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「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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  ★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2016/08/07 (Sun)
徳永英明さんが、
女性歌手のヒット曲をカヴァーして、
何枚ものアルバムを製作したことは、
記憶に新しいですが、
これ以降、
カヴァーはひとつのブームになっているようです。
(徳永氏は少々やり過ぎた感じでしたが…)

今回紹介するのは、
そんなカヴァー・アルバムですが、
なんと、
元KISSのエース・フレーリーが、
ティーンの頃に影響を受けた曲のカヴァー集を発表したのです。

タイトルは『ORIGINS VOL1』
収録曲は以下の通りです。
White Room(CREAM)
Street Fighting Man(THE ROLLING STONES)
Spanish Castle Magic(JIMI HENDRIX)
Fire And Water(FREE)
Emerald(THIN LIZZY)
Bring It On Home(LED ZEPPELIN)
Wild Thing(CHIP TAYLOR)
Parasite(KISS)
Magic Carpet Ride(STEPPENWOLF)
Cold Gin(KISS)
Till The End Of The Day(KINKS)
Rock And Roll Hell(KISS)

「Wild Thing」はトロッグスだろう?
と思ったら、
この方がオリジナルだそうです。

また、
「Parasite」「Cold Gin」「Rock And Roll Hell」は、
いわゆるセルフカヴァーになります。

ロックを聴き始めた中学の頃、
私のアイドルだったKISSですが、
自分がギタリスト志望であったこともあり、
メンバーではエース・フレーリーがいちばん好きでした。

ポール・スタンレーとジーン・シモンズという、
強烈極まりないフロントマンの横で、
ちょっと陰影のある、
憂いを帯びた表情で、
レスポールをギュイ〜ンとうならせるエースに、
それはそれはアコガレたものです。

そんなエースは1982年にKISSを脱退、
しばらくはソロ活動の情報が入ってきたものの、
やがて音信不通になり、
アルコール中毒がヒドくて廃人状態だの、
ホームレスになっているだのと、
悲惨な話ばかりが聞こえてくるようになりました。

ですから、
1996年にKISSがオリジナルメンバーで復活したときには、
ホッと胸をなでおろしたものです。
「おー、エース生きていたかーっ」

そして、
2002年のフェアウェル・ツアーを最後に、
再びKISSから脱退。
以降はマイペースで音楽活動を続けているとのこと。

まずは順調に年を重ねているようで、
祝着ではあります。



そんなエースですが、
私は彼のルーツを、
ブルースブレイカーズ〜クリームの頃のクラプトン、
またはポール・コソフ、
乗りは…ストーンズあたりかな?などと予測していたので、
今回の収録曲を見た瞬間、
「ああ…やっぱり」

アタマの2曲が、
見事にクラプトンとストーンズ、
そして1曲おいてフリーですからね…
ファンの分析はかくのごとく正確なのです。

ギターコンボで、
エースと似たようなアプローチをするギタリストは、
なぜか我が国に多く、
キャロル時代の内海利勝さん、
ストリート・スライダーズ時代の土屋公平さん(蘭丸)などが、
代表的なところだと思います。

つまり…
歌を邪魔しないように、
バッキングはコード主体で、
ときどき気の利いた、
ブルース・フィーリングにあふれたオブリガードを入れ、
リードギターはシンプルなフレーズをコンパクトにまとめる…

蘭丸はインタビューで、
ブルースブレイカーズ時代のクラプトンが好きだ、
と答えており…
それが印象に残っておりました。

それで、
エースもそんな感じじゃないかな?
と予想していたのです。

その「White Room」は、
クラプトン本人による別バージョンじゃないか、
と思えるほど、
こなれたカヴァーで、
エースがどれだけこの曲を弾いたかがわかる出来になっています。

ただ…このドラムは、
あんまり好みではありませんなぁ…
なんだかオカズをまきちらしているというか、
おさまりの悪い叩き方をするので、
タイトな叩き方を好む私にはイマイチであります。

とはいえ、
続く「Street Fighting Man」は、
文句なしにカッコよく、
このヴァージョンでコピーしてみようか、
と思ったほど。

「Fire And Water」では旧友、
ポール・スタンレーが歌っております。

意外だったのは、
ウルトラマンで怪獣が登場するシーンに流れるようなリフの、
「Emerald」(笑)
レスポール好きだから、
シン・リジイに興味を持っていたのかな?

