語りたいと思います。

ブルーフォードはキャリアの初期から、
ずっとジャズを標榜していたそうです。
人気上昇中だったイエスを脱退し、
キング・クリムゾンに加入したのは、
そんな事情によるもの。
ジャズ…それもインプロビゼーションに比重を置いた、
キング・クリムゾンの3作…
『太陽と戦慄』『暗黒の世界』『レッド』には、
たいへん満足していたようで、
『レッド』発表後の解散宣言を、
もっとも悲しんだのは、
他ならぬブルーフォードであったと言われております。

さて、
そんなブルーフォードが、
UKに失望し、
アラン・ホールズワースと共に進めた
ソロ・プロジェクト。
その最初の2枚が、
『Feels Good to Me』と『One of a Kind』です。

2枚とも、
ジャズを意識したロック…
1970年代後半に流行した、
いわゆる“フュージョン”に分類されてしまいがちな音
ではありますが、
そこはさすがに…
イエス、キング・クリムゾンを渡り歩いた、
イギリス・プログレッシヴロック界の大御所…
他のバンドとはひと味違う、
前衛的なサウンドに仕上がっています。

この2つの作品の大きな違いは、
『Feels Good to Me』には、
女性ヴォーカリスト、
アネット・ピーコックが参加していることです。

彼女もまた、
単なるジャズ・ヴォーカリストの枠に収まらない、
ちょっと変わったセンスの持ち主で、
これが、
「Seems Like a Lifetime Ago」のような曲で、
バンドサウンドとうまく融合しております。

ここでは、
アストラッド・ジルベルトのような、
ウィスパーヴォイスでありながら、
キラめくような華麗なオーラを振りまいている彼女に遭遇します。
(ちなみに…
そんな、アネット・ピーコックのソロ作品
『X-Dreams』も素晴らしく、
ザッパのような前衛的なタッチの曲から、
プレスリーのカバーまで、
振幅の激しい展開で個性を発揮しています。
:ギターにミック・ロンソン参加)

前衛的な色彩の強い『Feels Good to Me』に対し、
ヴォーカリストが不在な分、
バンドとしてカッチリまとまった演奏をきかせるのが、
『One of a Kind』です。

こちらの方が、
第一印象としては、
チック・コリアのリターン・トゥ・フォーエヴァーのような、
少し“フュージョン”寄りの音に仕上がっています。

LP時代はB面のトップだった
「Five G」は、
シンプルなリフで、
タイトにたたみかけるような展開で、
この時期のサウンドを象徴するような曲です。

ベースのジェフ・バーリンも腕達者なだけでなく、
センス抜群のプレイヤーであることが窺えます。

さて、
アラン・ホールズワースについて、
ですが…
じつは私は、
当時(もしかすると今も…)、
彼のような、
トレブルをカットした、
こもった感じの音を好きになれず、
さらに、
生来、
単音によるギターソロが延々続くようなプレイも
あまり好きでなかったため、
周囲で騒ぐほど、
評価しておりませんでした。

ただ…
彼が参加したバンドの作品が、
どれも素晴らしく、
感銘を受けることが多かったので、
そのキャリアを追いかけていたという感じです。

アラン・ホールズワース参加作に駄作なし…
ということでしょうか。

ブルーフォードの2作は、
そんなホールズワースが、
最大の理解者の元、
のびのびとプレイをした作品なので、
駄作であるはずはありません。

ジャズとプログレッシヴロックの融合は、
ジャズとファンクの融合と並び、
もっともカッコいいサウンドを生み出す
方程式のひとつだと思う、
今日この頃です。
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★2015/01/04 (Sun)
新年、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

今回の年末年始は、
暮も押し詰まった12月27日に発熱し、
翌日に受診したところ、
なんとA型インフルエンザ陽性で…
リレンザを服用しすぐに熱は下がったものの、
用心して外出を控えたおかげで、
いわゆる“寝正月”になってしまいました。

