「web-magazine GYAN GYAN」では、第三者的な視点でロックを検証してきましたが、当サイトではプライベートな感覚で、より身近にロックを語ってみたいと思います。
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★ プロフィール
HN:
matsuZACK
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/02/15
自己紹介:
matsuZACKです。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
“下天のうちをくらぶれば~”の年齢に到達してしまいました。
ミュージシャンを目指したり、
音楽評論家や文筆業を目指したり、
いろいろと人生の奔流に抵抗してきましたが、
どうやらなすがままに、
フツーの人におさまりつつあります。
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★2018/02/12 (Mon)
昨年12月の、
自分の演奏を動画で見て以来、
反省することが多かったのですが、
その中に、
ライブでの音作りがありました。
自宅でギターを弾くことが多くなったのは、
致し方ないこととはいえ…
エレキギターを手にしながら、
アンプを通さず、
生ギターのように弾くばかりでは…
ライブで勝手が違い、
思うような演奏ができなかったとしても、
無理のない話です。
さて私は、
ライブでどのような音を理想としていたのでしょう。
もう一度、
そこへ立ち返って自問自答してみると、
果たして答えは、
マーシャル…
そうマーシャルアンプ直結の音、
ということになります。
リッチー・ブラックモアの、
パワーを上げたマーシャル、
ジミー・ペイジもエース・フレーリーも、
ヴァン・ヘイレンもマーシャルでした。
そう、
歪み系のエフェクターでこねくり回さず、
ストレートなマーシャルアンプの音こそ、
私の理想とする音なのです。
しかし、
オールド・マーシャルの上物など、
もはや入手困難であり、
またそれを、
スタジオやライブハウスに持って行くのも、
面倒な作業…早い話が飲酒ができなくなってしまいます。
(私はカートにこれらを積んで、電車で移動するほど元気ではない)
やっぱ、
アンプの音をシュミレートしたものか、
マルチエフェクターを使うしかないかな…
などと悩むこと数週間、
私の前に神が降りてきました(笑)
それがこれです↓
この立派な木箱の中に鎮座している物体がこれ↓
フライングティーポット(わかります?ゴングのアルバムタイトルですよ)
という、
日本のハンドメイド・メーカーによる、
マーシャル1959の音を作り出すプリアンプです。
基本は日本全国、
どこのスタジオにもライブハウスにもある、
JCに接続することを前提に作られているものですが、
どんなアンプにつないでも、
マーシャルの音になってしまう、
というスグレモノ。
オンオフを持たないので、
つなぐとマーシャルの音しか出せなくなるという、
潔さ…(笑)
(スイッチボックスをつなげば解決しますが…)
4つのインプットを持ち、
チャンネルリンクができるので(いわゆるタスキがけ)
2系統をブレンドした、
より破壊力のあるサウンドを再現することができます。
自宅の古いフェンダーの小型アンプで試したところ…
あら不思議、
どうやってもマーシャルにしか聴こえない音がします。
(この自宅のアンプがショボイのも、
音を出さなくなった一因です…いっそ小型のJCを入手しようかと…)
ストラトをつなぐと、
第2期全盛の頃の、
あの音が出せるじゃありませんか…
こっこれは使えるかも。
このプリアンプの前に、
ヒュース&ケトナーの、
エコープレックスのレプリカをかますと、
なおよろしいようで、
ゴダンのセミアコで、
ヴァン・ヘイレンみたいな音が出せました。
じつはこれ、
マイ・バースデイ・プレゼントとばかりに、
何か一品と思い、
今回購入したものですが、
巷では話題の商品のようで、
品薄&品切れ状態が続いていたとか…
一発で購入できたのは、
ツイテいたとしか言いようがありません。
これに、
CE-1の音を再現したコーラスを加えると、
もう何もいらないかもしれません。
いろいろと紆余曲折して、
試すだけのものを試してきましたが、
結局は原点に帰るということでしょうか。
ギターはストラトかセミアコ、
アンプはマーシャル、
エフェクターはコーラスとエコー、
これで決まりなんですね…私の場合。
不惑で行くのだ。
↓普通のコンパクトエフェクターと比べても、
それほど大きくないところがまたよろし…
自分の演奏を動画で見て以来、
反省することが多かったのですが、
その中に、
ライブでの音作りがありました。
自宅でギターを弾くことが多くなったのは、
致し方ないこととはいえ…
エレキギターを手にしながら、
アンプを通さず、
生ギターのように弾くばかりでは…
ライブで勝手が違い、
思うような演奏ができなかったとしても、
無理のない話です。
さて私は、
ライブでどのような音を理想としていたのでしょう。
もう一度、
そこへ立ち返って自問自答してみると、
果たして答えは、
マーシャル…
そうマーシャルアンプ直結の音、
ということになります。
リッチー・ブラックモアの、
パワーを上げたマーシャル、
ジミー・ペイジもエース・フレーリーも、
ヴァン・ヘイレンもマーシャルでした。
そう、
歪み系のエフェクターでこねくり回さず、
ストレートなマーシャルアンプの音こそ、
私の理想とする音なのです。
しかし、
オールド・マーシャルの上物など、
もはや入手困難であり、
またそれを、
スタジオやライブハウスに持って行くのも、
面倒な作業…早い話が飲酒ができなくなってしまいます。
(私はカートにこれらを積んで、電車で移動するほど元気ではない)
やっぱ、
アンプの音をシュミレートしたものか、
マルチエフェクターを使うしかないかな…
などと悩むこと数週間、
私の前に神が降りてきました(笑)
それがこれです↓
この立派な木箱の中に鎮座している物体がこれ↓
フライングティーポット(わかります?ゴングのアルバムタイトルですよ)
という、
日本のハンドメイド・メーカーによる、
