「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
★ カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
★ フリーエリア
★ 最新コメント
[01/25 matsuZACK]
[01/23 shiba]
[01/02 matsuZACK ]
[01/02 ういん]
[12/27 shiba]
★ 最新トラックバック
★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
★ ブログ内検索
★ 最古記事
★ P R
★ カウンター
★2017/12/10 (Sun)
さて、
今年も残りわずかとなったところで、
例年より早いのですが、
恒例の「2017年マイベストアルバム」の発表です。
【新譜部門】
☆チャック・ベリー『チャック』
今年3月18日に90歳で他界した、
史上最長寿のロケンローラーの新作。
(そういえばエンケンも逝ってしまいましたなぁ…)
新作とはいえ、
かなり以前の録音(1980年代?)もあり、
前作からの38年間にわたって録り貯めていたものを、
このタイミングで発表した、
という印象でした。
相変わらず、
ワンパターンとも言える、
名人芸的なフレーズのオンパレードですが、
リズム隊が新鮮で、
86歳までライヴをやっていたという、
御大の現場感覚にはアタマが下がりました。
余計な思い入れ抜きで、
単純に新譜として聴いても、
冒頭の2曲は素晴らしく、
今年を象徴する一枚と言えるでしょう。
☆デヴィッド・ボウイ『ライヴ・ナッソー・コロシアム’76』
『クラックド・アクター~ライヴ・ロサンゼルス’74』
こちらは、
昨年他界したボウイの未発表作。
『ライヴ・ナッソー・コロシアム’76』は既に、
別の企画に含まれていたものですが、
単体としては今回が初出になります。
いずれも、
ジギー以降、
ボウイのキャリアでもっとも評価が高い、
ベルリン3部作の後『レッツ・ダンス』に至る、
ちょうど中間に当たる、
いわゆるソウルに傾倒していた時期の作品ですが、
後述のように、
ジャズ・ファンクに再びハマった、
今年の私には、
たいへん響いた作品群でありました。
どちらも、
ソウルやファンクに根ざした音ではあるものの、
ヨーロッパ的な音の解釈により、
独自の世界を展開している点が、
「さすが!」というところです。
この時期(1970年代中盤)のボウイは、
一般には、
わりと評価が低いのですが、
クラブやジャズ・ファンクがブームになった後の、
21世紀の今になると、
非常に新鮮なサウンドに聴こえます。
『★』は、
このへんの延長にある音でしたからね。
もっと発掘音源を出してくれないかなぁ。
【再発部門】
☆ピンク・フロイドの紙ジャケ・シリーズ
これは、
買わずにはいられない、
悪い企画(笑)でしたが、
あらためて、
ピンク・フロイドの偉大さを痛感させてくれました。
とくに、
『狂気』の完璧さ、
『ウマグマ』の意外な存在感、
そして、
今になって聴くと、
素晴らしさが際立つ『炎』…
最近はこの3枚にヤラレています。
『狂気』はもはや、
クラシックの域ですね。
小学校の授業で聴くようになるのも、
時間の問題かと…
その他、
マイ・ブームとして、
『Guitar Magazine』の企画がよくて、
12ヶ月のうち7冊を購入するという、
この20年間では珍しい事件がありました。
とくに、
『進撃のジャズファンク』と
『モータウンの歩き方』は傑出しており、
私に再び、
ジャズ・ファンク三昧の日々を送らせることになったのです。
昨年のこのコーナーでは、
2016年を総括し、
「ルーツを再確認し開き直った年」である、
としていましたが、
今年はまさに、
その流れの延長にあったと思います。
その結果、
ジャズ・ファンクがやって来て、
『ダニー・ハザウェイ・ライブ』を聴き直し、
これからはコレで行こう、
と決意を新たにしたところです。
そんな年末になって、
BSで放送された、
昨年ハイド・パークで開催されたという、
キャロル・キングの『つづれおり』再現コンサートを見て、
そのあまりの素晴らしさに感動し、
こちらも座右の銘としようと決心したところです。
『ダニー・ハザウェイ・ライブ』と『つづれおり』
ここに行き着いたら、
フリーと2期ジェフ・ベック・グループが愛おしく…
まぁ、そんな年末であります。
「ルーツを再確認し開き直った」昨年に対し、