そんな中、
あんまり怠惰に過ごしてもいけないと思い、
一念発起して、
所有しているCDおよびLPをリストアップして、
5つに分類し、
エクセルシートを使い、
アルファベット順に整理するという、
一大事業を成し遂げてしまいました(笑)

こうして客観的に眺めてみると、
補完が必要な部分がよくわかり…
相変わらず悪いクセで、
ひとつのシリーズを集め始め、
あと一歩というあたりで、
他のものに興味が移り、
未完になっているコレクションの多いこと…
反省することしきりであります。

それにしても、
1980年代前半あたりまでは、
プログレ系の作品が多いことに、
あらためて驚かされました。

そう…好きだったんだよね。
ヨーロッパ(ユーロロック)にまで飛んだぐらいですから…

そして、
1970年代後半の、
ジャズっぽいプログレの名盤を眺めていたら、
ひとりのギタリストの顔が浮かんできました。

アラン・ホールズワース!

みなさん覚えていますか?

あのエディ・ヴァン・ヘイレンが、
インタビューの中で、
いちばん好きなギタリストに挙げたおかげで、
猫も杓子も「アラン、アラン」と大騒ぎした時期があったこと。

みんながそのプレイに挑んだものの、
彼のプレイは、
その尋常でない手の大きさ、
そして指の開き方によるところが多く、
スモールサイズの日本人には無理があると知り、
次々と断念していったこと…

ホールズワースは根っからのジャズ好きで、
ピアノのコード感をギターで再現しようとしたら、
あのような運指にたどり着いたと言っておりました。
また、
その独特のフレーズは、
サックスのプレイからヒントを得たものであるということも、
広く知られていたことです。

うーん、なつかしいなぁ…
それにしても、
これだけの名盤に関与しているとは、
おそるべしである。

テンペスト、
ソフト・マシーン、
トニー・ウィリアムス・ライフタイム
ジャン・リュック・ポンティ、
ゴング、
UK、
ブラッフォード…

いずれも、
相当マニアックですなぁ…(笑)

私が当時よく聴いていたのは、
テンペストのファースト、
ジャン・リュック・ポンティの諸作…
とくに、
1977年の『Enigmatic Ocean』
1983年の『Individual Choice』あたり、
ゴングの『Gazeuse !』
そしてブラッフォードの最初の2枚
『Feels Good to Me』『One of a Kind』


テンペストはホールズワースの出世作で有名ですが、
まだ後年のようなプレイではなく、
もう少し一般的な弾き方をしています。
そうは言っても、
すでにキラメくような才能の片鱗を見せており、
それを存分に発揮しています。
ただ…惜しむらくは、
ヴォーカルの声質がジョー・コッカーっぽく、
もう少し繊細な…
ジェントル・ジャイアントやクィーンのような感じだったら、
もっとよかっただろうになぁ…
と思える部分。
昔から思うのですが…
この声は…ミスマッチだろう。

ジャン・リュック・ポンティ…
つまりヴァイオリンとの相性はバツグンで、
何枚かのアルバムに参加しておりますが、
いずれも素晴らしいプレイを残しています。
この頃になると、
例の独特のプレイ…
サックスのようなギターソロを聴くことができます。
とくに、
1983年の『Individual Choice』で、
シークエンサーを使った無機質な音に、
ポンティのヴァイオリンと共に、
情念たっぷりにからみつくあたり、
鳥肌モノの色っぽさを感じてしまいます。
かくのごとく、
弦楽器はシュミレーションが難しいのです。

ゴングは中心人物である、
デヴィッド・アレンが抜け、
腕達者なミュージシャンによる、
高度なテクニックを売りものにしていた時期で、
もうこれは文句なしにカッコよい。
この感じはブラッフォードと共通しています。
ユーロロックの世界では有名ですが、
ここのピエール・モエルランというドラマーは、
もっと評価されるべきミュージシャンですね。