マーシャル1959の音を作り出すプリアンプです。
基本は日本全国、
どこのスタジオにもライブハウスにもある、
JCに接続することを前提に作られているものですが、
どんなアンプにつないでも、
マーシャルの音になってしまう、
というスグレモノ。
オンオフを持たないので、
つなぐとマーシャルの音しか出せなくなるという、
潔さ…(笑)
(スイッチボックスをつなげば解決しますが…)
4つのインプットを持ち、
チャンネルリンクができるので(いわゆるタスキがけ)
2系統をブレンドした、
より破壊力のあるサウンドを再現することができます。
自宅の古いフェンダーの小型アンプで試したところ…
あら不思議、
どうやってもマーシャルにしか聴こえない音がします。
(この自宅のアンプがショボイのも、
音を出さなくなった一因です…いっそ小型のJCを入手しようかと…)
ストラトをつなぐと、
第2期全盛の頃の、
あの音が出せるじゃありませんか…
こっこれは使えるかも。
このプリアンプの前に、
ヒュース&ケトナーの、
エコープレックスのレプリカをかますと、
なおよろしいようで、
ゴダンのセミアコで、
ヴァン・ヘイレンみたいな音が出せました。
じつはこれ、
マイ・バースデイ・プレゼントとばかりに、
何か一品と思い、
今回購入したものですが、
巷では話題の商品のようで、
品薄&品切れ状態が続いていたとか…
一発で購入できたのは、
ツイテいたとしか言いようがありません。
これに、
CE-1の音を再現したコーラスを加えると、
もう何もいらないかもしれません。
いろいろと紆余曲折して、
試すだけのものを試してきましたが、
結局は原点に帰るということでしょうか。
ギターはストラトかセミアコ、
アンプはマーシャル、
エフェクターはコーラスとエコー、
これで決まりなんですね…私の場合。
不惑で行くのだ。
↓普通のコンパクトエフェクターと比べても、
それほど大きくないところがまたよろし…
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★2018/01/28 (Sun)
日本の上空 3,000mと 1,500m付近に、
それぞれ 60年に一度、30年に一度という、
記録的な寒波がハモっていて(笑)
私の半世紀余りの人生でも、
かつて体験したことのないような、
寒い寒い日々を過ごしております。
先週は、
近畿方面へ出張があり、
東海道新幹線を利用しましたが、
名古屋〜京都間の豪雪エリアは、
例年よりも雪が深く、
吹雪であったことも重なり、
車窓が見事にホワイトアウトしていました。
そんな寒さのせいか、
週末に何か企画する気にならず、
ひたすら家にコモっていたおかげで、
年末に購入したフォーカスの13枚組BOXセット
『HOCUS POCUS BOX』を2/3程度まで、
聴き込んでしまいました。
ここまで、
フォーカスの活動を俯瞰して見ることは、
いまだかつてなかったことですが…
先に述べたように、
ユーロロックの最高峰と称賛されたグループが、
どのようにして現在に至ったのかよくわかり、
たいへん興味深いことは確かです。
ライヴアルバムをはさみ、
一般的に全盛期とされる、
5枚目の作品『HAMBURGER CONCERTO』までの彼らは、
文字通り、
クラシックをベースにした、
ユーロロックの王道とも言えるサウンドを奏でておりますが、
後で振り返って見ると、
3枚目『FOCUS 3』に少々、
不穏な気配を感じてしまいます。
それは、
ギタリストである、
ヤン・アッカーマンの曲を中心に、
ジャズの匂い…
というか当時の最先端である、
フュージョン(クロスオーバーとも言いましたね)
の雰囲気を漂わせていることです。
大ヒットした「Sylvia」はもちろん
「Answers? Questions! Questions? Answers!」とか、
ファーストに収録されていた「Anonymus」のロングヴァージョンが、
それに当たりますが、
これはそのまま、
ヤンのソロ作品に受け継がれていきます。
『FOCUS 3』の後の2枚の作品では、
いったんこれは感じられなくなるのですが、
6枚目に当たる『MOTHER FOCUS』は、
もはやフュージョン一色に染まっており、
これが「よいろろ、よいろろ、ろんぱっぱ〜」と歌ったバンドの、
その後の作品であることが信じられないサウンドになっております。
『MOTHER FOCUS』制作時は、
バンドの2枚看板である、
ヤンとタイ・ヴァン・レアが、
それぞれのソロ活動に夢中で、
アルバムに楽曲を提供できなかったことから、
ベーシストであるバート・ルイターが奮戦し、
なんとかアルバムに仕上げたと言われています。
このサウンドがソロの方向とよく合っていたらしく、
とにかくヤンのプレイが切れっ切れ!なのです。
発表当時は、
このようなサウンドの変貌についていけなかったファンから、
非常に酷評されたそうですが、
今になって聴いてみると、
たいへんカッコイイ。
すべての曲が3分台でまとまっているのもよい点ですが、
何しろタイトル曲は絶品でしょう。
(もっと言うと『SHIP OF MEMORIES』に収録されている、
同曲の別テイク「Glider」の方が絶品です)
ファンの思惑とは別に、
バンドもこの方向性に手応えを感じたのか、
続く『FOCUS CON PROVY』でも、
この延長上にあるサウンドを展開していますが、
ヤンは脱退し、
2人のギタリストとヴォーカリストを加え、
もはやフォーカスとは言えないバンドになっています。
(ただこの作品は、
『MOTHER FOCUS』ほど新鮮なサウンドではなく、
いわゆる、“よくありそうなフュージョンサウンド“ですが…)
やはり、
キーマンはヤン・アッカーマンだったといえるでしょう。
この方のギターはテクニックだけでなく、
センスも突出しているのです。
そんなヤンが、
経歴から考えると意外なことですが、
あくまでもロックギターのマナーに従っていることは、
特筆すべきことだと思います。
ハムバッキング系PUを中心に、
かなりヒステリックなトーンで、
派手にチョーキングをかます彼の運指は、
ペンタトニックスケールに慣れた私にも、
容易に理解できるものです。
クラプトンと比較されることを嫌がり、