「明確な指針を得た」
これが今年だったと思います。
あと3週間で今年も終わりですね。
今年も残りわずかとなったところで、
例年より早いのですが、
恒例の「2017年マイベストアルバム」の発表です。
【新譜部門】
☆チャック・ベリー『チャック』
今年3月18日に90歳で他界した、
史上最長寿のロケンローラーの新作。
(そういえばエンケンも逝ってしまいましたなぁ…)
新作とはいえ、
かなり以前の録音(1980年代?)もあり、
前作からの38年間にわたって録り貯めていたものを、
このタイミングで発表した、
という印象でした。
相変わらず、
ワンパターンとも言える、
名人芸的なフレーズのオンパレードですが、
リズム隊が新鮮で、
86歳までライヴをやっていたという、
御大の現場感覚にはアタマが下がりました。
余計な思い入れ抜きで、
単純に新譜として聴いても、
冒頭の2曲は素晴らしく、
今年を象徴する一枚と言えるでしょう。
☆デヴィッド・ボウイ『ライヴ・ナッソー・コロシアム’76』
『クラックド・アクター~ライヴ・ロサンゼルス’74』
こちらは、
昨年他界したボウイの未発表作。
『ライヴ・ナッソー・コロシアム’76』は既に、
別の企画に含まれていたものですが、
単体としては今回が初出になります。
いずれも、
ジギー以降、
ボウイのキャリアでもっとも評価が高い、
ベルリン3部作の後『レッツ・ダンス』に至る、
ちょうど中間に当たる、
いわゆるソウルに傾倒していた時期の作品ですが、
後述のように、
ジャズ・ファンクに再びハマった、
今年の私には、
たいへん響いた作品群でありました。
どちらも、
ソウルやファンクに根ざした音ではあるものの、
ヨーロッパ的な音の解釈により、
独自の世界を展開している点が、
「さすが!」というところです。
この時期(1970年代中盤)のボウイは、
一般には、
わりと評価が低いのですが、
クラブやジャズ・ファンクがブームになった後の、
21世紀の今になると、
非常に新鮮なサウンドに聴こえます。
『★』は、
このへんの延長にある音でしたからね。
もっと発掘音源を出してくれないかなぁ。
【再発部門】
☆ピンク・フロイドの紙ジャケ・シリーズ
これは、
買わずにはいられない、
悪い企画(笑)でしたが、
あらためて、
ピンク・フロイドの偉大さを痛感させてくれました。
とくに、
『狂気』の完璧さ、
『ウマグマ』の意外な存在感、
そして、
今になって聴くと、
素晴らしさが際立つ『炎』…
最近はこの3枚にヤラレています。
『狂気』はもはや、
クラシックの域ですね。
小学校の授業で聴くようになるのも、
時間の問題かと…
その他、
マイ・ブームとして、
『Guitar Magazine』の企画がよくて、
12ヶ月のうち7冊を購入するという、
この20年間では珍しい事件がありました。
とくに、
『進撃のジャズファンク』と
『モータウンの歩き方』は傑出しており、
私に再び、
ジャズ・ファンク三昧の日々を送らせることになったのです。
昨年のこのコーナーでは、
2016年を総括し、
「ルーツを再確認し開き直った年」である、
としていましたが、
今年はまさに、
その流れの延長にあったと思います。
その結果、
ジャズ・ファンクがやって来て、
『ダニー・ハザウェイ・ライブ』を聴き直し、
これからはコレで行こう、
と決意を新たにしたところです。
そんな年末になって、
BSで放送された、
昨年ハイド・パークで開催されたという、
キャロル・キングの『つづれおり』再現コンサートを見て、
そのあまりの素晴らしさに感動し、
こちらも座右の銘としようと決心したところです。
『ダニー・ハザウェイ・ライブ』と『つづれおり』
ここに行き着いたら、
フリーと2期ジェフ・ベック・グループが愛おしく…
まぁ、そんな年末であります。
「ルーツを再確認し開き直った」昨年に対し、
「明確な指針を得た」
これが今年だったと思います。
あと3週間で今年も終わりですね。
PR
★2017/12/03 (Sun)
毎年恒例の、
吉祥寺MANDARA2の忘年会ライブが、
昨夜(12/2)開催されました。
昨年は、
年頭に星になってしまった、
デヴィッド・ボウイを追悼しようと、
全曲、
彼のナンバーを演奏しましたが、
今年は趣向を変えています。
曲目は以下の通りです。
1, What's Goin' On
2, Boogie On Reggae Woman
3, No Woman, No Cry
4, Gimmie Shelter