それから、
後半の
「Magic Carpet Ride」と
「Till The End Of The Day」の出来がよく、
こういう曲をこんな風に弾くとカッコイイんだ…
と新たな発見をしました。

KISSのセルフカヴァーはいずれも、
オリジナルよりヘヴィメタル度が上がっていて、
例のストイックでスカスカした感じはなくなっています。
エースという人はたいへん早口で有名ですが、
(どうも賑やかな人らしい…)
彼のリズムに合わせるとこうなるのでしょうか?
だとすると、
ドラマーの選択もそのせいかな?

ということで…
ファンとしてはエースが健在なだけでもありがたいのに、
このような作品を届けていただき、
たいへん幸せな気分になりました。

アルバムタイトルにVOL1がついているところを見ると、
VOL2が用意されているのではないでしょうか?

とすると今度は、
ハンブル・パイなんか入るんじゃないかな?
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★2016/07/31 (Sun)
『LOUD HAILER』
大声で呼びかけるの意とか…

聞くところによると、
師匠は最近、
世界で起きているいろいろな出来事に、
言いたいことがあるそうで…

今回のアルバムは、
11曲中9曲が“ヴォーカル入り”となっております。

“ヴォーカリ入り”といえば、
『FLASH』の悪夢が蘇ります。
また師匠の気まぐれが凶と出るのか…

アルバムは、
師匠らしい、
歯切れのよいギターのトーン…
バネで弦を弾いているような音…
で幕を開けます。

ハスキーな声の女性ヴォーカルと、
もうひとりのギタリストが女性…
それも若い女性で、
師匠なかなかやりますな、
と言いたいところですが、
そのせいか…
バンドの音が若い。



いわゆる、
現代の音が出ているのは驚きです。

ギターのトーンにジェフ・ベック印が押されているのですが、
そこを隠してしまったら、
最近メジャーになったバンドの作品と言っても、
何の疑問も抱かないでしょう。

そのぐらいのレベル…

シングルカットされた、
2曲目「Live in the dark」は、
ライヴで定番になった「Nadja」のような、
エキゾチックな中近東風メロディが印象的なナンバー。

カッコイイですね。

女性ヴォーカルとの相性はピッタリというか…
師匠は女性的なメロディを弾くことが多いので、
いままでだったらギターで奏でるメロディラインを、
この娘が歌うことに違和感を感じないのでしょう。

そう考えると、
今回の“ヴォーカル入り”は正解だった、
と言えますね。

5曲目の「Scared for the children」は、
たいへん美しいメロディのバラード。
出だしが「Across the universe」に似ているのですが、
だんだん「Little wing」になっていきます(笑)

そう…アルバム全体にいえることですが、
今回の師匠は、
ジミヘンを意識しているようなフレーズが目立ちます。

もっとも、
ジミヘンほどガッツリ弾いてはおらず、
例の…
大音量でも、
軽く爪弾いているような…
師匠独特のタッチは崩しておりませんが。

それがもっとも顕著に表れているのが、
6曲目「Right now」です。

これはハードロック好きな師匠の本領発揮で、
最近の作品の中でも出色の傑作。

なにしろリフがカッコイイ…カッコよ過ぎるのです。

7曲目「Shame」も、
師匠が大好きな、
甘々のハチロクのソウルバラード。

かつて「I’m so proud」や
「Goodbye pork pie hat」を取り上げた、
師匠ならではの作風です。

この中盤あたりの曲は、
いつになく師匠の趣味が丸出しになっているのですが、
リズムの解釈が現代風なので、
懐メロにはなっておりません。

このへんがスゴイところですね。

リズムといえば、
10曲目の「O.I.L」はモロにジェームズ・ブラウンで、
イントロのカッティングで秒殺されます。
もしかするとこれは、
相棒の女性ギタリストのプレイかもしれませんが、
切れ味が鋭くて素晴らしい。