ロックギターを下に見るような発言のあった彼ですが、
そのよさはわかっていたんでしょうね。
この事実に思い当たった私は、
ここ数年の、
ジャズギター・コンプレックスから解放されたような気分になりました。
たしかに、
ジャズ側からロックやファンクへアプローチするよりも、
ロック側からジャズへアプローチした方がカッコイイことは、
ジェフ・ベック師匠を見ればわかること…
まったく迷う理由などありませんでしたね。
そんなジェフ・ベック師匠の、
第1期ジェフ・ベック・グループ時代の、
BBCセッションの録音が月末に発売されるのです。
それまでに、
このボックスセットを聴き終えていなければ…(笑)
それぞれ 60年に一度、30年に一度という、
記録的な寒波がハモっていて(笑)
私の半世紀余りの人生でも、
かつて体験したことのないような、
寒い寒い日々を過ごしております。
先週は、
近畿方面へ出張があり、
東海道新幹線を利用しましたが、
名古屋〜京都間の豪雪エリアは、
例年よりも雪が深く、
吹雪であったことも重なり、
車窓が見事にホワイトアウトしていました。
そんな寒さのせいか、
週末に何か企画する気にならず、
ひたすら家にコモっていたおかげで、
年末に購入したフォーカスの13枚組BOXセット
『HOCUS POCUS BOX』を2/3程度まで、
聴き込んでしまいました。
ここまで、
フォーカスの活動を俯瞰して見ることは、
いまだかつてなかったことですが…
先に述べたように、
ユーロロックの最高峰と称賛されたグループが、
どのようにして現在に至ったのかよくわかり、
たいへん興味深いことは確かです。
ライヴアルバムをはさみ、
一般的に全盛期とされる、
5枚目の作品『HAMBURGER CONCERTO』までの彼らは、
文字通り、
クラシックをベースにした、
ユーロロックの王道とも言えるサウンドを奏でておりますが、
後で振り返って見ると、
3枚目『FOCUS 3』に少々、
不穏な気配を感じてしまいます。
それは、
ギタリストである、
ヤン・アッカーマンの曲を中心に、
ジャズの匂い…
というか当時の最先端である、
フュージョン(クロスオーバーとも言いましたね)
の雰囲気を漂わせていることです。
大ヒットした「Sylvia」はもちろん
「Answers? Questions! Questions? Answers!」とか、
ファーストに収録されていた「Anonymus」のロングヴァージョンが、
それに当たりますが、
これはそのまま、
ヤンのソロ作品に受け継がれていきます。
『FOCUS 3』の後の2枚の作品では、
いったんこれは感じられなくなるのですが、
6枚目に当たる『MOTHER FOCUS』は、
もはやフュージョン一色に染まっており、
これが「よいろろ、よいろろ、ろんぱっぱ〜」と歌ったバンドの、
その後の作品であることが信じられないサウンドになっております。
『MOTHER FOCUS』制作時は、
バンドの2枚看板である、
ヤンとタイ・ヴァン・レアが、
それぞれのソロ活動に夢中で、
アルバムに楽曲を提供できなかったことから、
ベーシストであるバート・ルイターが奮戦し、
なんとかアルバムに仕上げたと言われています。
このサウンドがソロの方向とよく合っていたらしく、
とにかくヤンのプレイが切れっ切れ!なのです。
発表当時は、
このようなサウンドの変貌についていけなかったファンから、
非常に酷評されたそうですが、
今になって聴いてみると、
たいへんカッコイイ。
すべての曲が3分台でまとまっているのもよい点ですが、
何しろタイトル曲は絶品でしょう。
(もっと言うと『SHIP OF MEMORIES』に収録されている、
同曲の別テイク「Glider」の方が絶品です)
ファンの思惑とは別に、
バンドもこの方向性に手応えを感じたのか、
続く『FOCUS CON PROVY』でも、
この延長上にあるサウンドを展開していますが、
ヤンは脱退し、
2人のギタリストとヴォーカリストを加え、
もはやフォーカスとは言えないバンドになっています。
(ただこの作品は、
『MOTHER FOCUS』ほど新鮮なサウンドではなく、
いわゆる、“よくありそうなフュージョンサウンド“ですが…)
やはり、
キーマンはヤン・アッカーマンだったといえるでしょう。
この方のギターはテクニックだけでなく、
センスも突出しているのです。
そんなヤンが、
経歴から考えると意外なことですが、
あくまでもロックギターのマナーに従っていることは、
特筆すべきことだと思います。
ハムバッキング系PUを中心に、
かなりヒステリックなトーンで、
派手にチョーキングをかます彼の運指は、
ペンタトニックスケールに慣れた私にも、
容易に理解できるものです。
クラプトンと比較されることを嫌がり、
ロックギターを下に見るような発言のあった彼ですが、
そのよさはわかっていたんでしょうね。
この事実に思い当たった私は、
ここ数年の、
ジャズギター・コンプレックスから解放されたような気分になりました。
たしかに、
ジャズ側からロックやファンクへアプローチするよりも、
ロック側からジャズへアプローチした方がカッコイイことは、
ジェフ・ベック師匠を見ればわかること…
まったく迷う理由などありませんでしたね。
そんなジェフ・ベック師匠の、
第1期ジェフ・ベック・グループ時代の、
BBCセッションの録音が月末に発売されるのです。
それまでに、
このボックスセットを聴き終えていなければ…(笑)
★2018/01/21 (Sun)
フェンダー・ジャパンがなくなり、
本体の現地法人という位置付けになっていたことを、
つい最近まで知らなかった私です。
(正確には「Guitar magazine」2018年1月号を読むまで…)
それも、
もう3年近く前の、
2015年のことらしい…
これにより、
日本製造のフェンダーは、
メキシコ製造のものと同じ扱いになり、
「ジャパン・エクスクルーシブ・シリーズ」となりました。
フェンダー社はこの動きに際して、
本家(USA)の技術者を日本に派遣し、
製造工程の見直しを実施、
効率のよくなかった個所に最新の機器を投入、
(ネックの製造工程を始めとする数カ所)
効率化と共に品質の安定化を図ったそうです。
これは素直に受け止めてよいのだろうか?