5, Watch That Man
6, White Light / White Heat
後半の5、6は、
デヴィッド・ボウイのナンバーで、
6は昨年も演奏していますが、
早くもバンドの音に馴染んでおり、
今後の重要なレパートリーになりそうです。
1はマーヴィン・ゲイの名曲ですが、
私の座右の銘、
『ダニー・ハザウェイ・ライヴ』のヴァージョンを参考に、
エレピの雰囲気を再現しようと、
ユニヴァイブを試してみました。
2はスティービー・ワンダーの、
これまたピアノがメインの曲ですが、
U2のような、
デジタル・ディレイをかけた、
コード・プレイでアレンジしてみました。
3はボブ・マーリイ、
4はストーンズ…
ここまでの並びは、
なぜか、
“反戦”的なテーマになってしまいました。
今の周辺状況を考えると、
自然な流れであったかもしれませんね。
使用ギターは、
バッカスのストラト。
秋頃には、
マスタービルダーのVを使うと言いましたが、
11月以降の、
U2〜ピンク・フロイドの紙ジャケ攻めに耐えられず、
あえなく陥落となりました。
でも、
イイ音で鳴りましたよ。
前半は、
個人的には趣味シュミの音でしたが、
今年前半に悩まされた、
五十肩のせいではなく、
これからは、
単音よりコードカッティングで行こう、
などと決心していたりします。
1、2をアップしたので、
聴いてみてください。
昨年も同じことを言ったけど、
あー疲れた。
年齢を重ねるにつれ、
疲れが増すような気が…
コレが終わると…
今年も終わりですね。
吉祥寺MANDARA2の忘年会ライブが、
昨夜(12/2)開催されました。
昨年は、
年頭に星になってしまった、
デヴィッド・ボウイを追悼しようと、
全曲、
彼のナンバーを演奏しましたが、
今年は趣向を変えています。
曲目は以下の通りです。
1, What's Goin' On
2, Boogie On Reggae Woman
3, No Woman, No Cry
4, Gimmie Shelter
5, Watch That Man
6, White Light / White Heat
後半の5、6は、
デヴィッド・ボウイのナンバーで、
6は昨年も演奏していますが、
早くもバンドの音に馴染んでおり、
今後の重要なレパートリーになりそうです。
1はマーヴィン・ゲイの名曲ですが、
私の座右の銘、
『ダニー・ハザウェイ・ライヴ』のヴァージョンを参考に、
エレピの雰囲気を再現しようと、
ユニヴァイブを試してみました。
2はスティービー・ワンダーの、
これまたピアノがメインの曲ですが、
U2のような、
デジタル・ディレイをかけた、
コード・プレイでアレンジしてみました。
3はボブ・マーリイ、
4はストーンズ…
ここまでの並びは、
なぜか、
“反戦”的なテーマになってしまいました。
今の周辺状況を考えると、
自然な流れであったかもしれませんね。
使用ギターは、
バッカスのストラト。
秋頃には、
マスタービルダーのVを使うと言いましたが、
11月以降の、
U2〜ピンク・フロイドの紙ジャケ攻めに耐えられず、
あえなく陥落となりました。
でも、
イイ音で鳴りましたよ。
前半は、
個人的には趣味シュミの音でしたが、
今年前半に悩まされた、
五十肩のせいではなく、
これからは、
単音よりコードカッティングで行こう、
などと決心していたりします。
1、2をアップしたので、
聴いてみてください。
昨年も同じことを言ったけど、
あー疲れた。
年齢を重ねるにつれ、
疲れが増すような気が…
コレが終わると…
今年も終わりですね。
★2017/11/26 (Sun)
今年の紙ジャケ再発の目玉、
ピンク・フロイドを大人買いしたおかげで、
毎日ピンク・フロイド漬けの日々を送っております。
一般社会人として、
こういう音に浸ることが、
精神衛生上よろしいことなのかどうかは別にして、
幼い私の感性を刺激しまくったあの音は、
今でも十分に刺激的です。
私のピンク・フロイドは、
『狂気(The Dark Side Of The Moon)』で終わっており、
その残像を描き、
ギターサウンドがナイスな
『炎(Wish You Were Here)』はよしとして、
それ以降の活動は「別のバンド」と捉えております。
そう考えると、
このバンドは『狂気』という作品を作るために存在し、
このアルバムこそがピンク・フロイド、
と言えるのでありますが、
そこへ至る過程を紐解いてみるのも、