後半でおマジナイのようになる、
ラップ調の歌詞もイケています。
(TOM TOM CLUBを思い出しました)

最初こそ、
“ヴォーカル入り”ということで、
少々引いたのですが、
前評判通り、
『LOUD HAILER』は最近の作品の中でもトップクラスの出来で、
早くも2016年のベストアルバムの声が挙がりそうです。

この、
ベテラン(というか巨匠だろう)なのに、
しっかりと現代に根ざした作風は、
デヴィッド・ボウイの遺作『★』に通じるところがあり、
つくづくこの2人の偉大さを感じる部分であります。

ところで…
前回来日した際の、
オープニングの2曲は、
『LOUD HAILER』には影も形もなく…
やはり、
あのミョーなミニアルバム、
『YOSOUGAI(予想外)』を入手しなければならないのか…

これだけは何とかしてほしかったですね。
★2016/07/24 (Sun)
最近になって、
バンドの古いレパートリーを演奏する機会が増えたので、
当時の音を再現してみることにしました。

まず、
当時は今より歪んだ音が基本だったのですが、
これはアンプをチューブ系に変えれば済むことで、
何の造作も必要ありません。

チューブ系のアンプがなくても、
オーバードライブをコントロールすれば何とかなります。
どうしてもという場合は、
伝家の宝刀…
数年前に手に入れた、
FUZZフェイスのリニューアル版を使えば、
まず問題ないでしょう。
(ジミヘンの足元に転がっている、赤くて丸い物体です)



ワウペダルはさすがに、
ウン10年にわたって使用していなかったので、
接続しても稼働せず、
これは新しいモノを手に入れることにしました。

そして、
活躍する場面は少ないものの、
エスニック料理のスパイスのように…
ここでコイツを使わないとピリッとしないんだよね〜
という劇的な効果を生むのが、
フランジャー…

私はジョワ〜ンという、
裸のラリーズの水谷氏のような、
ジェットフランジングと呼ばれる音しか出しませんが…

これもウン10年にわたって使用していないので、
ついでにリニューアルすることにしました。

エレキギターを弾いている人ならわかることですが、
この2つのエフェクターは、
比較的高価なモノが多く、
一気に手当をするとなると、
それなりの出費を覚悟しなければなりません。

今年は、
SGを何とかしようと企んでいるのに…
これで計画は一時中断だなぁ。

私のギター基金(世間一般ではヘソクリという)は、
昨年のフライングV以来、
まだ十分に回復していないのです。

そんな中、
父の法事も一段落し、
なぜか仕事も一息ついていた先週、
まずはフランジャーから手配しようと、
思い立ったのでした。

そして、
夕方に渋谷へ行く用事があった日の帰り、
楽器店に寄ることを企んだのですが、
この日は出先で手土産をもらってしまい、
(これがまた、重いモノで…)
雨降りであったこともあり、
あっさり断念…

翌日は、
行きつけの楽器店へ立ち寄ってみると、
これがいつの間にか、
中古専門店に変わっているではありませんか。

おいおい、いつから?
聞いてないよ〜。

2日続きでこんな目に合い、
ふと心に浮かんだのが、
紫色の物体でした…

もしかして、
アイツはまだ使えるのでは?

帰宅して、
使用していないエフェクターを押し込んであるケースを開けると、
奥の方に…
あったよ、ありました。
紫色の物体が…

30数年前に入手した、
BOSSのハイバンド・フランジャーが、
少々サビ、
カビみたいなものが生え、
汚しくなってはいるものの、
他のエフェクターの間で独特の存在感を放っていたのです。

そういえばコイツは、
音を出してみなかったっけ…
でも、
ダメだろう?
30年近く使っていないんだぜ…

ペダルワウだけでなく、
当時使っていた、
ピッチシフターも、
ウンともスンとも言わなかったので、
そう考えたとしても無理のないことです。

ところが…

アンプにつなぎ、
ギターのヴォリュームを上げると…

おおっ、
ちゃんと音が出るっ!