そもそも、
フェンダー・ジャパンを設立したのは、
日本製コピーモデルの質があまりにも高くなり、
本家の存在を脅かしたからであり、
それはその後も変わらず、
海外のユーザーの間でも、
フェンダー・ジャパンの評価は上がる一方であった、
というのが定説ですから…ね
USAの指導が入ったことで、
品質にどのような変化が生じたのか、
ちょっと興味をそそられるところです。
私は毎年、
年明けになると、
所有しているエレキギターのうち、
メイプル以外の指板にオレンジオイルを塗って、
1年間の汚れを落とすと同時に、
冬季に必要以上に乾燥することを防いでいるのですが、
該当する5本のギターに対し同時に作業をするので、
ネックの出来を比較することができます。
それによると…
芸術的と言えるほど、
素晴らしい仕上がりなのは、
日本製バッカスのストラト(1962年モデル)のコピーモデル…
2010年に限定生産されたクラシックシリーズのもので、
はっきり言ってこれは別格と言えます。
ついで、
1995年製のフェンダー・ジャパン、
1966年ムスタングのレプリカモデル…
現在のフジゲンが製造したものと思われますが、
これもかなりの完成度です。
それから、
カナダのゴダン、
そして、
ここからかなり下がって、
ギブソンSGジュニアと、
ギブソン(マスタービルダー!)フライングV、
となります。
ギブソンの2本は、
前述の3本に比べ、
木目の取り方や表面の仕上げが、
格段に劣っています。
信じられないことに、
販売価格が1ランク上のマスタービルダーでも、
同じことが言えるのです。
日本製の2本は、
日本人が扱うことを想定しているのか、
吸い付くような感触で、
群を抜いた操作性を誇っています。
ただ、
サウンドはどうかというと、
必ずしもこの順序にはならず、
トータルで見た場合には、
日本製の方が上とは言い難い部分もあるのですが、
ことネックに関しては、
日本製は素晴らしいと評価しています。
ここに、
あえて本家の技術指導は、
いらないのではないだろうかと思う私は、
右寄りなのでしょうか(笑)
最近読んだ、
昨年のベストセラー
「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」の中で、
著者であるケント・ギルバード氏は、
日本人はもっと自国の文化や歴史に自信を持つべきだ、
と主張しておりましたが、
ここには当然「技術力」も加わると思います。
匠、
ものづくりの国、
それがニッポンですから…
そんなことを考えながら、
35周年を迎えた、
日本製フェンダーの記事を読んでいたのですが、
ハイブリッドシリーズのストラトのネックはいい感じですね。
一度試奏してみようかな…
あ…これは、
メイプル・ワンピース・ネックだ(笑)
しばらくは、
日本製フェンダーから目が離せなくなりました。
本体の現地法人という位置付けになっていたことを、
つい最近まで知らなかった私です。
(正確には「Guitar magazine」2018年1月号を読むまで…)
それも、
もう3年近く前の、
2015年のことらしい…
これにより、
日本製造のフェンダーは、
メキシコ製造のものと同じ扱いになり、
「ジャパン・エクスクルーシブ・シリーズ」となりました。
フェンダー社はこの動きに際して、
本家(USA)の技術者を日本に派遣し、
製造工程の見直しを実施、
効率のよくなかった個所に最新の機器を投入、
(ネックの製造工程を始めとする数カ所)
効率化と共に品質の安定化を図ったそうです。
これは素直に受け止めてよいのだろうか?