そして、
ブラッフォード。
作品としてのおもしろさは、
アネット・ピーコックという、
稀代の女性ヴォーカリストが参加している、
『Feels Good to Me』の方が上ですが、
硬派なインストものとしては、
『One of a Kind』も屈指の作品でしょう。
当時はこれと、
ブランドXの『Masques』を並べて聴いたものです。
「Five G」なんかサイコーでしょう。

あと…
エディ・ヴァン・ヘイレンと並び、
ラッシュのアレックス・ライフスンが、
ホールズワースに熱狂しており、
1979年の『Permanent Waves』収録の
「Different Strings」では、
フェイドアウトする直前のギターソロで、
モロにそれっぽいフレーズを聴くことができます。
これは当時の私にとって、
たいへんわかりやすい教材で、
「あー、こーすればホールズワースっぽくなるのか」
と参考にしたものです。
トレモロアームを軽く押す感じなんだよね…

およそ、
30数年の時を経て、
忘却の彼方から蘇ってきた、
アラン・ホールズワース。

ジャズとか、
ギターの響きとか、
そんなことばかり言っている、
最近の私にとって、
じつは、
もっともよく合っている相手だったのかもしれません。

これは、
インフルエンザのなせる出会いでしょうか?
すべての出会いに感謝。
人生は因果応報、
すべての出来事に意味がある…
四国へお遍路さんに行きたい、
今日この頃です(笑)
★2014/12/31 (Wed)
2014年も大晦日になりました。

最後は好例の、
「2014年マイベストアルバム」で締めたいと思います。

今年は、
みなさんもご存じの通り、
病気療養のため、
2ヶ月近く俗世から離れていたおかげで、
ショートカットコースでゴールインしたように、
やたら短く感じられた1年でありました。

その上…
これまた恒例の「忘年会ライヴ」に出場できなかったこともあり、
音楽的には不完全燃焼のような印象がありますが…
さて、
どのような顔ぶれになっているでしょう。

【新譜部門】1作品
☆Hiromi(上原ひろみ)The Trio Project『ALIVE』
(参考記事「変拍子、テンションコード」)

今年は新譜に当たらなかった年でしたね。
もっとも…
夏以降は健康面が不安定で、
それどころではなかった、
という状況でありましたが…

そんな中で、
この作品の存在感はダントツ!
上原ひろみさんの華麗なるテクニシャンぶりと、
それを余裕でサポートするベテラン2人のコラボ…
まさに構築美の極みでしょう。

これって、
実際は新譜ですが、
個人的には1970年代中盤のユーロロックで見かける、
ジャズっぽいアプローチのインスト系…
フェスタ・モビーレ、ブルー・モーション、アルティエ・メスティエリなど…
を思い出してしまいました。

新しいようななつかしいような…
不思議な魅力です。

個人的には、
こういうカチっとしたの、
好きなんですよね。
あ…そういえば、
ブラッフォードが紙ジャケになっていたんだ…(笑)


【再発部門】19作品(6アーティスト)
☆パット・トラヴァース初期5作品
(参考記事「進化する“ハードロック”」)
『パット・トラヴァース・ファースト』
『メイキン・マジック』
『プッティング・イット・ストレイト』
『ヒート・イン・ザ・ストリート』
『ライヴ』

☆パリス2作品+ボブ・ウェルチ
(参考記事「2014年音初め」)
『パリス・デビュー』
『パリス・セカンド』
『ボブ・ウェルチ/フレンチ・キッス』

☆ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター後期3部作+ライヴ
(参考記事「ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター
『ゴッドブラフ』
『スティル・ライフ』
『ワールド・レコード』
『ヴァイタル(ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター・ライヴ)』

☆ディープ・パープル初期3作品
(参考記事「初期”ディープ・パープル」
『紫の世界』
『ディープ・パープルの華麗なる世界』
『素晴らしきアート・ロックの世界』

☆ドクター・フィールグッド初期3作品
『ダウン・バイ・ザ・ジェティー』
『不正療法』
『スニーキン・サスピション』

☆『コーネル・デュプリー/ティージン』

新譜に当たらなかった一方で、
こちらは、
2013年末に発売された紙ジャケシリーズ…
パット・トラヴァース、パリス、ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター
から始まり、
かなりの作品がエントリーされました。