なかなかおもしろいものではあります。
一般的に『狂気』の原点は、
『おせっかい(Meddle)』のB面、
「エコーズ」であると言われており、
これにはまったく異論はありませんが、
『ライヴ・アット・ポンペイ』を見ればお分かりのように、
「エコーズ」のコンセプトの下敷きとして、
初期のサイケデリックなレパートリーの数々が存在しております。
それを感じ取ることができるのが、
ピンク・フロイド4枚目のアルバム『ウマグマ(Ummagumma)』です。
多分にヨーロッパ的な響き(おフランスチックですな)のする、
この作品のディスク1…
つまりライヴの方がとても重要な音源と、
私は10代の頃から主張しているのです。
『ウマグマ』に収録されているのは、
シド・バレット在籍時のファースト・アルバムから1曲、
そして、
シドからデイヴ・ギルモアへ交代する移行期に作られた、
セカンド・アルバムから2曲、
同時期のシングルから1曲という構成ですが、
どの曲もオリジナルをはるかに凌ぐ、
圧倒的なパワーを放っています。
とくに、
シングル曲であった、
「ユージン、斧に気をつけろ(Careful That Axe, Eugene)」は出色で、
部屋の照明を落として聴くと、
目の前に極彩色の映像が広がって来ます。
この「映像が広がる」は、
ピンク・フロイド・サウンドの最大の特徴で、
他のバンドには類を見ないものですが、
私は『ウマグマ』から顕著になると思います。
音でトリップできるんですよ…
また、
『狂気』のイメージからすると、
ピンク・フロイドは、
スタジオ作業を得意としているバンドと思われがちですが、
実はライヴで鍛え上げた、
ライヴ・バンドであり、
それを数々の名演が証明しています。
デイヴ・ギルモアという、
キチンと演奏できるミュージシャンが加入し、
たくさんのライヴを経たおかげで、
初期の録音…
コンセプトはおもしろいが演奏が稚拙だった…
が見事に昇華したのが、
『ウマグマ』のライヴ面と言えるでしょう。
『ウマグマ』のディスク2…
つまりスタジオ録音の方は、
あまり語られることはないのですが、
デイヴ・ギルモアのパートでは、
「エコーズ」の中間部分(カモメの鳴き声みたいな音…)のような、
エフェクトを駆使した効果音が満載だし、
ニック・メイスンのパートでも、
パーカッションてんこ盛りの部分などは、
『狂気』に収録されている「タイム」のイントロを想起させます。
(この方はドラマーというより、パーカッショニストですな)
私は、
このように『ウマグマ』は聴くべき部分の多い、
たいへん重要な作品と評価しており、
大好きなアルバムの1枚に入れているのですが、
ロジャー・ウォーターズもデイヴ・ギルモアも、
「これは失敗作だ、恥ずかしくて聴けない」と言っており、
んー…
まったくもって、
ミュージシャン自身の作品に対する評価というのは、
よくわからないなぁ…と思う次第です。
「あなたの性格って、こうですよ」と、
他人に指摘されてハッとするようなものかしらん。
ピンク・フロイド三昧の日々は、
まだ続くのでありました…
↓ジャケもトンでるよね
ピンク・フロイドを大人買いしたおかげで、
毎日ピンク・フロイド漬けの日々を送っております。
一般社会人として、
こういう音に浸ることが、
精神衛生上よろしいことなのかどうかは別にして、
幼い私の感性を刺激しまくったあの音は、
今でも十分に刺激的です。
私のピンク・フロイドは、
『狂気(The Dark Side Of The Moon)』で終わっており、
その残像を描き、
ギターサウンドがナイスな
『炎(Wish You Were Here)』はよしとして、
それ以降の活動は「別のバンド」と捉えております。
そう考えると、
このバンドは『狂気』という作品を作るために存在し、
このアルバムこそがピンク・フロイド、
と言えるのでありますが、
そこへ至る過程を紐解いてみるのも、
なかなかおもしろいものではあります。
一般的に『狂気』の原点は、
『おせっかい(Meddle)』のB面、
「エコーズ」であると言われており、
これにはまったく異論はありませんが、
『ライヴ・アット・ポンペイ』を見ればお分かりのように、
「エコーズ」のコンセプトの下敷きとして、
初期のサイケデリックなレパートリーの数々が存在しております。
それを感じ取ることができるのが、
ピンク・フロイド4枚目のアルバム『ウマグマ(Ummagumma)』です。
多分にヨーロッパ的な響き(おフランスチックですな)のする、