そもそも、
フェンダー・ジャパンを設立したのは、
日本製コピーモデルの質があまりにも高くなり、
本家の存在を脅かしたからであり、
それはその後も変わらず、
海外のユーザーの間でも、
フェンダー・ジャパンの評価は上がる一方であった、
というのが定説ですから…ね
USAの指導が入ったことで、
品質にどのような変化が生じたのか、
ちょっと興味をそそられるところです。
私は毎年、
年明けになると、
所有しているエレキギターのうち、
メイプル以外の指板にオレンジオイルを塗って、
1年間の汚れを落とすと同時に、
冬季に必要以上に乾燥することを防いでいるのですが、
該当する5本のギターに対し同時に作業をするので、
ネックの出来を比較することができます。
それによると…
芸術的と言えるほど、
素晴らしい仕上がりなのは、
日本製バッカスのストラト(1962年モデル)のコピーモデル…
2010年に限定生産されたクラシックシリーズのもので、
はっきり言ってこれは別格と言えます。
ついで、
1995年製のフェンダー・ジャパン、
1966年ムスタングのレプリカモデル…
現在のフジゲンが製造したものと思われますが、
これもかなりの完成度です。
それから、
カナダのゴダン、
そして、
ここからかなり下がって、
ギブソンSGジュニアと、
ギブソン(マスタービルダー!)フライングV、
となります。
ギブソンの2本は、
前述の3本に比べ、
木目の取り方や表面の仕上げが、
格段に劣っています。
信じられないことに、
販売価格が1ランク上のマスタービルダーでも、
同じことが言えるのです。
日本製の2本は、
日本人が扱うことを想定しているのか、
吸い付くような感触で、
群を抜いた操作性を誇っています。
ただ、
サウンドはどうかというと、
必ずしもこの順序にはならず、
トータルで見た場合には、
日本製の方が上とは言い難い部分もあるのですが、
ことネックに関しては、
日本製は素晴らしいと評価しています。
ここに、
あえて本家の技術指導は、
いらないのではないだろうかと思う私は、
右寄りなのでしょうか(笑)
最近読んだ、
昨年のベストセラー
「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」の中で、
著者であるケント・ギルバード氏は、
日本人はもっと自国の文化や歴史に自信を持つべきだ、
と主張しておりましたが、
ここには当然「技術力」も加わると思います。
匠、
ものづくりの国、
それがニッポンですから…
そんなことを考えながら、
35周年を迎えた、
日本製フェンダーの記事を読んでいたのですが、
ハイブリッドシリーズのストラトのネックはいい感じですね。
一度試奏してみようかな…
あ…これは、
メイプル・ワンピース・ネックだ(笑)
しばらくは、
日本製フェンダーから目が離せなくなりました。
★2018/01/08 (Mon)
さて、
2018年最初の話題は、
2017年末に、
紙ジャケ・再発シリーズを9枚、
一気に揃えてしまった、
ピンク・フロイドについてです。
9枚というのはつまり、
デビューアルバム『夜明けの口笛吹き(The Piper At The Gates Of Dawn)』から、
『神秘(A Saucerful Of Secrets)』
『モア(More)』(サウンドトラック)
『ウマグマ(Ummagumma)』
『原子心母(Atom Heart Mother)』
『おせっかい(Meddle)』
『雲の影(Obscured By Clouds)』(サウンドトラック)
『狂気(The Dark Side Of The Moon)』
『炎(Wish You Were Here)』
のことで、
以前にも述べましたが、
私にとってのピンク・フロイドとは、
まさに、
ここまでの作品を指しています。
この後の『アニマルズ(Animals)』『ウォール(Wall)』は別のバンド…
とまで言ってしまうと言い過ぎでしょうか…
とりあえずは、
別のコンセプトに支えられている作品ととらえています。
そして、
そこにあまり魅力を感じておりませんでした。
したがって、
私にとってのピンク・フロイドとは、
アルバム『狂気』であり、
この作品に至る軌跡だったのです。
2017年11月26日の項で、
『ウマグマ』が『狂気』のサウンド作りの過程で、
重要な役割を果たしていると述べましたが、
今回あらためて、
前述の9枚を聴き込んでみると、
まだ他にも発見がありました。
まず、
『アニマルズ』以降のコンセプトが違うと述べましたが、
もう1枚、
デビューアルバム『夜明けの口笛吹き』も、
その後の8枚とコンセプトが違うようです。
当時のリーダーである、
シド・バレットは、
少々変わったセンスではあるものの、
ポップ(つまり大衆音楽然とした曲調)であることを基本としているせいか、
今になって聴いてみると、
このアルバムはサイケデリックというよりは、
グラムロックっぽく聴こえるのでした。
シドのセンスに、
不思議なキラキラ感があるから、
余計にそう感じるのかもしれません。
ここから、
初期のTレックスや
ロキシーミュージックに近いものを感じてしまうのです。
そして、
彼の弾くギターはイケています。
現代のポップシーンでも十分通用しそうな、
普遍性のある音のセンスが素晴らしい。
(テレキャス特有のゴリゴリしたトーンもよいですね)
『夜明けの口笛吹き』は、
シドが伝説の存在ではなく、
ミュージシャンとしての才能に溢れていたことを確認できる作品です。
このポップな感じですが、
じつは『ウォール』でもう一度前に出てきます。
そして、
もう1つ際立ったのが、
『おせっかい』の、
2つの代表曲(「吹けよ風、呼べよ嵐」と「エコーズ」)にはさまれた小曲…
2曲目の「ピロウ・オヴ・ウィンズ」から
「フィアレス」「サントロペ」における、
ギルモアさんのギター。
これは当時流行の先端だった、
ジャズやファンクに影響された、
クロスオーバー的なオシャレなギターですが、
ギルモアさんはソロアルバムで、
かなりそちら側へ寄ったギターを弾いておりまして…
じつは「おせっかい」でその片鱗が伺えるのです。
ちなみに、
当時の先進的なギタリストには、
この嗜好が見られ、
最近何かと話題にする、
フォーカスのヤン・アッカーマンも、
『フォーカス3』の後半でこのようなプレイを見せたと思ったら、
ソロアルバムでは全面的に採用し、
オシャレなサウンドを作り出していました。
さらに余談ですが…
プログレ系のギタリストは、
ジャズのプレイスタイルからロックへアプローチしたタイプと、
(フリップ尊師やスティーヴ・ハウ先生など)
その逆にロックのプレイスタイルからジャズへアプローチしたタイプ
(ギルモアさんやアッカーマン)
に分かれますが、
私としては後者の方が色気で優っている気がして、
そちらに惹かれるのですが、
みなさんはいかがでしょう?