やはり、
紙ジャケで再発されるのが、
購入を後押しして、
大人買いをしつつ、
あらためて、
そのアーティストの魅力を認識する、
というのが最近の定番のようです。

個々のアーティストについては、
それぞれ語り尽くした感がありますが、
最後のコーネル・デュプリーだけは、
紙ジャケではなく、
ジャズ/フュージョン系名盤の1,000円シリーズ、
というヤツで、
このシリーズにもけっこうお世話になったことを、
付け加えておきましょう。

ちなみに本作品は、
今でこそ…
有名なスタッフを結成する以前の、
その原型ともいえるスタイルを提示した、
画期的な作品と言えますが、

当時はまだ…
“フュージョン”という単語も定着せず、
“ジャズファンク”などと呼ばれ、
専門筋からは、
どちらかといえば、
妥協の産物的な見方をされておりました。

その後、
1980年代後半からの、
クラブブームなどで再評価の機運が高まり、
今に至っておりますが…
1,000円は素晴らしいですね(笑)
HMVでは、
2枚以上注文しないと、
送料が計上されてしまうのが難点ですが…(笑)

この作品では、
後のクラブブームでは神様のように崇め奉られていた、
バーナード・パーディがビシビシとキメまくっており、
これが気持ちいいこと、
この上ないのです。


【特別賞】
☆ピンク・フロイド『永遠』

これは、
一度ゆっくり話をしなければ…
と思っていた作品ですが、
いざとなると、
そんなに書くべきことがありませんでした。

25年ぶりの新作にして最終作品…
それだけで十分ではないでしょうか。

それを意識してか、
サウンドの方は1970年代の総集編みたいな…
あっ、ここは○○っぽい、
の連続でしたが、
これはこれで許せてしまう。
そんな、
かつてのミーハー心を取り戻すに十分な作品でした。

この作品を聴いていると、
ロジャー以外のメンバーにとって、
『炎』というアルバムが、
かなりのインパクトであったことがわかります。

それと…『神秘』は、
つねに原点だったんだろうなぁ…

私には、
この2枚の作品の延長に、
『永遠』があるように思えて仕方ありません。


【追悼】
今年も多くの方が神に召されましたが、
最後に…
ジョー・コッカーに追悼の意を表したいと思います。
(参考記事「web-magazine GYAN GYAN」)

お腹が出っ張っていようが…
ヨレヨレの酔っ払いだろうが…
やっぱり、
ウッドストックにおける、
あなたの歌声は永遠不滅です。

こんな声が出れば、
私ももっと歌うんですけどねぇ…
(↑それは贅沢な相談だろう?(笑)


さて、
そんな年末ですが、
「ウィルコ・ジョンソンが末期の膵臓ガンを克服、
奇蹟の復活を遂げる」
という記事に触れ…
やっぱこの人はスゲーなぁ、
とばかりに、
前述のドクター・フィールグッド初期3作を引っ張り出し、
ガリココガリココいうテレキャスの音にシビレていました。

ところがなぜか…
そうしていたら、
ヤング兄弟の、
ギブソンSG&グレッチによる、
両側からザクザクくる、
独特のギターサウンドを思い出し、
今度は初期AC/DCを聴きまくっていました。

やはり、
このバンドは世界的に売れる前の方がよろしいかと…

というわけで、
どうやら来年は、
「エレキギターサウンドさいこー!」
「復活!エレキの中高年」
という1年になりそうな予感がしつつ…(笑)
静かに年越しを迎えたいと思います。

来年もよろしくお願いします。

PS:
すっかり忘れていた…
ストーンズ、ジェフ・ベック師匠、すばらしい来日公演をありがとう!
これも、今年の出来事だったんだよね…
★2014/12/14 (Sun)
社会復帰して2週間が経ちました。