赤いパイロットランプが煌々と灯る中、
ガリもなければノイズも出ず、
私のフランジャーは、
当時と変わらないジェットフランジングを奏でたのです。

だーから、
俺を使えってばーっ。

紫色の物体は私にそう話しかけてきたような気がしました。

ネットで調べてみると、
この機種は、
比較的上品な音が特徴だったとか、
それゆえに、
現代のシーンで使っても違和感がなさそうです。

おかげで、
ひとつ出費が減ったなぁ…

お礼とばかり、
よーく磨き上げて、
セッティングのポイントを示すシールを
新しく貼り替えたところ…

このような誇らしげな顔になりました。



この青い星のシールのところにツマミを合わせると、
裸のラリーズみたいな音が出るんですよ。

可愛いヤツです。
★2016/07/18 (Mon)
街角に
満面の笑みをたたえたネーチャンが立っていたんだ。
で…俺は「アンタ何してんの?」って聞いたわけ。
たぶんカノジョはKISSしたがっているんだよ。
「ネーチャン、名前はなんつーの?」
俺らは同じことを考えていたはずさ。
もうガマンできない、
恥ずかしがっている場合じゃない、
駐車料金が上がる前にどっか行こうぜ。

これでいいのだ。

…って、
平均年齢20歳弱のバンドの作品ですから、
大目に見てやってください。

最近、
このFREEの「All Right Now」を演奏する機会があり、
さすがに50過ぎるとこの歌詞はテレるなぁ…
などと思った一方で、
楽曲は実によくできていると、
あらためて感心した次第です。

ポール・コゾフという人は、
レスポール愛用者ですが、
たいへん繊細なタッチでギターを弾くことで有名です。

ニュアンスに富んだコードを多用し、
細かいカッティングやアルペジオを駆使したバッキングを聴くと、
ストラトの方が合っているんじゃないかい?
と思うことがあります。
(そのせいか、
ソロになってからはストラトを使うようになりました)

図太いサウンドで有名なレスポールも、
弾き手によってはこうなるという、
格好のサンプルでしょうね。

そして…

ロックの名曲数あれど、
「All Right Now」のイントロほど、
アマチュアギタリストの間で議論になったリフはありません。

単純にAとDをかき鳴らしても、
あの感じは出ないのです。

Dに聴こえるコードは、
じつは…
Aにsus4と6thを乗っけたもので、
キース(リチャーズ)が5弦ギターでよくやる…
ほら「Brown Sugar」のリフと同じパターンを、
コゾフはレギュラーチューニングでやっているのです。

しかも…雰囲気を出すために、
最初のA(オープンコード)に6弦5フレットの音を加えています。
(今回スタジオテイクを研究したのですが、
1弦5フレットを押さえた方が雰囲気が出るような…)

サビのコードなども、
シンプルに2つの音で構成しているのですが、
片方の音だけ変えて、
ガラッとコードが変わる効果を出していたり、
なかなか一筋縄ではいかないボイシングを使っています。

加えて、
リードギターになると、
あのヴィブラートですから…
後にキッスのエース・フレイリーが、
「ギュイ〜ン」という大きなヴィブラートで話題になりますが、
コゾフのはもっと細かく震える感じなので、
人呼んで「チリメンヴィブラート」。

一音一音に、
丁寧にこのヴィブラートがかかるのです。
まるで細川たかしさんの歌声のように…

コゾフは「All Right Now」発売時にちょうど20歳…
恐るべき早熟の才能ではあります。

加えて、
このコゾフよりさらに2歳年下…
若干18歳の、
アンディ・フレイザーのベースがまた凄い。

サビのバッキング、
ギターソロの後半…
いずれも一度聴いたら忘れられないほど、
ユニークなベースラインでバンドをあおります。

ライヴでは、
なぜかコゾフがバッキングで演奏をしない(やめる?)部分があり、
リズム隊だけで歌を支えることがあるのですが、
それでも音の薄さを感じさせない、
ケタ違いの存在感…
恐るべき未成年であります。

リズムの大黒柱、
サイモン・カークは、
コンマ8秒ぐらいリズムが後ろにズレる、
脅威のアフタービートを淡々と刻み続け、
かくして、
コゾフとフレイザーはじつに…
じつに自由にプレイを展開するのでした。