話を戻しますが、
つまり『おせっかい』では、
ギルモアさんの存在感が増しており、
このセンスが
『狂気』という到達点を過ぎた際に、
大きな力になったことがよく理解できたのです。
『ウォール』のコンセプトは、
『狂気』や『炎』の歌詞の一部に表れているような、
大衆をコントロールすることが可能になるほどの
商業的成功をおさめたバンドのエゴとよく言われますが、
時代の流れを意識し、
原点回帰とばかりに、
デビューアルバムの頃のポップな曲調に戻り、
最先端のギターを前に出すことを手法として採用していたとすると、
発表当時とは違う聴き方ができるかもしれません。
なにかと世間では、
ロジャー・ウォーターズにスポットが当たることが多いようですが、
ピンク・フロイドの2人のギタリストについては、
時代の先端を行くセンスの持ち主であったと言えるのではないでしょうか。
『狂気』を頂点とする9枚をよく聴いてみたら、
『ウォール』が理解できるようになったという…
2018年最初の収穫と言えるでしょうか、
これは…(笑)
2018年最初の話題は、
2017年末に、
紙ジャケ・再発シリーズを9枚、
一気に揃えてしまった、
ピンク・フロイドについてです。
9枚というのはつまり、
デビューアルバム『夜明けの口笛吹き(The Piper At The Gates Of Dawn)』から、
『神秘(A Saucerful Of Secrets)』
『モア(More)』(サウンドトラック)
『ウマグマ(Ummagumma)』
『原子心母(Atom Heart Mother)』
『おせっかい(Meddle)』
『雲の影(Obscured By Clouds)』(サウンドトラック)
『狂気(The Dark Side Of The Moon)』
『炎(Wish You Were Here)』
のことで、
以前にも述べましたが、
私にとってのピンク・フロイドとは、
まさに、
ここまでの作品を指しています。
この後の『アニマルズ(Animals)』『ウォール(Wall)』は別のバンド…
とまで言ってしまうと言い過ぎでしょうか…
とりあえずは、
別のコンセプトに支えられている作品ととらえています。
そして、
そこにあまり魅力を感じておりませんでした。
したがって、
私にとってのピンク・フロイドとは、
アルバム『狂気』であり、
この作品に至る軌跡だったのです。
2017年11月26日の項で、
『ウマグマ』が『狂気』のサウンド作りの過程で、
重要な役割を果たしていると述べましたが、
今回あらためて、
前述の9枚を聴き込んでみると、
まだ他にも発見がありました。
まず、
『アニマルズ』以降のコンセプトが違うと述べましたが、
もう1枚、
デビューアルバム『夜明けの口笛吹き』も、
その後の8枚とコンセプトが違うようです。
当時のリーダーである、
シド・バレットは、
少々変わったセンスではあるものの、
ポップ(つまり大衆音楽然とした曲調)であることを基本としているせいか、
今になって聴いてみると、
このアルバムはサイケデリックというよりは、
グラムロックっぽく聴こえるのでした。
シドのセンスに、
不思議なキラキラ感があるから、
余計にそう感じるのかもしれません。
ここから、
初期のTレックスや
ロキシーミュージックに近いものを感じてしまうのです。
そして、
彼の弾くギターはイケています。
現代のポップシーンでも十分通用しそうな、
普遍性のある音のセンスが素晴らしい。
(テレキャス特有のゴリゴリしたトーンもよいですね)
『夜明けの口笛吹き』は、
シドが伝説の存在ではなく、
ミュージシャンとしての才能に溢れていたことを確認できる作品です。
このポップな感じですが、
じつは『ウォール』でもう一度前に出てきます。
そして、
もう1つ際立ったのが、
『おせっかい』の、
2つの代表曲(「吹けよ風、呼べよ嵐」と「エコーズ」)にはさまれた小曲…
2曲目の「ピロウ・オヴ・ウィンズ」から
「フィアレス」「サントロペ」における、
ギルモアさんのギター。
これは当時流行の先端だった、
ジャズやファンクに影響された、
クロスオーバー的なオシャレなギターですが、
ギルモアさんはソロアルバムで、
かなりそちら側へ寄ったギターを弾いておりまして…
じつは「おせっかい」でその片鱗が伺えるのです。
ちなみに、
当時の先進的なギタリストには、
この嗜好が見られ、
最近何かと話題にする、
フォーカスのヤン・アッカーマンも、
『フォーカス3』の後半でこのようなプレイを見せたと思ったら、
ソロアルバムでは全面的に採用し、
オシャレなサウンドを作り出していました。
さらに余談ですが…
プログレ系のギタリストは、
ジャズのプレイスタイルからロックへアプローチしたタイプと、
(フリップ尊師やスティーヴ・ハウ先生など)
その逆にロックのプレイスタイルからジャズへアプローチしたタイプ
(ギルモアさんやアッカーマン)
に分かれますが、
私としては後者の方が色気で優っている気がして、
そちらに惹かれるのですが、
みなさんはいかがでしょう?