12月第一土曜日に開催される、
毎年好例の忘年会ライブ(at 吉祥寺曼荼羅Ⅱ)は
さすがに出演を辞退しましたが、
2回目の手術から1ヶ月が過ぎ、
退院後2週間の検診でも問題なく、
少しずつ元のペースを取り戻しつつあります。

復帰後の初仕事が、
所属組織の政策発表というかなり重い内容で、
先週以来日経BPなどの紙面を騒がせておりましたが、
主婦の友社のHPではご覧の通り、
顔写真入りで紹介されていて、
少々照れくさいところではあります。↓
(「主婦の友キッチン」)

このときは、
カメラを向けられたので、
とっさに、
右目はまだ充血が残っているので、
左側から撮っていただけますか?
などと…
注文をつけたのでありました(笑)

ということで、
まぁ…元気でやっているので、
みなさんご心配なく。

さて…、

若い時分に、
同じような病気で入院したときは、
ひたすら気持ちが落ち込み、
ジョニー・サンダースばかり聴いていたことを、
以前に書いたことがありましたが…
「ぼやけた輪郭のジョニー」

さすがに今回は、
歳の功というか…
それなりにズーズーしくなったせいか、
そのようなことはなく、
むしろ…
どうせしばらく安静だし、
目を使うことは控えた方がよいから、
できるだけたくさんの音を持ち込もう、
とばかりに、
iPhoneにいろいろな音をダウンロードして、
入院生活に備えたのでした。

ところが…
おもしろいことに、
事前に聴こうと思っていた曲と、
実際に病室で聴きたくなった曲が微妙に違っていました。

病室という、
特別な環境ゆえに、
そうなったのでしょうか?

ちなみに、
病室でよく聴いていたのは、
ジャズギターのインストものと、
1960年代のイギリスのビート系、
ビートルズやザ・フーの初期…
まさにその音を1970年代に蘇らせた、
Drフィールグッドの初期3枚(今年、紙ジャケで再発されたました)
そして、
U2の新作『Songs of Innocence』でした。

まぁ…BGMっぽい、
気軽に聴ける音だった、
ということも言えるかもしれませんが…

たとえば、
同じ1960年代のイギリスのビート系でも、
ストーンズやヤードバーズはあまり聴きませんでした。
なんか、
違うんだよなぁ…などと思ったのです。

今になって考えてみると、
どうも…エレキギターの音…
それもギターならではのトーンとか響きが心地よかったようで、
なぜか今回は、
そこに心の波長がピタっと合ったようです。

ビートルズやザ・フーの初期は、
ニュアンスに富んだコードが
曲の中心になっていることが多く、
それがシンプルな構成のバンドサウンドのおかげで、
強調されたビートと対比され、
絶大な効果を生んでいます。

理屈抜きにカッチョイーっとしびれる音ですが、
この場合、
鍵盤系のロングトーンや、
エレキでも、
サスティーンの効いた音は邪魔になるのです。

Drフィールグッドは、
テレキャスターというギターの特徴を最大限に生かし、
U2は、
ディレイという音響効果を加えて、
さらに磨きをかけた感があるわけですが、
どちらもこの系統のサウンドであることは、
疑問をはさむ余地がありません。

病気になって、
ひとり病室にいると、
自分を見つめ直すような、
内向的な思考に陥りがちですが、
もしかすると、
私の求めている音というのは、
このへんのサウンド…
つまり、
エレキギター・サウンドの原点、
みたいな音なのかもしれません。

そのせいかな…
最近、
1970年代のハードロックに、
まったく興味を示さなくなったのは…
うーんっ、
歪ませたサウンドで、
ルートと5度上の音だけでコードを弾いても、
ちっとも美しくないですよねー?