この作品のディスク1…
つまりライヴの方がとても重要な音源と、
私は10代の頃から主張しているのです。
『ウマグマ』に収録されているのは、
シド・バレット在籍時のファースト・アルバムから1曲、
そして、
シドからデイヴ・ギルモアへ交代する移行期に作られた、
セカンド・アルバムから2曲、
同時期のシングルから1曲という構成ですが、
どの曲もオリジナルをはるかに凌ぐ、
圧倒的なパワーを放っています。
とくに、
シングル曲であった、
「ユージン、斧に気をつけろ(Careful That Axe, Eugene)」は出色で、
部屋の照明を落として聴くと、
目の前に極彩色の映像が広がって来ます。
この「映像が広がる」は、
ピンク・フロイド・サウンドの最大の特徴で、
他のバンドには類を見ないものですが、
私は『ウマグマ』から顕著になると思います。
音でトリップできるんですよ…
また、
『狂気』のイメージからすると、
ピンク・フロイドは、
スタジオ作業を得意としているバンドと思われがちですが、
実はライヴで鍛え上げた、
ライヴ・バンドであり、
それを数々の名演が証明しています。
デイヴ・ギルモアという、
キチンと演奏できるミュージシャンが加入し、
たくさんのライヴを経たおかげで、
初期の録音…
コンセプトはおもしろいが演奏が稚拙だった…
が見事に昇華したのが、
『ウマグマ』のライヴ面と言えるでしょう。
『ウマグマ』のディスク2…
つまりスタジオ録音の方は、
あまり語られることはないのですが、
デイヴ・ギルモアのパートでは、
「エコーズ」の中間部分(カモメの鳴き声みたいな音…)のような、
エフェクトを駆使した効果音が満載だし、
ニック・メイスンのパートでも、
パーカッションてんこ盛りの部分などは、
『狂気』に収録されている「タイム」のイントロを想起させます。
(この方はドラマーというより、パーカッショニストですな)
私は、
このように『ウマグマ』は聴くべき部分の多い、
たいへん重要な作品と評価しており、
大好きなアルバムの1枚に入れているのですが、
ロジャー・ウォーターズもデイヴ・ギルモアも、
「これは失敗作だ、恥ずかしくて聴けない」と言っており、
んー…
まったくもって、
ミュージシャン自身の作品に対する評価というのは、
よくわからないなぁ…と思う次第です。
「あなたの性格って、こうですよ」と、
他人に指摘されてハッとするようなものかしらん。
ピンク・フロイド三昧の日々は、
まだ続くのでありました…
↓ジャケもトンでるよね
★2017/11/12 (Sun)
U2を聴いていたら、
なぜかユーロロックが聴きたくなり、
いろいろ漁っているうちに、
彼らのサウンドが、
カンの『タゴ・マゴ』に似ていることに気がつきました。
パンクにジャーマンロックの要素が加わり、
その後のイギリスのシーンが形成された、
とはよく言われることですが、
なるほどそうかもしれません。
しかし…
ユーロロックの世界では、
英米のように、
ギターが花形という方程式が当てはまらないバンドが、
たくさん存在しています。
フランスの大御所マグマは、
ギタリストはレギュラーではなく、
必要なときに顔を出す程度…
あくまでも、
アンサンブルの一部と位置付けられています。
なにしろ、
ベースとドラムだけで曲を成立させてしまうのですから…
ギターなどにたいした意味はありません。
同じフランスのエルドンは、
リシャール・ピナスというギタリストがリーダーですが、
この人はどちらかといえば、
シンセサイザーのプログラマーで、
ギターはひたすらノイズとフィードバック…
やはり、
音を作る素材としてギターを位置付けています。
イタリアのアレアは、
ギタリストがいますが、
ジャズの要素が強いので、
どちらかといえば、
鍵盤中心の音で、
なによりもヴォーカルが強烈な個性なので、
これですべて終わってしまいます。
私の大好きな、
スイスのアイランドに至っては、
ドラムにパーカッション、
鍵盤にクラリネットと…
もはやベースもいないバンド編成です。
そんなユーロロックの世界で、
名ギタリストを探すとなると、
イタリアはPFMのフランコ・ムッシーダか、
オランダはフォーカスのヤン・アッカーマン、
ということになるでしょう。
とはいえ、
フランコ・ムッシーダは、
クラシックに地中海民謡をブレンドしたようなスタイルで、
エレキギターを弾いても、
撫でるように弾くので、
あまり、
ロックっぽくはありません。
(ムード歌謡っぽいと言ったら怒られるかな?)