話を戻しますが、
つまり『おせっかい』では、
ギルモアさんの存在感が増しており、
このセンスが
『狂気』という到達点を過ぎた際に、
大きな力になったことがよく理解できたのです。
『ウォール』のコンセプトは、
『狂気』や『炎』の歌詞の一部に表れているような、
大衆をコントロールすることが可能になるほどの
商業的成功をおさめたバンドのエゴとよく言われますが、
時代の流れを意識し、
原点回帰とばかりに、
デビューアルバムの頃のポップな曲調に戻り、
最先端のギターを前に出すことを手法として採用していたとすると、
発表当時とは違う聴き方ができるかもしれません。
なにかと世間では、
ロジャー・ウォーターズにスポットが当たることが多いようですが、
ピンク・フロイドの2人のギタリストについては、
時代の先端を行くセンスの持ち主であったと言えるのではないでしょうか。
『狂気』を頂点とする9枚をよく聴いてみたら、
『ウォール』が理解できるようになったという…
2018年最初の収穫と言えるでしょうか、
これは…(笑)
★2017/12/24 (Sun)
どうして、
海外の紙ジャケはこのように粗悪なのだろうか…
ロキシー・ミュージックもそうだったけど、
これでは、
インナースリーブに印刷した程度じゃないか…
ブツブツ…
などという、
紙ジャケ・コレクターの不満はさておき、
フォーカスの紙ジャケBOXセット
『HOCUS POCUS BOX』(13枚組)が届きました。
暮れも押し詰まったこの時期に、
フォーカス三昧の日々を送るとは、
予想だにしなかった出来事で、
そのついでに、
と言っては何ですが…
この際、
ソフトの関係で更新できなくなってしまった、
『web-magazine GYAN GYAN』の、
「コレクターにならずに、ユーロ・ロックを聴く方法(第7回)」に予定していた、
フォーカスの特集をお届けしたいと思います。
「コレクターにならずに、ユーロ・ロックを聴く方法(第7回)」FOCUS
前回PFMの項でお話しした、
1973年のレディング・フェスティバルでトリを務めたのが、
フォーカスです。
さらに、
この年のメロディ・メーカー誌の人気投票では、
グループ部門で2位(1位はイエス)
ギタリスト部門ではヤン・アッカーマン(フォーカス)が1位
(2位はエリック・クラプトン)
キーボード部門ではタイ・ヴァン・レア(フォーカス)は5位
シングル「Sylvia」が2位、「Hocus Pocus」が3位
という、
ユーロピアン・プログレッシヴ・ロック系のバンドとしては、
二度と達成できない記録を打ち立てました。
当時のイギリスの音楽ファンの目が、
自国以外のヨーロッパのシーンに向けられていたことは、
間違いありませんが、
フォーカスはその中でも別格の存在で、
ロックの本拠地イギリスを脅かす勢力として、
オランダからやってきた黒船だったのです。
フォーカスは、
前出のタイ・ヴァン・レアとヤン・アッカーマンが出会い、
1970年に結成されました。
以降、
1976年にヤン・アッカーマンが脱退するまでを全盛期としていますが、
その後もバンドは後任を迎え存続し、
1985年には、
再び合流しアルバムを1枚だけ発表しました。
それから現在に至るまで、
何度か再結成されてはいるものの、
ヤンは参加せずにマイペースでソロ活動を続けています。
タイ・ヴァン・レアは、
コンセルバトワール(「のだめカンタービレ」参照)で正規の音楽教育を受け、
各種学位を取得しています。
ヤン・アッカーマンはタイ・ヴァン・レアほどではないものの、
やはり正規の音楽教育を5年間受け、
成績優秀であったため奨学生になっています。
このため、
フォーカスはヨーロッパ古典音楽の理論に基づき、
演奏を組み立てていたそうで、
3代目ドラマーとしてイギリスから参加した、
コリン・アレン(前任のピエール・ヴァン・ダー・リンデンはトレースに移籍)は、
アレンジ変更や転調を、
セッションの中で簡単にこなしてしまう、
メンバーの技術の高さに圧倒されたという話が残っています。
そして、
ポップ・ミュージック(ロックを含む)が英米発祥
と理解されていることに否定的であり、
音楽史から見てもヨーロッパ(大陸側)が主体である、
と主張していたようです。
そのせいか、
ヤン・アッカーマンはエリック・クラプトンに対し、
「いいギタリストだが技術的には自分の方がはるかに上だ」
とコメントを残しているだけでなく、
後にインタビューでクラプトンについて尋ねられると、
何も答えなかったと言うエピソードを残しています。
さしずめ、
正規の音楽教育を受けた彼から見れば、
ブルースなどを愛聴しているクラプトンなどは、
素人のギター少年であるというところでしょう。
そんなフォーカスのポリシーが具体的に表現されているのが、
セカンドアルバム『MOVING WAVES』(1971年)冒頭に収録されている、
ヒット曲「Hocus Pocus」です。
そうあの有名な…
鋼鉄リフから歌に入るといきなりヨーデルになり、
「よいろろ、よいろろ、ろんぱっぱ〜」となるアノ曲です。
(邦題「悪魔の呪文」はいえてます)
英米中心のロックに対しシニカルな視線を投げかけた、
この曲以外は、
バロックの香りがする小曲や、
いわゆるシンフォニック・ロックと呼ばれる組曲で構成されていますが、
これこそがフォーカスの真骨頂といえます。
ちなみに、
我が国でも当時の学園祭の定番だった、
大ヒット曲「Sylvia」を含む、
サード・アルバム『FOCUS 3』(1972年)、
メンバーは納得していない演奏のようですが、
ライヴの名盤に数えられる『AT THE RAINBOW』(1973年)に続く、
5枚目のアルバム『HAMBURGER CONCERTO』(1974年)は、
『MOVING WAVES』とまったく同じ構成をとっており、
「Harem Scared」でまたもや、
ブルースをおちょくったような演奏を披露しています。
(このアルバムのドラマーは前出のコリン・アレン)
フォーカス未体験の方には、
『MOVING WAVES』か『HAMBURGER CONCERTO』から
入ることをおススメいたします。
ヤン・アッカーマンのギターは、
ブルース・ブレイカーズ〜クリームあたりの
クラプトンによく似たトーンでありながら、
クラシック仕込みの流麗なフィンガリングに加え、
(このあたりはリッチー・ブラックモアに近い…)