このままいくと、
リッケンの12弦かテレキャスを手に入れそうなんですが…
さてどうなることやら(笑)

あと…単曲では、
家入レオさんの「Silly」が気に入りました。
孤独感満載の悲しい歌詞ですが、
それを it's so sillyと突き放す、
悟りの境地というか諦観というか、
これは聴いていて心地よかったですね。

最近のJ-POPでは、
あまり聴くことのない、
聴き手を奈落の底に突き落とすような、
救いの手をさしのべない感じが素晴らしい。
この若さでこんな世界を展開できるとは、
この人はスゴい才能の持ち主だと思いますが、
一歩間違えると、
尾崎豊さんの二の舞になるような気もして、
少々心配です。

余計な心配か…(笑)

次回は、
こんな話題も織り込みながら、
本年(2014年)の、
マイ・ベスト・アルバムについて語ってみようと思います。

更新も元のペースに戻すのだ。
★2014/09/28 (Sun)
9月24日ロイターロンドンは、

イギリスのロックバンド「ピンク・フロイド」が、
20年ぶりとなるニューアルバムを
11月に発売することが明らかになった、

と報道しました。

さらに、

同バンドはウェブサイトで、
ニューアルバム『The Endless River/邦題:永遠(TOWA)』は、
2008年に亡くなったキーボードの
リック・ライトへのトリビュート作品だとしている。

ニューアルバムは、
1994年発表のアルバム
『The Division Bell/対(TSUI)』誕生につながった、
1993年のセッションにおける楽曲などで構成されている。

これを昨年、
メンバーが最新のスタジオ技術を駆使して
楽曲をグレードアップさせ、
レコーディングを行った。

アルバムは、
日本では、
11月12日に発売される予定、

と続けています。

ロジャー・ウォーターズが脱退し、
リック・ライトがいない今、
「ピンク・フロイド」のメンバーとは、
デイヴ・ギルモア(g)とニック・メイスン(ds)、
ということになるわけですが、
ギルモアが健在であれば、
“あの音”が聴けるんでしょうなぁ…。

今年は、
ローリング・ストーンズ、
ジェフ・ベック…と、
私が10代の頃に、
多大な影響を受けたミュージシャンたちが来日し、
元気な姿を見せてくれましたが、

その他となると…
ほぼ世捨て人状態で若いカミさんとベッタリの、
リッチー・ブラックモア御大…
メンバーがほぼ全員変わっていて、
もはや別のバンド状態のユーライア・ヒープ…

そして、
このピンク・フロイドあたりを、
できれば、
もう一度見たいなぁ…
と思っていたところ、
まさかの新作発表、
となったわけです。

どーゆーいきさつであれ、
どんな作品であれ、
これは期待に胸がふくらみますなぁ…
ちなみに、
HMVを見ると、
豪華装丁&2枚組のようですね。

私は2002年に、
ロジャー・ウォーターズの来日公演を見ていますが、
あのときにはアルバム『炎(Wish You Were Here)』を
全曲再現されて、
腰を抜かしそうになりましたが、
やはり、
ギターはギルモアじゃないと…
と思ったことは確かで、

私にとってのピンク・フロイドは、
デイヴ・ギルモアの、
エコーギンギンのトリップギターに尽きるのでした。

その影響か、
私は、
高校生の頃から、
エコー/ディレイ系のエフェクターを常時用意しているのですが、
今でも、
ジエッジ(U2)のような、
冷たい感触のデジタル・ディレイと、
ギルモアのテープ式エコー特有のモアーっとした感じの、
2種類の音を使い分けられるセッティングにしています。

ピンク・フロイドの長い歴史では、
『アニマルズ』あたりから、
ロジャーのメッセージが強くなり、
少しヘヴィなサウンドになるので、
それ以前ほど熱狂できませんでした。

私が文句なしに好きな時期は、
『神秘』から『炎』ということになるのですが、
もうこれぐらいの歳月が経過していると、
そんな些細なことはどうでもよく、
かつてアコガレたバンドが今でも健在で、
そしてニューアルバムを発表するというニュースが、
とってもうれしいのでありました。

ついでに来日してくれると、
さらにありがたいのですが…
昔から、
呼び屋さんが破産すると言われている、
数トンに及ぶ機材を持ってツアーをするバンドなので、
それは難しいかなぁ…?

私のピンク・フロイドに体する想いはココを参照。
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★ ILLUSTRATION BY nyao