一方のヤン・アッカーマンは、
クリームの頃のクラプトンを、
もっとヒステリックにした感じで、
クラシックやジャズの影響が強いわりには、
ロック度の強いギターで、
たいへんカッチョイイのです。
(リッチー・ブラックモア好きへのアピール高し…)
紳士的な顔のわりには、
ゴツイ身体をしていて、
この外見に象徴されるような、
繊細さと狂暴さの共存がよいのです。
フォーカスは、
リズムセクションもパワフルで、
かなりハードな演奏をしますが、
とつぜんヨーデルで歌ったりして、
ジョークっぽいというか、
シニカルな面を持っているので、
ヤン・アッカーマンの二面性がよくマッチするのです。
ひさしぶりに、
いくつかのアルバムを聴いたら、
じつにすばらしい…
いまどき、
こんなモン聴いているヤツは、
そんなにいないだろうなぁ…(笑)
私のユーロロック好きは、
『web-magazine GYAN GYAN』で確認してください。
(ここをクリック)
未完のテーマなので、
いずれ加筆したいと思っています。
なぜかユーロロックが聴きたくなり、
いろいろ漁っているうちに、
彼らのサウンドが、
カンの『タゴ・マゴ』に似ていることに気がつきました。
パンクにジャーマンロックの要素が加わり、
その後のイギリスのシーンが形成された、
とはよく言われることですが、
なるほどそうかもしれません。
しかし…
ユーロロックの世界では、
英米のように、
ギターが花形という方程式が当てはまらないバンドが、
たくさん存在しています。
フランスの大御所マグマは、
ギタリストはレギュラーではなく、
必要なときに顔を出す程度…
あくまでも、
アンサンブルの一部と位置付けられています。
なにしろ、
ベースとドラムだけで曲を成立させてしまうのですから…
ギターなどにたいした意味はありません。
同じフランスのエルドンは、
リシャール・ピナスというギタリストがリーダーですが、
この人はどちらかといえば、
シンセサイザーのプログラマーで、
ギターはひたすらノイズとフィードバック…
やはり、
音を作る素材としてギターを位置付けています。
イタリアのアレアは、
ギタリストがいますが、
ジャズの要素が強いので、
どちらかといえば、
鍵盤中心の音で、
なによりもヴォーカルが強烈な個性なので、
これですべて終わってしまいます。
私の大好きな、
スイスのアイランドに至っては、
ドラムにパーカッション、
鍵盤にクラリネットと…
もはやベースもいないバンド編成です。
そんなユーロロックの世界で、
名ギタリストを探すとなると、
イタリアはPFMのフランコ・ムッシーダか、
オランダはフォーカスのヤン・アッカーマン、
ということになるでしょう。
とはいえ、
フランコ・ムッシーダは、
クラシックに地中海民謡をブレンドしたようなスタイルで、
エレキギターを弾いても、
撫でるように弾くので、
あまり、
ロックっぽくはありません。
(ムード歌謡っぽいと言ったら怒られるかな?)
一方のヤン・アッカーマンは、
クリームの頃のクラプトンを、
もっとヒステリックにした感じで、
クラシックやジャズの影響が強いわりには、
ロック度の強いギターで、
たいへんカッチョイイのです。
(リッチー・ブラックモア好きへのアピール高し…)
紳士的な顔のわりには、
ゴツイ身体をしていて、
この外見に象徴されるような、
繊細さと狂暴さの共存がよいのです。
フォーカスは、
リズムセクションもパワフルで、
かなりハードな演奏をしますが、
とつぜんヨーデルで歌ったりして、
ジョークっぽいというか、
シニカルな面を持っているので、
ヤン・アッカーマンの二面性がよくマッチするのです。
ひさしぶりに、
いくつかのアルバムを聴いたら、
じつにすばらしい…
いまどき、
こんなモン聴いているヤツは、
そんなにいないだろうなぁ…(笑)
私のユーロロック好きは、
『web-magazine GYAN GYAN』で確認してください。
(ここをクリック)
未完のテーマなので、
いずれ加筆したいと思っています。