ここへ、
稀代の歌唱力を誇る、
ポール・ロジャースが、
冒頭の、
“青い青〜い“歌詞を、
圧倒的な迫力でぶつけてくると…
はい、
一丁上がり、
FREEサウンドの出来上がり、
となるわけです。

これをブルースと言わずして、
何がブルースなのでしょう。

これでいいのだ。

そう…本当に、

これでいいのだ…と、
妙な納得をしながら、
私はギターを弾くのでした。

かつての名曲を、
この年齢になって、
もう一度紐解いてみると、
また違った光景が見えるようです。

私のロックの旅は当分終わりそうにありません。

★2016/06/26 (Sun)
私がロックに興味を持ち始めた頃、
AMラジオ局で毎夜、
電話リクエストで、
ヒット曲の順位を決めるという番組がありました。
(電リク75といったような…なにしろ1975年だったので)

日本の曲は対象外、
英米の曲のみでランキングを決めるという、
今では考えられない企画でした。

ランクインする常連は、
ベイシティ・ローラーズ、クィーン、
カーペンターズ、オリビア・ニュートンジョン、
スタイリスティックス、KC&ザ・サンシャイン・バンド…
その他諸々の一発屋たち…
今ではドラマやCMでよく耳にする曲も多く、
ポップスの定番になっていたりします。

そんな中、
ちょっとハードなタッチで存在感を発揮していたのが、
スウィートです。

スウィートは、
「フォックス・オン・ザ・ラン」「アクション」
の2曲が大ヒットしていましたが、
私は「アクション」が気に入り、
シングル盤を購入しました。

そのシングルのB面に収録されていた
「メドゥーサ」という曲もカッコよくて、
印象に残っていたのですが、
最近になって、
このシングルが両A面扱いだったことを知りました。

裏面もカッコよかったのは、
だから…だったんですね。

そんなスウィートの、
全盛期のアルバム…
「フォックス・オン・ザ・ラン」「アクション」
を含む『甘い誘惑(Give us a wink)』が
紙ジャケ仕様で再発されました。

これを聴かずにいられようか…?

ということで…

シングル盤だけしか知らなかった、
スウィートのアルバムを聴いてみたわけですが…

これが意外と、
おもしろかったのです。

前述のヒット曲はズバ抜けていますが、
その他の曲もそれなりに聴きごたえがありました。

後期のTHE WHOみたいなリフが多く、
シンセの使い方も『Who's Next』を彷彿とさせるものがありますが、
全体的にグラムロックの影があり、
(スレイドに通じる部分あり)
重層するコーラスはQUEEN…

違うか…
QUEENはほぼ同時期…
つまり、
URIAH HEEP直系のコーラスワークが目立ちます。

ドラムがバタバタしていてイマイチなんだよな、
と思っていたら、
「Cockroach(邦題ゴキブリ野郎(笑)」という曲で、
ボンゾみたいな音を披露していたりして、
個人的にはこんな感じで続けてほしかったなぁ…
(まぁ…録音の勝利ですか?
ディテクティブってバンドもこんな音でした)

この頃のイギリスは、
グラムの残党が多かったようで、
そこからパンクやニューウェイヴが派生した、
と考えると自然なようです。

スウィートもそんな流れの中にいたのでしょう。

方向性はほぼ同じなのに、
QUEENほど成功しなかった点が、
研究対象としては興味深いところであります。

もしかすると…
バンド名がイマイチだったかもしれません。
スウィートというほど、
甘くはないですから…
ギターなんか、
ハードドライビングで早弾きや多重録音が得意だったりして、
どことなく、
リッチー(ブラックモア)っぽいんだから…
(この方は、アーム付きの緑のSGを使っていましたね)

そういえば、
元FREEのポール・コソフが亡くなった翌日、
スウィートのステージにリッチーが飛び入りして、
「All Night Now」を弾いたという話があります。

何か関連があるのだろうか?

ハイブリッドポップなんてジャンルが確立された、
今聴くとかなり新鮮ではあります。

↓インナースリーブを動かすと、
目が変わるという…
当時としては画期的なデザイン(笑)

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★ ILLUSTRATION BY nyao