フレーズの語尾に絶妙なビブラートを添えるという、
名人芸ともいえる高度なテクニックを誇っています。
ロックギター好きに受ける要素が満載なのです。
そんな彼はフォーカスを脱退すると、
ジャズ色を強め、
いわゆるフュージョンっぽい音を聴かせるようになり、
こちらも絶妙なのですが、
また別の機会にお話するとしましょう。
ユーロロックの世界で、
もっとも支持を受けたバンド、
それはフォーカスであることは、
間違いないことでしょう。
↓「よいろろ、よいろろ、ろんぱっぱ~」である…
海外の紙ジャケはこのように粗悪なのだろうか…
ロキシー・ミュージックもそうだったけど、
これでは、
インナースリーブに印刷した程度じゃないか…
ブツブツ…
などという、
紙ジャケ・コレクターの不満はさておき、
フォーカスの紙ジャケBOXセット
『HOCUS POCUS BOX』(13枚組)が届きました。
暮れも押し詰まったこの時期に、
フォーカス三昧の日々を送るとは、
予想だにしなかった出来事で、
そのついでに、
と言っては何ですが…
この際、
ソフトの関係で更新できなくなってしまった、
『web-magazine GYAN GYAN』の、
「コレクターにならずに、ユーロ・ロックを聴く方法(第7回)」に予定していた、
フォーカスの特集をお届けしたいと思います。
「コレクターにならずに、ユーロ・ロックを聴く方法(第7回)」FOCUS
前回PFMの項でお話しした、
1973年のレディング・フェスティバルでトリを務めたのが、
フォーカスです。
さらに、
この年のメロディ・メーカー誌の人気投票では、
グループ部門で2位(1位はイエス)
ギタリスト部門ではヤン・アッカーマン(フォーカス)が1位
(2位はエリック・クラプトン)
キーボード部門ではタイ・ヴァン・レア(フォーカス)は5位
シングル「Sylvia」が2位、「Hocus Pocus」が3位
という、
ユーロピアン・プログレッシヴ・ロック系のバンドとしては、
二度と達成できない記録を打ち立てました。
当時のイギリスの音楽ファンの目が、
自国以外のヨーロッパのシーンに向けられていたことは、
間違いありませんが、
フォーカスはその中でも別格の存在で、
ロックの本拠地イギリスを脅かす勢力として、
オランダからやってきた黒船だったのです。
フォーカスは、
前出のタイ・ヴァン・レアとヤン・アッカーマンが出会い、
1970年に結成されました。
以降、
1976年にヤン・アッカーマンが脱退するまでを全盛期としていますが、
その後もバンドは後任を迎え存続し、
1985年には、
再び合流しアルバムを1枚だけ発表しました。
それから現在に至るまで、
何度か再結成されてはいるものの、
ヤンは参加せずにマイペースでソロ活動を続けています。
タイ・ヴァン・レアは、
コンセルバトワール(「のだめカンタービレ」参照)で正規の音楽教育を受け、
各種学位を取得しています。
ヤン・アッカーマンはタイ・ヴァン・レアほどではないものの、
やはり正規の音楽教育を5年間受け、
成績優秀であったため奨学生になっています。
このため、
フォーカスはヨーロッパ古典音楽の理論に基づき、
演奏を組み立てていたそうで、
3代目ドラマーとしてイギリスから参加した、
コリン・アレン(前任のピエール・ヴァン・ダー・リンデンはトレースに移籍)は、
アレンジ変更や転調を、
セッションの中で簡単にこなしてしまう、
メンバーの技術の高さに圧倒されたという話が残っています。
そして、
ポップ・ミュージック(ロックを含む)が英米発祥
と理解されていることに否定的であり、
音楽史から見てもヨーロッパ(大陸側)が主体である、
と主張していたようです。
そのせいか、
ヤン・アッカーマンはエリック・クラプトンに対し、
「いいギタリストだが技術的には自分の方がはるかに上だ」
とコメントを残しているだけでなく、
後にインタビューでクラプトンについて尋ねられると、
何も答えなかったと言うエピソードを残しています。
さしずめ、
正規の音楽教育を受けた彼から見れば、
ブルースなどを愛聴しているクラプトンなどは、
素人のギター少年であるというところでしょう。
そんなフォーカスのポリシーが具体的に表現されているのが、
セカンドアルバム『MOVING WAVES』(1971年)冒頭に収録されている、
ヒット曲「Hocus Pocus」です。
そうあの有名な…
鋼鉄リフから歌に入るといきなりヨーデルになり、
「よいろろ、よいろろ、ろんぱっぱ〜」となるアノ曲です。
(邦題「悪魔の呪文」はいえてます)
英米中心のロックに対しシニカルな視線を投げかけた、
この曲以外は、
バロックの香りがする小曲や、
いわゆるシンフォニック・ロックと呼ばれる組曲で構成されていますが、
これこそがフォーカスの真骨頂といえます。
ちなみに、
我が国でも当時の学園祭の定番だった、
大ヒット曲「Sylvia」を含む、
サード・アルバム『FOCUS 3』(1972年)、
メンバーは納得していない演奏のようですが、
ライヴの名盤に数えられる『AT THE RAINBOW』(1973年)に続く、
5枚目のアルバム『HAMBURGER CONCERTO』(1974年)は、
『MOVING WAVES』とまったく同じ構成をとっており、
「Harem Scared」でまたもや、
ブルースをおちょくったような演奏を披露しています。
(このアルバムのドラマーは前出のコリン・アレン)
フォーカス未体験の方には、
『MOVING WAVES』か『HAMBURGER CONCERTO』から
入ることをおススメいたします。
ヤン・アッカーマンのギターは、
ブルース・ブレイカーズ〜クリームあたりの
クラプトンによく似たトーンでありながら、
クラシック仕込みの流麗なフィンガリングに加え、
(このあたりはリッチー・ブラックモアに近い…)
フレーズの語尾に絶妙なビブラートを添えるという、
名人芸ともいえる高度なテクニックを誇っています。
ロックギター好きに受ける要素が満載なのです。
そんな彼はフォーカスを脱退すると、
ジャズ色を強め、
いわゆるフュージョンっぽい音を聴かせるようになり、
こちらも絶妙なのですが、
また別の機会にお話するとしましょう。
ユーロロックの世界で、
もっとも支持を受けたバンド、
それはフォーカスであることは、
間違いないことでしょう。
↓「よいろろ、よいろろ、ろんぱっぱ~」である…